【シゴトを知ろう】社会保険労務士 編

  • ようこそ、ゲストさん
  • ログイン
  • メンバー登録(無料)
  • エリア設定
  • 保護者・先生の方へ
MENU
閉じる
  • ようこそ、ゲスト さん

    メンバー登録(無料)

  • 適学・適職診断無料!

    診断を受ける

  • エリア設定

現在4校がカートに入っています。

一度に最大30校までまとめて資料請求することができます。

閉じる

「マイナビ進学」サイトが別タブでが開きます。

【シゴトを知ろう】社会保険労務士 編

2016.12.28

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】社会保険労務士 編

皆さんはテレビなどで「過重労働」や「ブラック企業」といった言葉を耳にしたことはあるでしょうか。働かせ過ぎたり正当な理由なく仕事を辞めさせることは、いずれも法律に反しており、本来は働く人たちの身に起きてはならないこと。そういったトラブルに見舞われた労働者を救うだけでなく、トラブルが起こることを未然に防ぐ存在として、「社会保険労務士」という人たちがいます。今回は「全国社会保険労務士会連合会」に属する社会保険労務士・深澤理香さんに、そのお仕事内容などを伺いました。

この記事をまとめると

  • 社会保険労務士は、労働と社会保険に関する法律や規則のスペシャリスト
  • 企業から個人まで、クライアントは幅広い
  • 常に世の中の出来事にアンテナをはって、法律や規則について学び続けることが必要

「人事労務管理や社会保険の専門家」として個人の相談にのることも

Q1.最初にお仕事の内容と、一日のおおまかなスケジュールを教えてください。

社会保険労務士(以下、社労士)の仕事は、大きく3つに分けることができます。まず1つ目に、企業の「顧問社労士」としての仕事があります。「顧問社労士」とは、企業の経営パートナーとして、その会社の社員がいきいきと働ける環境をつくるお手伝いをする人です。具体的には就業規則を作成したり、複雑な保険関係の手続きなどを、企業の人に代わって行うなどしています。

2つ目の仕事は、「行政」の窓口での相談業務です。市役所の「国民年金課」や「生活福祉課」の窓口にいらっしゃる方々の相談を受けています。その相談内容は、老齢・遺族・障害に係る年金や出産・育児・介護の給付についての申請の仕方など、社会保険にまつわるものが多くを占めます。

3つ目の仕事は、個人の方からの相談への対応です。最近特に増えているのが、いじめや残業代未払いなどの「職場トラブル」に悩んだ人からの相談です。私たちは市民の皆さんが安心して暮らせるように、生活するなかで起きたトラブルを抱えて困っている人たちの相談にも乗っています。

<一日のスケジュール>
9:00 出社 メールチェック、書類作成など
12:00 昼休憩
13:00 打ち合わせ、書類作成など
18:00 退社


Q2.どのようなときにやりがいを感じることが多いでしょう?

私たちのところに相談にいらした方のトラブルが、無事に解決された時です。最近では、ある人から障害年金*1に関する相談を受けた時のことがありました。その方には、病気をきっかけに思うように働けなくなり、生活が困難になったため障害年金の支給を申請したものの、受理されなかったという経緯がありました。社労士である私が関わったことで、結果支給に結びつき「専門家に頼んでよかった、ありがとう」と、とても安心した様子で「役に立ててよかった」と、私もうれしく感じました。

*1働くうえで、また、日常生活を送るうえで困難がある人に支払われる年金


Q3.お仕事をするなかで、どんなことが大変だと感じられますか?

先ほど、私は企業の「顧問社労士」でもあるとお話したと思います。労働基準法(労働者が劣悪な条件下で働くことがないよう、労働者を保護することを目的として作られている法律)や労働契約法(労働基準法よりも詳しく、労働条件に関するトラブルを防ぐことを目的として作られた法律)といった、労働社会保険関係の法律がきちんと守られているか、チェックすることも仕事の1つなのですが、労働社会保険関係の法律は、事あるごとに改正されていきます。知らず知らずのうちに顧問先の企業が法律違反していたということにならないよう、新しい法律や制度を知っておく必要があるため、常にアンテナを張ることと、勉強することが求められます。

常にアンテナを張って、勉強し続けることが大切

Q4.どのようなきっかけで現在のお仕事に就かれましたか?

