【シゴトを知ろう】CGアニメーター 〜番外編〜
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「【シゴトを知ろう】CGアニメーター 編」では、東京都の吉祥寺にあるアニメ制作会社「絵梦(えもん)株式会社」で、CGアニメーターとして活躍している、横佩(よこはぎ)まさるさんに、お仕事の内容や魅力について伺いました。CGアニメーターのお仕事内容に興味を持った人もいるのではないでしょうか。
そこで、こちらの記事では番外編として、CGアニメーターのお仕事の「あるある」や、知られざる一面についてお話を伺ってみました!
この記事をまとめると
- 忙しいアニメ業界。横佩さんは、体調管理に気を付け、意識的に息抜きをしている
- レンダリング中に、寝たり、ランチに行ったり、映画に行ったりしている
- たくさんのカット数をこなしたことで、「自分の成長」を感じることができた
忙しい時期になると、4時間睡眠でパッと目が覚めていた
――アニメーション業界を描いたアニメ作品に『SHIROBAKO』があります。『SHIROBAKO』を観ていて、「あるある」と感じたポイントがあれば、具体的に教えてください。
あの作品は、全体的に「嘘はないな」と思いますね。中でも僕が印象に残っているのは、忙しくて辞めていくスタッフや、身体を壊してしまうスタッフたちの姿。あれはリアルだと思います。
僕は、食生活に野菜を取り入れる、カロリーを気にするなどして、意識して体調管理をしています。あとは、なるべくストレスを感じないように仕事に取り組んでいますね。息抜きも大事なので、たまに散歩に出て、外の空気を吸いに行くようにしています。
――ほかにも、お仕事にまつわる「あるある」があれば教えてください。
若い頃の経験なんですが、忙しい時期になると4時間睡眠でもパッと目が覚めていました。夜11時に寝たとして、朝3時には目覚めて、自然に締切に間に合うように作業をすることができるんです。きっと、体内時計が、「制作作業スケジュール」に合ってしまっていて、勝手に目が覚めてしまうんですよね。締切が近いときは、作業時間を確保するために、深夜まで作業をすることもあります。それは、結構普通のことなので大変です。
「レンダリング」中に、休憩をとるのはよくあること
――このお仕事の知られざる事実や、トリビアを教えてください。
最終的にCGを映像に起こすときには、「レンダリング(※)」といわれる作業があります。レンダリングは設定をしたら、あとはPCが自動でやってくれるので、作業完了時間が大体計算できるんですね。そうすると、その間は休憩がとれるんです。寝たり、ランチに行ったり、映画に行ったり。帰る前にレンダリングをかけて、次の日に出社したときには、新たな作業に入れるようにしておくこともあります。レンダリング時間を利用した休憩は、CGアニメーターであれば、割とみなさんやっていることだと思います。
※レンダリング……データとして与えられた情報を、画像化すること。
忙しい時期を乗り越えることで、成長することができた
――お仕事の中で、達成感を感じたエピソードについて教えてください。
今、僕は38歳で、30歳過ぎまでは成長している実感がなかったんです。でも、ほかの人から「結構、経験を積んでるんでしょ」と言われて、初めて「もしかしたら、自分も成長しているのかもしれない」と思えるようになりました。
振り返ってみると、監督の演出意図を表現するときも、リテイク(やり直し)の回数が減ってきていて、「こういう動きにしていきたい」「こういう表現が気持ちいいな」といった自分の感覚で、スムーズにスタートが切れるようになってきています。それは、テレビシリーズのスケジュールで、多くのカット数を作ってきた経験があるからこそだと思います。忙しい時期を乗り越えて成長できたことは、自分の自信につながりました。
CGアニメーターのお仕事は、非常に忙しいということが分かりました。でも、そんな時期を乗り越えたからこそ、成長することができたとも横佩さんは話します。CGを使った表現に興味があり、ガッツのある方は、ぜひCGアニメーターを目指してみてはいかがでしょうか?
【profile】絵梦株式会社 横佩まさる
【取材協力】絵梦株式会社
http://www.haoliners.jp/
この記事のテーマ
「マスコミ・芸能・アニメ・声優・漫画」を解説
新しい感性やアイデアを常に発揮して、人を感動させたり驚かせたりする仕事です。番組や作品の企画や脚本づくり、照明や音響などの技術スタッフ、宣伝企画など、職種は多岐にわたります。声優やタレントをめざすには、在学しながら自分を磨きオーディションを受けるなど、仕事のチャンスを得る努力が大切です。
この記事で取り上げた
「CGアニメーター」
はこんな仕事です
CG(コンピューターグラフィックス)の技術でアニメーション動画を制作する。CGアニメは映画、テレビ番組、CM、ゲーム、アプリなどで日常的な存在になり、CGアニメーターの需要は増えている。具体的な仕事は、モデラーと呼ばれるスタッフが作った3D物体に、専用のCGソフトを駆使して動きを付ける。キャラクターの場合は、表情や身に付けている物の動きまで描写。動きは細かなカット割りの連続で表現されるので、大変な手間がかかる。パソコンとソフトウエア、技術があれば自宅でも働けるため、フリーランスも多い。
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