【シゴトを知ろう】絵画修復師 〜番外編〜

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【シゴトを知ろう】絵画修復師 〜番外編〜

2016.12.20

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】絵画修復師 〜番外編〜

「【シゴトを知ろう】絵画修復師 編」では特定非営利活動法人 美術保存修復センター横浜で絵画修復師として働く小野さち子さんに、絵画修復師のお仕事内容や魅力について伺いました。今回はそんな絵画修復師の裏話や記憶に残るエピソードについて伺いました。

この記事をまとめると

  • 絵画の修復では、和紙を使うことがある
  • 美術館に行くと、展示してある絵画の修復方法が気になってしまう
  • 絵画を修復することで、作家の人生にまで触れることができる

絵画修復方法について、休みの日もつい検索してしまう

――このお仕事ならではの、知られざるトリビアを教えてください。

油彩画の修復には、油絵具を使わないことです。作者の絵画表現が損なわれた部分を補強するための「美的修復」には、水彩絵の具や樹脂絵の具が使用されます。

ちょっと言葉が難しいのですが、絵画修復は『可逆性』を大切にしています。「オリジナルの部分は触ってはいけない」という原則に基づいて修復をしているのです。そこで、後の世代でも修復し直すことを考え、画家が描いたオリジナルの油彩に影響する事のない水彩絵の具や樹脂絵の具を使います。この2種類の絵の具だと、オリジナルの絵画はそのままに、容易に取り除くことができます。


――また、休みの日にありがちな「あるある」があれば教えてください。

絵の情報を検索したりして、休みの日も絵画のことばかり考えています。美術館へ行っても、ついつい展示作品の修復方法が気になってしまうことがありますね。

絵画修復に欠かせない日本の伝統を生かした「意外なもの」

美術保存修復センター横浜で絵画修復士として働く小野さち子さん

美術保存修復センター横浜で絵画修復士として働く小野さち子さん

――このお仕事の、意外な事実を教えてください 。

修復に「和紙」が使われていることです。調査を終えた絵画の保存修復作業を始める前に、保護の目的で表面にに和紙を貼り付けて作業を開始します。このように和紙が修復に必要不可欠になった背景には、1966年にイタリア、フィレンツェで起こった大洪水が関係しています。この洪水により、多くの資料や絵画など、貴重な文化財が水没しました。この事態を助けるため、世界中からボランティアが多くの材料を持って集まりました。その中に日本の和紙があったのです。

丈夫な和紙は有名な絵画の修復にも使われ、イタリアでも、イタリア語で“Carta Giaponese”。と呼ばれ親しまれています。世界でも和紙を使わない修復師は、いなのではないでしょうか?

作品を修復することで、作家の人生にも触れることができる

――最後に、お仕事の中で、一番の思い出や達成感を感じたエピソードを教えてください。

教会のイコン(教会に飾られている絵画)を修復した仕事には達成感を感じました。普段なかなか触れられない作品を修復することで、それに伴う作家の人生や信者の方々の想いに触れることができ、感慨深い思い出になっています。


休みの日でも、絵画情報をつい検索してしまうという小野さん。絵画の修復を行う中で、普段目にする絵画の見え方も変わってきそうですよね。絵画修復師の仕事に興味を持った人は、みなさんの身近にある美術館に足を運んで、ぜひその目でじっくり絵画を味わうことから始めてみてはいかがでしょうか。


【profile】特定非営利活動法人 美術保存修復センター横浜
絵画修復師 小野さち子
http://www.npo-acrc.org

特定非営利活動法人 美術保存修復センター横浜が運営する修復教室「横浜絵画修復教室」は、高校生の方も保護者同伴(見学・入会時のみ)となりますが、見学・受講が可能です。又、短期集中講座も開講しており、次回は2017年5月3日〜7日です。

この記事のテーマ
デザイン・芸術・写真」を解説

デザインは、本や雑誌、広告など印刷物のデザイン、雑貨、玩具、パッケージなどの商品デザイン、伝統工芸や日用品などの装飾デザインといった分野があり、学校では専門知識や道具、機器を使いこなす技術を学びます。アートや写真を仕事にする場合、学校で基礎的な知識や技術を身につけ、学外での実践を通して経験やセンスを磨きます。

「デザイン・芸術・写真」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「絵画修復師」
はこんな仕事です

古くなったり傷付いたりした油彩画、日本画などの絵画を対象に、極力オリジナルに近いものをイメージして修復する。自分の作品ではなく、有名な作者の作品価値と作風を生かすという心構えと、自らの表現力の両方が伴わなければならない。仕事は作品の元の様子や時代背景を想像するための調査から始まる。下地のカンバスの素材や絵具の顔料によっても手法が異なる。使用する道具は多岐にわたるので、道具に対する知識も重要。美術系専門学校や大学で学び、美術館、工房などに勤めながら「修復士」をめざす人が多い。

「絵画修復師」について詳しく見る