【シゴトを知ろう】出版業界で働く人(校閲者) 編

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【シゴトを知ろう】出版業界で働く人(校閲者) 編

2016.11.30

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】出版業界で働く人(校閲者) 編

これから出版される本などについて、著者の書いた原稿をより良いものにする“校閲”というお仕事があります。そんな校閲というお仕事に奮闘する株式会社鴎来堂の校閲者・小出涼香さんに、日々のお仕事の流れから学生時代に考えていたことなど伺いました。

この記事をまとめると

  • 誤字脱字はもちろん、情報の正誤など細かい部分もチェックする
  • 書店でのアルバイト経験が校閲者の仕事を身近なものに
  • 進路選択は焦らず、まずは興味を持てるものを増やしてみる

担当した本が売れると、怖くて読めなくなる!?

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えて下さい
 
本になる前のゲラ(原稿を本の体裁に組んだ試し刷り)を読んで誤字脱字や、表記の統一、情報に間違いがないかどうかなど確認し、指摘する仕事です。基本的には机に座ってゲラをひたすら読んでいるのですが、新しい案件をもらうときには進行担当の方と打ち合わせをしたりもします。
1日に読むゲラの量は、その案件にもよるのですが、例えば小説などの読みものだったら、60~80ページくらいでしょうか。ふだんの読書のスピードとは異なります。

ゲラを読むときにまず注意しているのは誤字脱字がないかどうかですが、固有名詞や年号などが出てきたときには、それが間違った情報でないかのチェックをしたりもします。

場合によっては、固有名詞以外にももう少し深く突っ込んで事実確認をすることがあります。例えば「いつどこで何があったのか」というところまで調べるような感じです。
また、引用箇所には特に注意が必要で、一言一句全部正確に同じでなくてはいけません。そういった細かい情報や、ネットで調べきれない情報などは図書館に行って調べたりもしています。

<小説を校閲する際の一日目のスケジュール>
11:00 出社、進行担当者と打ち合わせ
11:10 ページのチェック(ゲラの枚数の確認など)
11:15 赤字照合
12:00 素読み
14:00 昼食
15:00 素読み
20:00 帰宅
※あくまでも一例です。ゲラの内容によって進め方やスケジュールは変わります。
 
 
Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?

このお仕事をしていると、自分では読まないようなジャンルの本と触れることが多いです。そういうのはやっぱり、楽しいですね。普段とは違う世界を見られるのが醍醐味です。
段階を経て行く中で、前の担当者が入れた指摘を見る機会もあり、勉強にもなります。

ゲラには守秘義務もあるし、校閲者は基本的に隠れた存在なので、誰がどのゲラを担当したというのは著者の方に伝わることもありませんし、世に出ることもありません。
でも何かの巡り会わせで、鴎来堂の校閲者が校閲を担当したことを著者の方がご存じのこともあるんです。Twitterなどで「校閲ありがとうございます」といった言葉を目にしたり、編集の方を通してコメントをいただくと、やっぱりがんばってよかったなあと思いますし、嬉しいですね。


Q3. 仕事で大変なこと・辛いと感じることはありますか?

本が最終的にどうなったかはもちろん気になるのですが、「出版後なのに何か間違いを見つけてしまったらどうしよう」という恐怖心が先立ってなかなか見られません(笑)。
担当した本が売れないのも悲しいのですが、売れてベストセラーになったりすると、嬉しさの一方で戦々恐々としてしまいます。

校閲って、何度ゲラを読んでも、どんなに実力のある人でも、ミスがある可能性は完全には消し去ることができません。同じゲラでも、他の方が見ると自分とは違った指摘が出たりしますし。どこまでやっても完璧だと思えることがないので、ずっと不安なんです。それがこの仕事で一番大変なところかもしれません。

書店でのアルバイト経験で校閲の仕事が身近なものに

Q4. どのようなきっかけ・経緯で校閲者の仕事に就きましたか?

本が好きなので校閲のお仕事についてなんとなくは知っていました。就職活動のときにそれを思い出して、少し調べてみたのがきっかけです。

学生の頃から、動き回るよりは静かに過ごすのが好きなタイプでした。また、興味のあるものには長時間でも集中し続けられましたね。高校生の頃には部活動をしていなかったこともあり放課後の時間は比較的自由に使えたので、漫画を中心に本はよく読んでいました。


Q5. 大学・専門などでは何を学びましたか?
 
