【シゴトを知ろう】医療経営コンサルタント 編

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【シゴトを知ろう】医療経営コンサルタント 編

2016.12.27

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】医療経営コンサルタント 編

医療のお仕事に興味がある人は多いと思いますが、病院などの現場で働く以外にも医療に関われるお仕事があります。「医療経営コンサルタント」もその一つ。今回ご登場いただく医療経営コンサルタントの井口隼人さんの会社では、“データ”を武器に病院の経営改善をお手伝いするだけでなく、国の医療政策に関わることもあるそうです。一体どんなお仕事なのでしょうか。

この記事をまとめると

  • 医療経営コンサルタントは病院の経営改善を手伝う仕事
  • コンサルタントの仕事は経営者の道標をつくること
  • 社会人には「考える力」と「伝える力」の両方が必要

データで可視化したロジカルな提案をする仕事

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えて下さい

病院の経営改善のお手伝いをしています。通常、医療経営コンサルタントの多くは財務的なアプローチによる改善プランを提案することが多いですが、弊社は病院の診療データの分析を軸にした実行支援型の経営支援を行っています。弊社には全国の病院の過去何十万症例ものデータが蓄積されているので、それを集計・分析し、他の病院と比較した上で、根拠のある改善提案をしています。

病院の将来を左右する大きな経営判断の方向性のアドバイスをすることもあれば、特定の疾患の診療内容に関して「他の病院に比べて抗生剤を使い過ぎていますよ」という具体的なコスト改善のアドバイスをすることもあります。医療現場はベテラン医師が感覚を頼りに動くことも多いので、データで可視化したロジカルな提案だと、腕に自信がある現場の医師にも納得してもらいやすいです。

<一日のスケジュール>
午前 全国の病院へ出張(移動時間を利用してメール対応や分析資料の最終確認など)
12:00 昼食
午後 病院を訪問(コンサルティング業務や講演など)
20:00 帰宅


Q2. 仕事の楽しさ・やりがいを感じるのはどんなところですか?

赤字だった病院が黒字になったり、何千万円から億単位のコストが削減できたり、患者さんが増えたという声を聞けるとうれしいです。診療内容や薬の種類など踏み込んだ提案をすることもあるのですが、ドクターもこだわりを持っている方々なので噛みつかれることもしょっちゅうです(笑)。でも噛みついてくる先生ほど一度納得すると行動が早く、そうしたプロフェッショナルな方々と対等に話をできることにやりがいを感じます。

 
Q3. 逆に大変さを感じるのはどんなところですか?

相手が医療のプロの方ということもあり、提出する資料の質やプレゼンテーションのスキルにも高いレベルが求められます。常に最新の知識をキャッチアップしなければいけないのも大変です。日頃からの情報収集はもちろん、わからない診療行為などが出てきたら、都度チェックして不明点をつぶしています。完璧になるということはなく、日々勉強です。

二度の方向転換を経て、高校生の頃の夢に近づいた

病院経営者向けセミナーで講演する井口さん

病院経営者向けセミナーで講演する井口さん

Q4. このお仕事に就いたきっかけは?
 
以前は製薬会社の営業(MR)をしていました。僕がいたのは慢性的な疾患向けの薬を扱う部署。自社の薬を採用してもらう際には病院ごとゴソッと薬を入れ替えてもらう必要がありました。そのため、単に新薬が出たから買ってくださいという営業のやり方ではなく、いかに自社がその病院に貢献できるかという視点で営業に取り組むことが求められました。その一環として社内で病院経営について勉強する機会があったのですが、そのことをきっかけに自分の視野の狭さに気づいてしまったんです。

病院の経営を左右する要素は薬以外にもたくさんありましたし、日本の医療政策がめまぐるしく変化していることもその時に知りました。無知を痛感して、大学院に行って学び直そうと思ったのですが、たまたま今の会社の面接を受ける機会があり、思い切って飛び込みました。

 
Q5. 大学ではどんなことを学びましたか?
 
