【シゴトを知ろう】福祉住環境コーディネーター 編

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【シゴトを知ろう】福祉住環境コーディネーター 編

2016.12.02

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】福祉住環境コーディネーター 編

日常生活を送ることに支障が出るなどして介護を受ける際、多くの人が在宅での介護を望むもの。そこで重要になってくるのが、要介護者を受け入れる「家」です。
社長として福祉用具のレンタルと販売の会社を経営しながら、「福祉住環境コーディネーター」としても活躍している西山三朗さん。今回は西山さんに、家と介護を結びつける「福祉住環境コーディネーター」のお仕事内容について伺いました。

この記事をまとめると

  • 高齢者や障害を持つ方が安全安心に暮らせるように、住宅改修を提案する
  • 50歳で起業! 建設業界から福祉業界へ。親の仕事を手伝った経験が、今、生きている
  • 指示されたことしかできないのは、経験と知識に「自信がない」から

住宅改修によって外出できるようになった! ご本人やご家族の「生活の質」向上を目指す

誰にでも分かるように、住宅の改修について図面に起こすことが重要

誰にでも分かるように、住宅の改修について図面に起こすことが重要

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えて下さい
 
高齢者や障害者の方が健常者と同じように日常生活を過ごすためには、心身の健全化が必要です。福祉住環境コーディネーターの役割は、現在生活している住居でそういった方が安全で快適な生活を送れるように、住宅改善を提案することです。

仕事は、ご本人やご家族、担当のケアマネジャーなどからの相談から始まります。現在住まわれている住宅をご本人、ご家族立ち会いの下に視察させていただき、不便や不都合を感じる箇所を確認して、改善方法を提示します。その際、住宅の構造をきちんと把握しておかなくてはなりません。

その後、誰にでも分かるよう図面に描き、費用に関する見積もりを出します。ご本人、ご家族の承認を得て、市町村の担当窓口に住宅改修許可を出す、ここまでが福祉住環境コーディネーターの仕事になりますね。
工事完了後も時々モニタリングをして改善点について検討することも、コーディネーターとしての重要な仕事です。
 
<ある一日のスケジュール>
09:00 出社
10:00 ご利用者宅訪問
12:00 昼食
13:00 図面起こし・見積もり作成など
18:00 業務終了・帰宅


Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?
 
以前は杖での歩行ができていたご利用者さんが、車いすを常用するようになってから外出できなくなってしまったんです。玄関が狭く、車いすで出入りできないことが原因でした。
家屋調査の後、居室のベランダからスロープで玄関横に出られるルートを作ることになりました。その出入りの動線は誰も考えていなかったようで、非常に喜んでいただきましたね。今もデイサービスや散歩など、外出の機会に利用されていらっしゃいます。

動作の制約や介護するとき支障になるものが、提案した住宅改修によって安全安心になったときはやはりうれしいですね。ご本人やご家族からお褒めいただくと、非常に光栄に感じます。
 
 
Q3. 仕事で大変なこと・辛いと感じることはありますか?
 
住宅改修は、その家の構造や築年数、間取りなどのいろいろな制約の中で、ご本人やそのご家族の生活の質向上を目指さなくてはなりません。しかし、いくらいいアイデアが浮かんでも構造上できないことや、費用の問題などで実現できないことも多々ありますね。

さらに、こういったときに、安易な方法でご本人、ご家族の意に介さずに住宅改修を行う業者の方も中にはいるようです。そういうお話をお聞きすると同業者として大変恥ずかしく、また憤りを覚えることもあり、非常に辛いですね。

親の手伝いで建築現場に通った経験が、今の仕事に生きている

図面起こしの作業を行う西山さん

図面起こしの作業を行う西山さん

Q4. どのようなきっかけ・経緯でこの仕事に就きましたか?
 
私はもともと建設会社に勤めており、50歳を契機に退職した後、福祉用具を扱う介護ショップを創業しました。店の創業前に福祉住環境コーディネーターの資格試験があることを知り、店で扱う仕事の一つとして資格を取得しました。

 
Q5. 進学先では何を学びましたか?
 