30代前半の頃、夫の転勤があり、それまで勤めていた会社を退職して北海道に移住したことがありました。引っ越した直後、年金や健康保険料などの支払い手続きをするため市役所の窓口を訪れたところ、想像以上に高い毎月の支払い額を提示されたんです。驚いて明細を教えてもらったのですが、確かにその支払い額で間違いなさそうでした。でも、それをきっかけに、それまで自分が社会の仕組みをほとんど知らなかったことに気がつきました。「社会の仕組みをもっと知りたい」と思うのと同時に、この先自分や家族が生きていくうえで役にたつ知識が身につくと考え、社会保険労務士の資格を取得しました。


Q5.大学に進学する際、どのような学部を選択しましたか? また、なぜその学部を選択しましたか?

「なぜ空は青いんだろう?」「夕日が赤いのはなぜなんだろう?」といった具合に、昔から身の回りの事象に興味を持つことが多かったんです。それらを解き明かすことができる物理学に惹かれ、大学では物理系の学部に進学しました。


Q6.これまでに経験したどのようなことが、現在のお仕事につながっていると思いますか?

身の回りの事象や、それがなぜ起きるのか知りたいという人は、言い換えると物事の本質に興味がある人だと思います。社労士として仕事をするうえでは「このトラブルが起きた根源的な理由はなんだろう?」といった具合に、問題の本質について考えることがしばし求められます。物理の勉強を通じて、論理的に考えることや物事の本質を捉える習慣が身についたのですが、そのようなことが現在の仕事においても役立っていると感じます。


Q7.どのような人が社労士に向いていると思いますか?

まず「人の役に立ちたい」と自然に考えられる人が向いていると思います。加えて、常に世の中に対してアンテナを張ることができ、そして勉強し続けられる人がいいと思います。例えば近年テレビなどで、よく介護や育児の問題が取り上げられていますよね。問題が起きると法や規則の改正がなされることが多いので、ニュースは深い興味を持って見るようにしています。また、新しく制定された規則なども逐一勉強することが求められます。


Q8.最後に、これを読んでいる高校生に向けて、メッセージをお願いします。

高校時代、私自身は社労士という仕事の存在も知りませんでしたし、そもそも、世の中にはさまざまな職種があるということをイメージできませんでした。
高校生のみなさんには、世の中にはたくさんの仕事があることを知るのと同時に、ぜひ広い視野を持ってほしいと思います。広い視野を持ちつつ、自分が何に興味があるのか、また何をやりたいのかと自問自答することで、自分にぴったりな進路を見つけることができるのではないでしょうか。


「公的年金制度」や「健康保険制度」といったさまざまな社会の仕組みの上で、皆さんの生活は成り立っています。また社会に出た後は、「労働基準法」や「就業規則」といった法律や規則に守られながら働くことになるでしょう。そういった社会の仕組みや、法律や規則の“プロフェッショナル”とも言えるのが、社会保険労務士。「専門的な知識を身に付けたい」「自分の知識を使って、人の役に立ちたい」と考えている人は、将来の仕事の選択肢の1つに加えてはいかがでしょうか。


【Profile】
全国社会保険労務士会連合会 
社会保険労務士総合研究機構 研究員・深澤 理香

この記事のテーマ
公務員・政治・法律」を解説

公務員採用試験などの対策や司法書士など法律関係の資格取得のための学びが中心で、官公庁や行政機関の採用試験科目を段階的に学び、各種試験の合格を目指します。将来は公務員として行政に携わるほか、政治活動を支える政党職員などの仕事が考えられます。弁護士や検察官など法曹の道へ進みたい場合は、大学や法科大学院への進学が必須です。

「公務員・政治・法律」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「社会保険労務士」
はこんな仕事です

企業の経営者や担当者に代わって、社会保険関連の手続きを行ったり、アドバイスをする仕事。健康保険や厚生年金・労災保険といった社会保険制度は複雑な上、改正になることも多い。これらに関する申請書類の作成や、提出を代行する。また、保険料や給与の計算を委託されることもある。社会全体の高齢化が進むなかで、年金や退職金についての関心がとくに高まっており、関連するコンサルタント業務も増えている。人事・労務分野の専門家として、今後も企業活動にとって欠かせない存在だといえる。

「社会保険労務士」について詳しく見る