【シゴトを知ろう】劇団員 ~番外編~

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【シゴトを知ろう】劇団員 ~番外編~

2016.11.29

提供元:マイナビ進学編集部

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【シゴトを知ろう】劇団員 ~番外編~

高校生時代は演劇部の活動に打ち込み、大学卒業後はフリーの役者として活動されている佐々木潤子さん。日々のお仕事について詳しく聞いていると「実はセリフは決まっていない」「役者は地道な仕事」など、意外なお話が続々。中々知ることの出来ない劇団員、役者のお仕事の裏側をお伝えします。

この記事をまとめると

  • 配役やセリフは最初は決まっておらず、全員でつくり上げていくもの
  • 稽古後の打ち上げも仕事の一部!?
  • 礼儀や気配りなど、地道で細かい部分が一番大事

配役もセリフも、最初は決まっていないもの!?

撮影:村田善一

撮影:村田善一

――役者さんの配役って、どんなふうに決められるものなんですか?
 
配役の決め方はその時々によるんですが、今回再演になる『スカラベ』では自分たちでどういうことをやりたいか演出の方に持ち寄って、お披露目会をしました。その結果、初演にはない役が作られたりもしました。

演劇って最初から細かくセリフが決められていてその通りに演じるイメージがあるかもしれませんが、実はそんなことないんです。話し合いの中で出てきたアイデアを組み合わせながら、みんなで作り上げていく感じですね。

自分の配役だけじゃなくほかの人の配役にも意見しますし、舞台美術や照明なんかも、担当者だけじゃなくて役者も加わってみんなで決めています。そんなことをしていると、もう朝から晩まで仕事していることになります(笑)。

撮影:中沢衣里

撮影:中沢衣里

――そうなんですね。自分の性格とは違う役になったりすると、やっぱり戸惑ったりもするのでしょうか。

個人的には、自分の性格とは全く違う役でも演じにくいと感じることはありません。むしろその人がどんな気持ちなのか考えるのが楽しいというか。自分の中にない感情なので悩むこともありますけど、それを「演(や)りづらいな」って思うことはあまりないですね。

今回の役も、実は全然キャラじゃないんです。お姫様の役ですけど、ふだんはオラオラ系なんで(笑)。舞台上にいることで、自然とスイッチが切り替わる感じですね。

演じることは昔から好きですが、実は毎日緊張しています。始まるまでどんなお客さんが来るかも分からないので、「今日はどうかな?」って。そんなときは舞台に出る直前に一度深呼吸をして、えいやっと出てしまいます。「スーッ」と息を吐いて「やるぞ!」と気合いを入れて、出てしまえばもう緊張も忘れてとにかく演じている感じです。

いい舞台をつくるには役者同士のチームワークが大事

――役者さんって普段の生活の中でもトレーニングしたり、セリフを覚えるのに部屋にこもったりしているイメージがあります。実際はいかがですか?

劇団員って毎日発声練習やセリフの暗記をしているイメージがあるかもしれませんが、私の場合は意外とそういった練習はしていません。日常生活の中でしているのは、体型の維持や体調管理くらいですね。

先ほどもお話したとおり、セリフはあくまでも相手役の人がどう出るかという駆け引きの中で「創っていく」もの。もちろん読んだ段階で「こうやりたいな」とかっていうのはあるんですけど、それだって作品の世界観全体の中で自分の存在がどうあるべきか、どうあったらこの作品が上手く回るかという意識の中で生まれます。
そのとき舞台にいる人全員で「こういうシーンにしていこう」というアイデアを出しながら、まとめて行きます。

セリフにしても最初から決まっていることはほとんどなくて、そういったアイデア交換の中で自然に決まります。だからこそ気持ちが入るというか、イキイキ演じられるのかもしれません。

――なるほど。役者さんどうしのチームワークがとても大事なんですね。

そうですね。それと関係があるかは分かりませんが、お酒を飲む機会は多い業界だと思いますね。この『スカラベ』のメンバーとも、稽古のときからほとんど毎日一緒にお酒を飲んでいます(笑)。

ふざけた話をしてるときもありますが「やっぱりこのシーンはこうあるべきじゃないか」とか、演劇の真面目な話にもなります。お酒が入るからこそ言えるみたいな話もあって。だから打ち上げとは言えいい演技をするためには必須で、仕事の一部なのかもしれませんね。

客席をキレイに拭いておくのは欠かせない仕事

――こうしてお話をお聞きしていると、劇団員さんや役者さんのお仕事って本当に幅広いものなんだなと驚いております。ほかに「意外にこんなこともしている」というようなことってありますか?

意外なところでは、どんな公演でもかならず客席を拭いてます。風煉ダンスは野外劇の劇団なので、客席に泥などがたまるんです。それを洗い流すために、みんなで8時ぐらいに集まって掃除をしていますね。

野外劇は屋内で行う劇よりも、どうしても危険が伴います。天気次第では、泥で足場が滑って危ないこともありますので、とにかくお客様の安全には気をつけています。

――そんなことまで! 華やかなイメージがありますが、意外と地道で細かいことが大事なお仕事なんですね。

そうなんです。私が仕事をする上で一番大事にしているのも、人間としてちゃんとすることです。役者さんって破天荒のほうがいいみたいなイメージもあるかもしれませんが、それって本当に才能があって、有無を言わさず周りが認めるぐらいの人だと思います。普通はやっぱり、礼儀の世界なんですよね。

約束事を守ったり稽古時間に遅刻しないということだったりという当たり前のことはもちろんですが、舞台の転換をするときに都合のいい場所にいるようにしたりして、「あの人ちょっと気が利くな」と思ってもらえるように気をつけています。芝居が上手い下手とは関係ないことかもしれませんが、自分の中ではとても大事にしています。

演劇は一人ひとりがちゃんと役をこなして成立するものだから、誰か一人でも周りのことを考えないで勝手な動きをしてしまうと、そこから崩れてしまい結局ダメになったりすることもよくあるんです。なのでチームとして動けるということは、とても大事な素質だと思いますね。
 
 

華やかでダイナミックな舞台を作る劇団員さんや役者さんが大事にしているのは、日々の礼儀や気配り……。少し意外な気もしますが、大きな作品をスタッフみんなで気持ちよく作り上げるためだと聞けば納得ですね。高校で行われる学校行事でも、みんなで一つのものをつくり上げる場面はたくさんあります。演劇に興味がある人はまずはそういった学校行事から一生懸命取り組んでみてはいかがでしょうか。
 
 
【profile】役者 佐々木潤子

この記事のテーマ
音楽・イベント」を解説

エンターテイメントを作り出すため、職種に応じた専門知識や技術を学び、作品制作や企画立案のスキル、表現力を磨きます。音楽制作では、作詞・作曲・編曲などの楽曲づくりのほか、レコーディングやライブでの音響機器の操作を学びます。舞台制作では、演劇やダンスなどの演出のほか、舞台装置の使い方を学びます。楽器の製作・修理もこの分野です。

「音楽・イベント」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「劇団員」
はこんな仕事です

劇団の一員として演じる役者をはじめ、舞台の企画・運営や、照明や音響、美術、大道具などさまざまな役割のスタッフがこれにあたる。団員を募る劇団や養成所に入る、演劇学を学べる大学や専門学校に進むなどの道がある。活動スタイルは劇団や実績によって千差万別で、劇場を持たず数人のメンバーで各地を回って活動するケースや、何千人も収容できる劇場を持って年間公演やロングラン公演を運営するケースもある。近年では、地域社会との交流を目的に、子どもや高齢者、障がいのある人への社会貢献活動もしている。

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