当時は将来の進路についてまだ具体的には考えていなかったので、文系の中でも幅広い内容を学べる社会学科に進みました。その中で好きなことや、将来につながるようなことが見つかればいいなと。結果的にこのお仕事と出会えたので、良かったのかもしれません。

書店でアルバイトをしていたので、校閲の仕事を意識しやすい環境ではあったかもしれません。もともと本を読んだりずっと座って作業したりするのが全然苦ではなかったので、この仕事を知ったとき自分にもできるかもしれないと思いました。


Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?

高校生の頃は、まだ将来やりたいことも進む方向も決まっていませんでした。でもだからこそ、興味を持ったことに自由に時間を使えたし、自分が何を好きなのかじっくりと考えることができてよかったと思っています。

気になること、好きなことを焦らずゆっくり見つけよう

Q7. どういう人が校閲者に向いていると思いますか?
 
校閲者の仕事って、基本的にほめられることがありません(笑)。誤脱字は全部拾えて当たり前。それでいて内容も含めて完璧に指摘を出し切ったと思えることはないんですよね。なのでゲラの指摘を読みかえしているときに自分のミスを見つけてしまったり、他の人から拾えていなかったところを指摘されたりすることがあるんです。

「できたこと」よりも「できなかったこと」のほうがどうしても注目されやすい仕事なので、そこそこ打たれ強い人の方がいいと思いますね。
間違いを指摘されたときはもちろん反省が必要ですが、気に病んで仕事が手につかなくなるようだと続けていけません(笑)。「悪かったところは反省して次にがんばろう」とすぐに切り替えられる前向きな人のほうがいいと思います。

また、作品の世界に入り込みすぎて没頭してしまうと校閲はできません。感情的にならずに落ち着いて対処、行動できる人も向いていると思います。実際に校閲の仕事をしている同僚を見ても、穏やかで冷静な性格の人が多いような気がしますね。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします

高校生のときは、目標が見つからなくて焦ることもありました。でも、今では高校生の頃から焦らなくてもよかったって思うんです。私みたいに、好きだったことの中に将来の仕事が見つかることもあるし、今好きなことがなくても、興味があることをたくさんしているうちに楽しいと思えることが見つかるかもしれません。

それが将来の進路につながるかどうか、自分に向いているか向いていないかなんて、最初は考えなくてもいいと思います。それよりも、好きなことや気になることをたくさん見つけておくこと。そうすることで間口が広がるし、進むべき道も自然に見つかるんじゃないかなと思います。 
 


「焦らなくてもいい」という言葉通り、穏やかにゆったりと話す姿が印象的だった小出さん。将来の夢や進路が決まらないとつい焦ってしまいがちですが小出さんがおっしゃるようにあまり悩みすぎず、まずは気になることに注目してみるというのもいいかもしれませんね。
 
 
【profile】株式会社鴎来堂校閲部 小出涼香

この記事のテーマ
マスコミ・芸能・アニメ・声優・漫画」を解説

若い感性やアイデアが常に求められる世界です。番組や作品の企画や脚本づくり、照明や音響などの技術スタッフ、宣伝企画など、職種に応じた専門知識や技術を学び、実習を通して企画力や表現力を磨きます。声優やタレントは在学しながらオーディションを受けるなど、仕事のチャンスを得る努力が必要。学校にはその情報が集められています。

「マスコミ・芸能・アニメ・声優・漫画」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「出版業界で働く人」
はこんな仕事です

書籍や雑誌などの出版物を手掛ける仕事。出版社には企画、取材、執筆などを担当する編集者、校正者、進行管理や原価計算、印刷や製本管理など、数多いスタッフがいる。実際に本をカタチにするスタッフ以外に、出版物を書店へ流通させる営業マンがおり、電子書籍を扱うデジタル部門の担当者、読者に魅力を伝える仕組みを考える宣伝・プロモーターなどさまざまな担当者が働いている。出版社からは、編集プロダクション、カメラマン、ライター、イラストレーターなどの専門クリエーターへ外注する場合が多い。

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