【シゴトを知ろう】靴職人 編

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【シゴトを知ろう】靴職人 編

2017.01.12

提供元:マイナビ進学編集部

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【シゴトを知ろう】靴職人 編

私たちが普段履いている靴は、足のサイズごとに製造されたものがほとんどです。その一方で、自分の足にぴったり合う靴をオーダーメイドで作ることもできます。腕のいい職人に作ってもらった靴は、歩きやすく、きっと何十年も履ける一足になるでしょう。

今回は、履く人の足にぴったり合う靴を一足一足作る「靴職人」のお仕事内容や魅力について、ハドソン靴店の村上塁さんにお話を伺いました。

この記事をまとめると

  • 靴職人は、靴製造業と靴修理業の2種類がある
  • 削る・切る・漉く・貼る・縫うなど、さまざまな過程を経て一足の靴が作られる
  • 1枚の革から靴ができあがったときの感動はひとしお

「無」から「有」を生み出すことが魅力的な靴職人という仕事

Q1. 仕事概要と一日の仕事の流れを教えて下さい

一言に靴職人といっても、「靴製造業」と「靴修理業」は業界が違うので、靴職人としての仕事も異なります。ハドソン靴店のオーナーである私は、もともと紳士靴製造業に携わっていて、28歳での独立を機に靴修理技術を独学で勉強して、修理全般をこなせるようになりました。製造と修理の二足のわらじを履く路面店は全国でも稀有(けう)です。現在、私は一人でお店を回しており、仕事の時間配分としては二割を靴製造業に、残り八割を靴修理業に当てています。

一日の仕事の流れとしては、お店の開店はお昼12時からですが、9時には出勤しています。出勤したらまず修理靴の各々の納期を確認し、納期の迫っている靴の修理を17時までこなしていいきます。18時からは製造をして20時で閉店です。


Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?

靴製造業の魅力は、「無から有を生み出す」ことです。平面の革一枚がだんだんと立体になっていき、靴として形を成したときの感動は何ともいえません。さらに、靴ができるまでにはいろいろな造形要素「削る・切る・漉く・貼る・縫う」などが含まれているので、飽きっぽい私でも楽しく仕事ができます。

一方で、靴修理業の魅力は「思い出を復元する」ことです。妻から初めてプレゼントされた靴、初任給で初めて自分に買ってあげた靴、定年退職まで付き合ったくれた靴、亡くなった友人から貰った……など、お客さんの思い出が詰まった靴を直すのは思い出の修復でもあります。修復が完了してお渡ししたときの喜ぶお客さんの表情は何ともいえないものがありますよ。


Q3. 仕事で大変なこと・辛いと感じることはありますか?

製造面でも修理面でも、いつも苦労させられるのは納期です。仕事であるからには必ず納期があり、どんなにいい仕事をしたとしても納期が守れなければすべて台無しになってしまいます。

手を動かして何かを生み出し形となる仕事がしたかった

「専門学校時代は、靴作りの基本となる専門用語や色々な道具の扱い方を学んだ」と話す村上さん

「専門学校時代は、靴作りの基本となる専門用語や色々な道具の扱い方を学んだ」と話す村上さん

Q4. どのようなきっかけ・経緯で靴職人に就きましたか?

私の場合は、最初から靴の仕事に就きたいと決めていたわけではなく、手を動かして何かを生み出し、自分の仕事の成果が目の前に形として成す仕事なら何でもいいと思っていました。そのとき、たまたまメディアで靴職人の映像を見てこのような世界があることを知り、一念発起して大学を中退し、フリーターとして働きながら貯金をして、靴の専門学校に通いはじめました。その後、三人の職人に靴作りについて教わりました(その中の一人が現在のお店の先代でもあります)。そして、皮革業界のメッカである浅草のお店で勤めた後、亡くなった先代のお店「ハドソン靴店」を継いで現在に至ります。


Q5. 専門学校では何を学びましたか?

専門学校では、靴作りの基本となる専門用語や色々な道具の扱い方を学びました。また、友人や講師とのいろいろなコネクション(つながり)を作ることもできたと思います。彼らとは現在でも同じ業界に携わる人間として、久しぶりに会うと情報交換をしたり、近況報告をしたりしてお互いにいい刺激を受ける関係ですね。


Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?

高校生のころは特に夢は持っていませんでしたが、漠然と世の中に求められる人間にはなりたかったと思います。一番好きな授業は美術の時間でした。自分の手で何かを作り上げていくことにいつもワクワクして胸が高鳴り、そして不正解の無い世界に惹かれていました。今思うと、それが職人の世界で生きていくことの始まりだったかもしれません。

単調な作業も黙々とこなせる集中力とメンタルが必要

Q7. どういう人が靴職人に向いていると思いますか?

高校生でいうと、授業中に分からない問題があったら納得するまで先に進めない性格の人が向いていると思います。靴職人の仕事の九割は地味で単調な作業であり、黙々と作業をすることに尽きます。靴というフィルターを通して常に自分と向き合わなければならず、誰のせいすることもできません。失敗したからといって投げ出すことをせず、最後までやり遂げるメンタルが必要です。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします

靴はファッションの一部です。洋服あってこその足元ですから、それを忘れないでほしいです。靴のみで成り立つことはなく、いろいろな要素でファッションは成立します。もし靴職人になりたいのであれば、今から美術館や百貨店などへ足を運び、ファッション・アートなどさまざまなジャンルの職人仕事に触れておくといいでしょう。それによってみなさんの感性は確実に刺激を受け、いつか靴に携わる際に役に立つと思いますよ。



平面の革から立体的な靴が完成するまではいろいろな工程を経ていくのですが、その途中に1つでもよくないところがあれば履き心地のいい靴はできません。靴職人は、長い間かけてその技術を習得しているので何十年も履くことができる靴を作ることができるんですね。靴職人の仕事やモノづくりに興味が湧いた人は、ぜひ靴職人が作った素晴らしい靴に一度触れてみてくださいね。

【profile】ハドソン靴店 村上 塁
http://www.hudsonkutsuten.com/

この記事のテーマ
ファッション」を解説

ファッションの専門知識や業界のビジネスノウハウを学び、感性やセンス、基礎技術を磨きます。作品の発表会や学外での職業実習などを通して職業人としての実践力を身につけるほか、資格取得を目指すカリキュラムもあります。仕事としては、素材づくりや縫製など「つくる仕事」と、PRや販売促進などファッションビジネスに関わる仕事に分かれます。

「ファッション」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「靴職人」
はこんな仕事です

靴のデザイナーとは違い、ほぼ手作業でつくり上げるのが靴職人の仕事。デザインスケッチ、製図、木型製作、素材のカット、縫製までの工程を一人でこなす。オーダーメードシューズの場合は注文者の足の採寸も重要。デザインの美しさや独自性、フィット感、丈夫さがハンドメードシューズの魅力だ。ファッション、靴の装飾・構造を理解し、堅実な作業をする職人気質が尊ばれる。靴づくりの本場ヨーロッパに留学し、本格的なスキルを学んだ職人も多いが、日本にも革靴の制作が学べるコースを設けている専門学校が複数ある。

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