【シゴトを知ろう】書道家 編

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【シゴトを知ろう】書道家 編

2016.12.05

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】書道家 編

「書道家の仕事って、毎日毎日字を書くことなの?」そう思っている方も多いかもしれません。"誰が見ても美しい文字を書く”だけが、書道家の仕事ではないようです。
あまり知られていない書道家のお仕事内容や魅力、それにかける想いなどについて、書道家としてさまざまなスタイルで活躍している西村裕紀也さんに伺いました。

この記事をまとめると

  • バーカウンターでの指導など、堅苦しそうな書道の世界を自由なスタイルで楽しんでいる
  • 大学も就職も書道とは無関係の分野へ。書道家になるきっかけは28歳の時に訪れた!
  • 影響を受けたのは高校の書道の先生。みなさんの高校時代にも将来のヒントが隠されているかも

好きな字を書くだけじゃない!? 書道家の3つの仕事とは?

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えて下さい

書道家には大きく分けて3つの仕事があります。
1つ目は、作品を制作して発表すること。2つ目は、オーダーを受けて筆文字を書くこと。そして3つ目は、書道の指導を行なうこと。私の場合、3つ目の書道の指導が近年の仕事の核になっています。

今は、自宅を含め5カ所で稽古を行っています。東日本大震災をきっかけに、決められた場所でしか書けないということに疑問を感じ、道具さえあれば環境を制限せずに教えたいと思うようになりました。その端的な例としては、バーのカウンターでも教えているんですよ。

仕事内容の比重はその時々で変わりますが、おおよそは、午前中は自分の研鑽(けんさん)のための時間、午後から夜は生徒を指導するための時間です。

<一日のスケジュール>
10:00 家で自身の稽古、注文を受けた書の作成など
12:00 ランチ
14:00〜 出稽古(場所は日によって異なります)
※生徒の要望に応えて稽古を行なうため、終業時間はその時々で異なります。


Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?

やはり、作品を発表して、それに対する評価をもらえたときはうれしいですね。そして、苦言を呈されたときはもっとうれしいです。作品をそこまで見てくださったんだという喜びを感じるからです。

また、自分の作品が印刷物になったりパッケージになったりするのもうれしいです。いつも黙々と紙に接しているので、誰かの手が加わり他の状態に仕上がるのはとても新鮮です。
そして何より、生徒がうまくなっていくことは自分のこと以上にうれしいですね。社中展(一会派の同門生だけで行われる書道展)を行ったときは、自分の作品より生徒の作品の仕上がりの方がずっと心配で苦しい思いもしましたが、その分、大きな達成感がありました。


Q3. 仕事で大変なこと・辛いと感じることはありますか?

これまで、書道をやめたいと思ったことは一度もありません。一つの作品を作るのに半年くらいかかることもあり、はたから見ると大変そうに見えるかもしれませんが、そうした時間も私は大好きです。専門としている変体がな(※)の世界は、書を始めたころと変わらず私をいつもゾクゾクさせてくれます。

※変体がな:異体がなと呼ばれることも。1900年、かな文字が一音一字のひらがなに統一されて以降、学校教育では用いられていないかな文字の総称。

一生続けたい! 何よりも「書道」への想いが強かった

「書道はずっと続けたいと思っていた」と語る西村さん

「書道はずっと続けたいと思っていた」と語る西村さん

Q4. どのようなきっかけ・経緯でこの仕事に就きましたか?

書道教室に通い始めたのは11歳のときでした。その頃から、心のどこかで「書道は一生やろう」と思っていました。
大学卒業後は一般企業に就職したのですが、書道はずっと続けていました。28歳のとき友人から、「書道を教えてほしい」と言われたのが、書道家として独り立ちしたきっかけです。
当初は、人に教えるつもりはなかったのですが、師匠に相談したら「やってみなさい」と言われ、踏ん切りがつきました。


Q5. 大学では何を学びましたか?

大学ではフランス語を学びました。書道とは関係無い学問ですが、私の師匠が看護師をしながら書道をしていたこともあり、私も書道を続けながら別の仕事をするものだという考えを持っていました。
当時、仕事は書道の次に興味のあったファッションの道に進もうと考えていたため、フランス語が必須だと感じ、大学で専攻しました。


Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?

先にもお話ししたように、書道はずっと続けたいと当たり前のように思っていました。どんなときも書道が好きで、どんなものと天秤にかけてもいつも書道の方が重かった。その想いが今の自分につながっているのだと思います。

自分と謙虚に向き合える人が書道家には向いている

Q7. どういう人が書道家に向いていると思いますか?

飽きっぽくない人が向いていると思います。そして、「自分はまだまだだな」と感じられる人ではないでしょうか。達成感があると、そこで終わってしまいますから。
私も、以前よりは書けるようになったと思うこともありますが、かなの大本である平安時代の作品を見ると、まだまだ至らないと思ってしまいます。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします

高校では芸術科目があるかと思うのですが、将来のヒントが隠されていることもあるので「侮ることなかれ」と言いたいですね。
私は高校で、それまでとは違う先生に書道を教えていただいたことが、今でも大きな影響を及ぼしていると思います。また、高校生のときに経験したことを後々やめてしまっても、自分次第で、またその道を志すチャンスがあるということは、心にとどめておいてほしいです。



書道家として身を立てるということは、一生、自分の理想を追究し続けることだといえそうです。小学生の頃から、他のことと並行しながらでも書道を続けてきた西村さんだからこそ、一番好きで敬愛することを仕事にできたのでしょう。
今、夢中になっていることがある人は、どんな形でも続けることが、将来へとつながる扉を開く鍵になるのかもしれませんね。

【profile】書道家 西村裕紀也

この記事のテーマ
デザイン・芸術・写真」を解説

デザインは、本や雑誌、広告など印刷物のデザイン、雑貨、玩具、パッケージなどの商品デザイン、伝統工芸や日用品などの装飾デザインといった分野があり、学校では専門知識や道具、機器を使いこなす技術を学びます。アートや写真を仕事にする場合、学校で基礎的な知識や技術を身につけ、学外での実践を通して経験やセンスを磨きます。

「デザイン・芸術・写真」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「書道家」
はこんな仕事です

歌人や高僧など達筆家が高く評価されてきた通り、書とは毛筆で文字の美しさや力強さ、精神を巧みに表現する世界。書道家は作品出展だけでなく、審査員として活躍する人も多い。和風書体ロゴ、招待状の筆耕など商業書道の仕事もある。各書道団体の検定や日本書写技能検定協会が行う「毛筆書写技能検定試験」があり、日本書家協会が行う「全国書道教師資格認定試験」で師範に合格し、書道教師の資格を得ると教室で教えることも可能。年齢層の厚い世界だが、最近は書道パフォーマンス甲子園なども注目され、アートとして新しい表現に挑む書道家もいる。

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