【シゴトを知ろう】ギャラリスト 編

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【シゴトを知ろう】ギャラリスト 編

2016.12.01

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】ギャラリスト 編

みなさんは美術の授業でいろいろな絵画や芸術作品について学んでいると思いますが、アートギャラリーを運営し、所属のアーティストの展覧会やアート作品の販売を行う職業をギャラリストという職業があることを知っていますか?

今回の【シゴトを知ろう】では、ギャラリストという職業のお仕事内容や魅力について、MAHO KUBOTA GALLERYの久保田 真帆さんに伺いました。

この記事をまとめると

  • 画廊やギャラリーを所有し、作品展示や販売を行う職業をギャラリストという
  • ギャラリストはアーティストとコレクターの架け橋となる役割を担っている
  • アートが好きという気持ちと語学力がある人はギャラリストに向いている

ギャラリストはアートを架け橋に人と人とをつなぐ仕事

久保田さんのギャラリー「MAHO KUBOTA GALLERY」の様子

久保田さんのギャラリー「MAHO KUBOTA GALLERY」の様子

Q1. 仕事概要を教えて下さい

まず、アートギャラリーにはいくつか種類があります。ギャラリーのスペースを有料で貸して、外部のアーティストさんに展覧会を開いてもらうのが貸し画廊で、日本には古くからそういったギャラリーが数多くあります。

私のギャラリーはそういった業態とは異なり、自分のギャラリーに所属するアーティストを何名か抱えて総合的にマネジメント(管理)をしています。所属するアーティストの展覧会を開いて絵画などの作品を紹介し、アートコレクター(アート作品をコレクションしている人々)に作品を販売するのが主な仕事です。

所属するアーティストとの関係は、長きに渡ってお互いの信頼関係の中で築いていくもので、ギャラリーでの展覧会以外にも、美術館での展覧会や、作品を海外に販売するなど、アーティストとは多くの場面で関わっていきます。


Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?

企画した展覧会を多くのお客様に見ていただいたり、「いい作品だね」と言っていただいたりすると、とてもうれしいですね。また、お客様に絵画や写真などの作品を気に入って購入していただけた場合には、アーティストとコレクターの間に特別な出会いをつくることができたように思えて、やりがいを感じます。アーティストに対してもお客様に対してもですが、アートを架け橋にして相手の人に喜んでいただけたときに、この仕事の一番うれしい瞬間があるように感じますね。

あとは、作品を通じてアーティストに驚かされることも、うれしい経験の一つです。私たちのように、アートを受け取る側にはとても想像できないような、素晴らしい作品をつくってもらったときには感激します。


Q3. 仕事で大変なこと・辛いと感じることはありますか?

ギャラリストは、ただ展覧会を企画して開催するだけでなく、海外のお客様やアーティストとやりとりをしたり、難しい交渉をしたり、さまざまな調整をします。言葉や文化の問題で最初はすぐにお互いの立場を理解できないこともしばしばあります。また、時には時差を考慮して、夜遅くにヨーロッパのお客様と連絡をとったり、朝早くにアメリカのお客様と電話で話したりしなければならない場合も。仕事は一生懸命にやればやるほどお客様に期待され、量も増えていくので、プライベートの時間との調整が難しくなり、何日も休みをとれないときもありますね。

小学校のころにニューヨークで過ごしたことが今につながっている

ギャラリーではさまざまな展示が行われている

ギャラリーではさまざまな展示が行われている

Q4. どのようなきっかけ・経緯でその仕事に就きましたか?

私は、幼稚園のころから絵を描くのが大好きでした。小学校高学年のころ、父の仕事の関係でニューヨークに住んだことがあり、そこでいろいろな美術館にも連れていってもらいました。帰国してからは、中学校・高校とも美術が大好きでしたが、美術大学への進学は考えていませんでした。高校生なりに、自分自身がアーティストになるという現実味がなかったからだと思います。

一方、アメリカで生活した経験から、英語は得意でした。大学では英文学を専攻しましたが、当時は、自分が将来どのような職業に就くのか、具体的なイメージはまったくありませんでした。大学を卒業後、商業ディベロッパー(中にあるテナントも含む商業施設の開発・運営・管理をする仕事)の仕事に就き、店舗企画などを経験した後、会社の留学制度に応募してイギリスへ。そこでは、短い期間ですが、現代アートの勉強をしました。その経験が今の仕事につながっていると思います。


Q5. 大学では何を学びましたか?