1972年、高等専門学校の土木工学科を卒業しました。
高等専門学校とは、中学卒業後入学できる5年間の専門学校のことです。専門は材料工学で、プラスティックコンクリートという当時は最先端の技術を勉強をしていました。今では、空港の滑走路の一部や一般道の交差点など、舗装の摩耗の多い場所で部分的に利用されています。


Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?
 
親の仕事が町場の工務店(※)だったんですが、高校時代はその手伝いでよく住宅建築現場に通っていました。専門が土木だったので当時はあまり興味がなかったのですが、いま福祉住環境コーディネーターの仕事をする上では、そのときに学んだ一般住宅の予備知識が役に立っていると感じます。
夢はいつか「お山の大将」になることだったので、一応かなったのでしょうか?(笑)

※町場の工務店:木造住宅を中心とする分野の仕事をする工務店のこと。

知識と経験を蓄えて、「自信がない」を打破してほしい

Q7. どういう人が福祉住環境コーディネーターに向いていると思いますか?
 
まずは人の話をよく聞くことができる人。つまり相手が何を望んでいるかなど、ニーズを的確に把握できる人が向いていると思います。
何が必要なのかがご自身の中でまとまっていない、そういったご利用者さんはよくいらっしゃいます。その際は専門的な立場からそれを咀嚼(そしゃく)してあげ、ニーズをくみ取ることが重要です。また、相手が理解しやすい言葉で話ができる人が望まれますね。
 
 
Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします。
 
わが社は、高校生のインターンシップを受け入れている会社です。都立工業高校2校から、2年生数名を毎年3~5日間預かっています。
人それぞれなので一概にはいえませんが、指示されたことはできるけど「次の一歩」がない、そんな学生が多いと感じますね。それはやはり、自信がないからなのだと思います。

「自信がない」を打破するには知識と経験でしょう。
知識は一般常識から専門知識まで幅が広いものですが、自分の職業と決めたものならば貪欲に吸収してください。
経験は「時間」だと思いますが、ただ単に経過する時間は経験とは呼べません。失敗を恐れずに実地に体を動かし、身体で覚えていく。そしてそれに知識が加われば、鬼に金棒となると思いますよ。頑張ってください。


高齢者や障害を持つ方が、住み慣れた家で暮らすためのお手伝いをする「福祉住環境コーディネーター」というお仕事。話を伺っていると、西山さんがこのお仕事に誇りとこだわりを持って取り組んでいらっしゃることが伝わってきました。

2006年にバリアフリー新法が施行され、公共交通機関や街中のバリアフリー化が進められています。エレベーターやスロープが設置されている場所などが増えてきていますが、人々が心身を休める「家の中」こそ、一番にバリアフリーが必要な場所かもしれませんね。
福祉関連の資格はいろいろとありますが、「福祉住環境コーディネーター」のお仕事では、建築関係の知識も必要です。福祉について学びたいと考えている人だけではなく、建築に興味がある人も、将来、学んだ知識を生かせるお仕事といえるでしょう。
 
 
【profile】有限会社シンヨー シンヨーケアサービス 代表取締役 西山三朗
Facebook https://www.facebook.com/sinyocare

この記事のテーマ
福祉・介護」を解説

現場で福祉を担う介護福祉士などのスペシャリストや、福祉サービスの企画・提案ができる人材を育成します。通常の生活を営むことが困難な人の生活を助けるための専門知識、技術を身につけ、職種により就業に必要な資格取得を目指します。高齢化が進む中、精神的なケアや寝たきりを防ぐための運動指導など、必要な専門知識や技術も幅広くなっています。

「福祉・介護」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「福祉住環境コーディネーター」
はこんな仕事です

福祉住環境コーディネーターは高齢者や障がいのある人に、バリアフリーなど住みやすい住居環境を考え、アドバイスをする仕事。リフォームをしたいが、どうしたらよいのか分からない人の相談に乗り、本人に代わって建築会社に要望を伝えたり、介護保険制度が利用できる場合はケアマネジャーと連携を取るなど、住環境と福祉の専門的知識で解決する。超高齢化社会では重要な役割を担うことにもなり、住宅業界や福祉分野のほか、行政や医療の現場でも重要な存在になるだろう。

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