【シゴトを知ろう】写譜屋(しゃふや) 編

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【シゴトを知ろう】写譜屋(しゃふや) 編

2016.12.15

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】写譜屋(しゃふや) 編

テレビで音楽の演奏シーンを観ていると、「楽譜」が映っていることがありますよね。あの楽譜を、専門的に書き起こす職業が存在することを知っていますか? その仕事の名前は、「写譜屋」です。

今回は、東京都港区にある「株式会社 東京ハッスルコピー」で、写譜屋として活躍している柳田達郎さんに、そのお仕事内容ややりがいを伺いました。

この記事をまとめると

  • テレビ番組などで、自分の書いた楽譜が使われるのを見るとうれしい
  • 柳田さんは、演奏家の仕事をしているときに、「楽譜の美しさ」を知った
  • 高校生のころから、さまざまなジャンルの音楽を聴いておくといい

「写譜は、レイアウトが5割」パッと見て、曲の構成がわかるように書く

Q1. 仕事概要を教えて下さい
 
写譜屋とは、テレビ、コンサート、レコーディングなどで、演奏者が使うための楽譜を書く仕事です。作曲家やアレンジャーが書いた楽譜は、「スコア(総譜)」といって、全部の楽器の演奏するパートが書かれています。それぞれの楽器の演奏者のために、スコアから、各楽器の「パート譜」を書き起こしていきます。

ただし、写譜は書き写すだけの作業ではないんです。「考えながら書く」ことが必要になります。例えば、昔の作曲家のスコアからパート譜を書き起こす際、残されたスコアが見にくいときは、自分で予想して、理屈に合うように書いていかなければいけません。

また、僕が思うには、「写譜は、レイアウトが5割」です。高校の音楽の教科書に載っているような楽譜は「何度も練習する」ことが前提となっているので、美しいレイアウトは、そこまで必要ではありません。でも、僕らが書いているのは、プロが「1回だけ確認して、すぐに本番で使う」楽譜です。パッと見たときに曲の構成が分かるように書かなければいけないんです。具体的には、どこからどこまでリピート(くり返し)すればいいか、すぐに分かるような「読みやすい楽譜」を追求することがすごく大事になってきます。
 
 
Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?
 
テレビの歌番組やコンサートにおいて、自分が手がけた楽譜で、プレイヤーが演奏しているのを見ると、「その場に参加できている」という喜びを感じることができます。実際の演奏を聴いて、「仕事がうまくいったんだ」と達成感が得られるのは、この仕事の特徴的なところですね。
 
 
Q3. 仕事で大変なこと・辛いと感じることはありますか?
 
テレビ番組などでは、本番直前にいろいろと変更点が出ることがあるんですね。そういったときには、大慌てで楽譜を作り直さなければいけません。まさに「時間との戦い」になってしまうので大変です。でも、それはそれで、やりがいは感じるんですよね(笑)。

大学で学んだ「音楽理論」が、今の仕事に生きている

Q4. どのようなきっかけ・経緯で写譜屋に就きましたか?
 
音楽大学を卒業した後、10年ほど、プロの演奏家(声楽)として、ステージに立ったり、スタジオに入ったりしていたんです。仕事で様々な楽譜に接していく中で、「楽譜の美しさ」とか「おもしろさ」というものを知って、「写譜の世界を覗いてみたい」と思い、写譜屋になることを決めました。
 
 
Q5. 大学では何を学びましたか?
 
音大では、主に演奏技術を磨きました。ただ、今の仕事に役立っているのは、「楽典」「和声学」といった音楽理論の知識です。例えば、古いスコアで見にくい箇所があったとしても、理論を学び、曲の仕組みや、ハーモニーの付け方を知っておけば、自分で予想して書くことが可能になります。音楽の仕組みに関する授業は、写譜の仕事にも生きていますね。
 
 
Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?
 
小さいころから音楽が好きで、テレビの前で歌ったり、ピアノを習ったりしていました。ですので、高校生の段階では、「音楽家」になりたいと考えていました。そのころの音楽に関わりたいという夢は、今の仕事につながっています。

写譜屋に向いているのは、根気強い人、デザインセンスのある人

Q7. どういう人が写譜屋に向いていると思いますか?
 
長い曲の楽譜を書く場合、同じスコアとずっとにらめっこする必要があるので、「根気強い人」はこの仕事に向いています。例えばオペラの場合は、200~300ページものスコアの中から、30~40パートの楽譜を作らなきゃいけません。

あとは、写譜の仕事では、「デザインセンス」「レイアウト力」が問われます。「楽譜の美しさ」を探求できる姿勢を持っている人のほうが、技術の上達も早いんです。基本的に、楽譜は「1回だけ確認して、すぐに本番で使う」ことになりますから、一目で曲の構成がわかるような美しい楽譜を書く必要があります。音楽と美術、両方のセンスがある人が向いている仕事なんですね。
 
 
Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします
 
自分が好きな音楽だけではなく、様々なジャンルの音楽に興味を持ってもらいたいですね。クラシック、ポピュラーなど幅広く聴いてほしいです。それに加えて、楽器の知識を身につけるといいでしょう。「写譜の通信講座」というものもあるので、興味を持った人はそれで勉強してみるのもいいかもしれませんね。今から勉強をしておけば、将来多いに役に立つと思います。
 
 

柳田さんのお話からは、見た目の美しさをも追求しながら、楽譜を書き起こしていく写譜屋の仕事の奥深さを感じました。記事を読んで、「『写譜屋』という仕事があることを、初めて知った」という高校生もいるかもしれません。写譜の仕事について、もっと知りたくなった人は、ぜひ詳しく調べてみてくださいね。
 
 
【profile】株式会社 東京ハッスルコピー 写譜屋 柳田達郎
【取材協力】株式会社 東京ハッスルコピー
http://www.hustlecopy.co.jp/index.html

この記事のテーマ
音楽・イベント」を解説

エンターテイメントを作り出すため、職種に応じた専門知識や技術を学び、作品制作や企画立案のスキル、表現力を磨きます。音楽制作では、作詞・作曲・編曲などの楽曲づくりのほか、レコーディングやライブでの音響機器の操作を学びます。舞台制作では、演劇やダンスなどの演出のほか、舞台装置の使い方を学びます。楽器の製作・修理もこの分野です。

「音楽・イベント」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「写譜屋(しゃふや)」
はこんな仕事です

編曲家が書いた楽譜やオーケストラの指揮者が使うスコア(総譜)を、それぞれの楽器別パートに書き写す仕事。写譜技術者、ミュージックコピイストとも呼ばれる。また、手書き譜面をきれいに演奏しやすく浄書(清書)したり、最近ではコンピュータへのデータ変換なども行う。多くのプロは、音楽制作プロダクションやオーケストラ等に所属しており、音楽大学や音楽専門学校出身者が多い。なお、音楽大学には写譜のアルバイト依頼が来ることもあり、そこで気に入れられて、そのままプロになることも少なくない。

「写譜屋(しゃふや)」について詳しく見る