【シゴトを知ろう】船員 編

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【シゴトを知ろう】船員 編

2016.12.19

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】船員 編

マンガ『ワンピース』や、ゲーム『大航海時代』などで、「航海」への憧れを抱いている高校生もいるでしょう。航海にまつわる仕事は、船長や航海士など様々ありますが、船の中で仕事をする人たちのことを総じて「船員」と呼びます。

今回、美須賀海運株式会社・四国本社で「次席三等航海士」として活躍中の福本寛通さんにお仕事の魅力ややりがいについて伺いました。

この記事をまとめると

  • 船上でほかの船員と共同生活をすると、深くつながりあえる
  • 福本さんは、商船高専を卒業した後、航海訓練所で実習を行った
  • 実際に働いた後のことを意識しながら、勉強を進めるといい

6~8ヶ月間続く航海。行き先は、世界各国!

Q1. 仕事概要を教えて下さい
 
私は、「次席三等航海士」といって、三等航海士の仕事を補佐しながら、勉強をする職務に就いています。仕事場所は、「海上(船上)」と「陸上」の2つに別れています。「海上」では、1日8時間の航海当直(危険がないか監視し、船の進路を定める)を行っています。

ほかにも、荷物の積み下ろしの監視、船内のセキュリティの確保、入港・出港の際に提出する書類の作成、救命器具の管理、また他の船員たちのライセンスの期限が切れていないかチェックをする業務も、「海上」における大切な仕事です。

一方、「陸上」についてですが、私の場合は、主に「船員の配乗」を決める仕事をしています。船員たちの資格や技術を考慮して、どのタイミングでどの船に乗ってもらうかを考えています。
 
船には、大体6~8カ月間、乗っていますね。当社の場合は、主に、チップ(紙の原料の木片)、ボーキサイト(アルミニウムの原料)を粉状にしたものや、砂糖、塩などを輸送する外航船の管理を行っています。

 
Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?
 
海上は、ほかから隔離された世界です。そんな中で、他の船員たちと共に生活をするわけですから、陸上にいるときより深くつながることができます。プライベートを見せ合うような関係になり、チームで一体となって働くことができるので、仕事はやりやすいですね。
 
 
Q3. 仕事で大変なこと・辛いと感じることはありますか?
 
港に近づいたり、川のような入り組んだ場所に入ったりしていくときは、「スタンバイ状態」という状態になります。水先案内人(※)、航海士、機関士を各部署に配置して、非常時にも対応できるようにするんですが、自分の本来の当直に入って、スタンバイの当直にも入って、さらに荷物の積み下ろしをして……、と休憩をとる暇がなくなってしまうので大変です。

特に以前、アメリカのニューオリンズに行ったとき、船でミシシッピ川を上って行ったのですが、ミシシッピ川はすごく長くて、港につくまで休む暇なく働いたことは、強く記憶に残っています。

※「水先案内人」……多数の船が行き交う港・水路において船長を補助する仕事。

船員になったきっかけは、「海外の文化に触れてみたい」という気持ち

Q4. どのようなきっかけ・経緯で船員に就きましたか?
 
私の両祖父は、海上自衛官と漁師だったので、よく船の話を聞かされていて、小さいころから「船に乗るって、楽しそうだな」と思っていました。

中学2年のときには、「海外の文化に触れてみたい」という気持ちから、船乗り(船員)になろうと考えるようになりました。もちろん、海外旅行によって文化に触れることも可能ですが、旅行ってその国のキレイな部分しか見ないと思うんですよ。働いている外国人とコミュニケーションを取ることが、本当の文化を見るのにふさわしいと思ったので、船乗りになろうと決めたんです。

大学に進学した後、船乗りになるルートもありますが、私は中学卒業の段階で「商船高専」(商船高等専門学校)に進むことにしました。そうすると、早い段階で船乗りになれるんですね。実際に、私も20歳から仕事で船に乗りはじめました。
 
 
Q5. 商船高専に進学された後は、何を学びましたか?
 
商船高専では、海技免状(※)の3級を取得しました。また、私の通っていた学校の場合、4年生までは、航海士と機関士(※)両方の勉強をするんです。ですので、エンジンが動く仕組みや、船を安全に運航する為の技術と操船する際に使う「海上衝突予防法」といった法律などを学びました。船上で号令を出すための英語も勉強しましたし、練習船に乗って実習も行っていました。

商船高専を卒業した後は、1年間、「航海訓練所」で実践的な訓練を積みました。実際に自分たちで船を動かしたり、当直をおこなったりして、海上生活において必要なことを身に着けていきました。

※「海技免状」……船長・航海士といった船員が有していなければいけない資格。
※「機関士」……エンジン・発電機・ボイラーといった機器の管理を行う仕事。

 
Q6. 高専生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?
 
商船高専では、クラスの半分以上は船には乗らないという選択肢をとるようです。ただ、私の場合は「海外の文化に触れてみたい」という気持ちを持っていましたから、迷わず、船乗りになる道へと進みました。

船員の仕事は、「協調性」「自己解決力」「英語力」が大切

Q7. どういう人が船員に向いていると思いますか?
 
船上では、6ヶ月以上の長い期間を、同じ人たちと変わらない環境で過ごさなければいけません。さらに、船は1人では動かせないので、チームとして動く必要があります。ですので、「協調性」を持っている人は向いていると思います。

また、「自己解決」ができる人も向いているといえます。船上には、決められた数のものしか備わっていませんので、「ないものは、ない」とあきらめるか、あるもので工夫することが大切です。あとは、船上では英語で会話をするので、コミュニケーションを取るための、「英語力」が備わっている人も船乗り向きですね。
 
 
Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします
 
私の場合、学校や航海訓練所では、主に操縦の方法や法律について学んでいました。でも今考えると、例えば「砂糖といった水に溶けやすい荷物を積み下ろすときには、どうすべきか」というように、実際の海上での仕事について、先生方に質問をしておくべきだったなと思っています。船乗りを目指している高校生は、実際に働き始めてからのことを意識しながら、勉強を進めるといいのではないかと考えます。
 
 
船員になるには、福本さんのように商船高専に進学するパターンの他に、「海事系大学」といった特定の大学・短大に進学をする方法もあります。今、普通科の高校生で、「船員になろうかな」と考えている人は、どのような学校に進学をするべきか、しっかりと調べてみるようにしてくださいね。
 
 
【profile】美須賀海運株式会社 福本寛通
【取材協力】美須賀海運株式会社
http://www.misuga-kaiun.co.jp/data/index.xml

この記事のテーマ
自動車・航空・船舶・鉄道・宇宙」を解説

陸・海・空の交通や物流に関わるスキルを学びます。自動車、飛行機、船舶、鉄道車両などの整備・保守や設計・開発、製造ラインや安全の管理、乗客サービスなど、身につけるべき知識や技術は職業によってさまざまで、特定の資格が求められる職業も多数あります。宇宙については、気象観測や通信を支える衛星に関わる仕事の技術などを学びます。

「自動車・航空・船舶・鉄道・宇宙」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「船員」
はこんな仕事です

船長や航海士をはじめとする船舶内で仕事をする人たちを総じて船員と呼ぶ。一般商船を除く船舶の運航は、甲板部、機関部、無線部、事務部の4つの部署に分かれて行われており、船員は国家資格である「海技士免許」を持つ船長、機関長、機関士、航海士、通信長、通信士などのオフィサーと、国家資格を持たない甲板員、機関員、事務員などクルーに大別できる。また、船舶には客船のほかコンテナ船や、一般貨物船など多数あるが、どの船舶も最高責任者・管理者は船長になる。

「船員」について詳しく見る