生物学を学びました。僕が通っていたのは生徒の95%が修士に進み、そのうち半分は博士に進むという大学でした。研究者になりたくて選んだ大学でしたが、いざ研究を始めてみると自分の性には合わなくて……(笑)。薬剤を投与したラットの脳内神経伝達物質をひたすら計測するという研究。多感な時期で外に出たいという思いもありました。早めに見切りをつけようと就職活動を始めた時にMRという仕事を知り、製薬会社に就職しました。営業の仕事は性格的には向いていないだろうと思っていたのですが、社会に出るなら必要なスキルだろうと考えてあえて選びました。
 
 
Q6. 高校生の時に抱いていた夢や体験したことで、現在につながっていると感じることはありますか?
 
僕が高校生の頃に、ヒトゲノム※が解読されそうだというニュースが世界を駆け巡りました。エリートが集められた国際チームとアメリカの民間企業が解読の競争をしているというニュースにワクワクしました。後でわかったのですが、弊社の会長がその国際チームに参画していたんです。縁を感じますね。

今の仕事はその時に抱いていたイメージに近いです。内容も立場も。研究室で実験を繰り返す仕事は性に合いませんでしたが、今はデータを分析する立場でさまざまな研究や論文作成に携わっています。そうした論文が最終的に国の医療政策に影響を及ぼすこともあります。振り返ってみると、高校生の頃の夢が叶えられているなと感じます。

※ヒトゲノム:人間を形成するため、一人ひとりに設定されている情報のこと

「働きたい企業ランキング」には左右されないで

Q7. どういう人が医療経営コンサルタントに向いていると思いますか?
 
日本の医療の現状に危機感を持っていて、変えていきたいという思いがある人。かつ、僕らの仕事はデータが武器なので、パソコンでカタカタと数字を打ちながら、いろんな切り口を模索して数字遊びをするのが好きな人が向いています。外交的であることも大事。コンサルタントには、クライアントを束ねて方向性を示して導いていく力が必要です。あくまでも先頭に立つのは経営者で、我々の仕事は道標を作って誘導することですが、いろいろな母体の経営に携わることができるので、大きなことをしたい人にはやりがいのある仕事です。

 
Q8. 高校生へのメッセージをお願いします
 
ありきたりな「働きたい企業ランキング」などには左右されないでほしいです。僕らのような仕事は高校生にはあまり知られていないと思います。医療業界で働きたいと思っても、医師や看護師など身近な職業だけが選択肢になりがち。でも大学生活やアルバイト、仕事などの体験を通して世界は一気に広がります。同じことばかりやっていると視野が狭くなります。たとえば、僕は第三者として病院の経営に携わるコンサルタントを6年続けた後、シニアマネジャーとして実際に自社の経営に携わるようになってから一気に視野が広がりました。まさに今、これまでの自身の視野の狭さを感じているところです。ですから、若い人たちには常に視野を広げていくことを意識してほしいです。

また、社会人として立派な仕事をしたいなら「考える力」と「伝える力」の両方のスキルが必須です。会議進行やプレゼンテーションなどのアウトプットの経験を学生のうちからたくさん積んでおくといいと思いますよ。


データを武器にする仕事なので、論理的に考えることが好きな人には向いているお仕事だと思います。また、医療を変えたい思いはあるけれど、病院や研究室ではなく、外へ出て大きな課題に取り組みたいという人には、医療経営コンサルタントのお仕事は選択肢になるのではないでしょうか。


【profile】株式会社グローバルヘルスコンサルティング・ジャパン シニアマネジャー 井口隼人
HP:http://www.ghc-j.com

この記事のテーマ
医療・歯科・看護・リハビリ」を解説

医師とともにチーム医療の一員として、高度な知識と技術をもって患者に医療技術を施すスペシャリストを育成します。医療の高度化に伴い、呼吸器、透析装置、放射線治療などの医療・検査機器の技師が現場で不可欠になってきました。専門的な技術や資格を要する職業のため、授業では基礎知識から医療現場での実践能力にいたるまで、段階的に学びます。

「医療・歯科・看護・リハビリ」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「医療経営コンサルタント」
はこんな仕事です

医療系の機関の依頼を受けて、その機関の経営分析から課題発見・解決策などを提案する仕事。仕事内容は依頼によるが、収益・財務・人事・労務などの経営管理から、これを分析して経営戦略・事業計画の立案など広範囲に及ぶ。診療科ごとの収益を分析して事業再編を検討したり、新たに医療機関を開業する際の支援や増改築計画の支援を行ったりと活躍の場は多い。医療分野の専門知識と経営・マーケティングの専門知識の双方を高いレベルで要求される仕事だ。

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