大学では英文学を学びました。「英語が得意だったから、なんとなく専攻した」というのが正直なところです。そのころの勉強が直接的に今の仕事につながっているようには感じませんが、物事の捉え方、考え方、そして考えたことを自分の言葉にするという訓練が、今の仕事に役に立っているように思います。


Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?

高校生のころは、学校の英語の先生になるのかな、くらいにしか将来のことを考えていませんでした。絵を描いたり、ピアノを弾いたりすることは好きでしたし、本もたくさん読みました。そういうことが、無意識のうちに今の仕事で生きているのかもしれません。

アートが好き、人とのコミュニケーションが好きな人に向いている

「興味を持てるかどうか、見たものについて自分なりに何か感じることがあるか、といったことを、少しずつ自分の経験として獲得していくことに意義がある」と話す久保田さん

「興味を持てるかどうか、見たものについて自分なりに何か感じることがあるか、といったことを、少しずつ自分の経験として獲得していくことに意義がある」と話す久保田さん

Q7. どういう人がその仕事に向いていると思いますか?

まず、アートが好きだということが大事だと思います。あとは、人とのコミュニケーションが好きだということ。日本語以外の言葉もできれば仕事の幅はぐんと広がるので、英語や中国語など、外国語を学ぶことが好きな人にも向いていると思います。そして、知的好奇心をいつも持つこと。ほかには、難しい場面でも前向きな気持ちを持つために、やはり体が健康であるということが大切だと思います。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします

若くてまだ頭が柔らかいうちに、なるべく多くのアートを見ておくことがいいと思います。よく「現代アートは分からない」という言葉を聞きますが、分からなくても構いません。興味を持てるかどうか、見たものについて自分なりに何か感じることがあるか、といったことを、少しずつ自分の経験として獲得していくことに意義があるように感じます。そのために美術館やギャラリーを訪れることはいいですね。あとは、社会のいろいろな動きにアンテナを張っておくことも大事なことだと思います。いろいろなことに興味を持つことで、知の体力が育まれるように思います。



有名なアーティストからまだ名の知られていない新進のアーティストまで、さまざまな芸術家の作品を世に広めるギャラリストは、高校生のみなさんにとってはあまりなじみのない職業かもしれません。しかし、久保田さんのようにアーティストを発掘し、マネジメントしてくれる人がいなければ、どんなにいい作品をつくっても世の中に知ってもらう機会はぐんと減ってしまいます。

アートに少しでも興味がある人は、ぜひギャラリストについても調べてみてください。もしかしたら、将来、世界的なアーティストを発掘するのはみなさんかもしれませんよ。


【profile】MAHO KUBOTA GALLERY 久保田真帆
https://www.mahokubota.com/ja/

この記事のテーマ
デザイン・芸術・写真」を解説

デザインは、本や雑誌、広告など印刷物のデザイン、雑貨、玩具、パッケージなどの商品デザイン、伝統工芸や日用品などの装飾デザインといった分野があり、学校では専門知識や道具、機器を使いこなす技術を学びます。アートや写真を仕事にする場合、学校で基礎的な知識や技術を身につけ、学外での実践を通して経験やセンスを磨きます。

「デザイン・芸術・写真」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「ギャラリスト」
はこんな仕事です

展示スペースのある画廊やギャラリーを所有し、作品展示や販売を行う美術商のことを指す。自ら美術品の仕入れや接客販売を行うため、芸術作品を見極める能力や営業力、コミュニケーション能力など、さまざまな手腕の発揮が期待される。また、海外取引も多くあって語学力が求められる職種だ。資格はないが、画廊またはギャラリーに勤めて実務経験を積むのが通常のパターン。まだ名の知られていない新進の芸術家を発掘し、世に出すという目的を持ち、情報収集に余念がないギャラリストが多い。時流を見る確かな目も大切だ。

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