【シゴトを知ろう】音響エンジニア 〜番外編〜

「【シゴトを知ろう】音響エンジニア 編」では、ライヴハウス「新宿LOFT」のPA(音響エンジニア)として働く三井和也さんに、この仕事をはじめたきっかけやここに至るまでの経験から、音響エンジニアの仕事がどのようなものなのかを教えてもらいました。有名なライブハウスで働くやりがいが伝わったと思います。
今回は、「番外編」として、この仕事ならではの「あるある」などを聞かせてもらいました。
この記事をまとめると
- 経験を積んでくうちに聴きとる力、聴きとれる力などが身についてくる
- ほかのライブハウスなどに遊びに行ったときなどは、PAブースをのぞいてしまいがち
- PAを依頼され、「やっぱりお願いしてよかったです」と言われたときは達成感があった
経験を積んでくうちに聴きとる力、聴きとれる力など身についてくる
――音響エンジニアの仕事は細かい音を聴き分けられたり、聴感が鋭くないとできない仕事でしょうか?
いいえ、そんなことはないと思います。経験を積んでくうちに聴きとる力が身についてくると思います。
――仕事に臨む上で、日ごろから努力していることがあれば教えてください。
いろいろな音楽を聴くようにしています。この仕事を始めてから、はだいぶ聴く音楽の幅が広がりましたね。新宿LOFTにはいろいろなアーティストさんが出演するので、対応能力というか、音の作り方を勉強するためにも、いろいろな音楽を聴くようになりました。
――アーティストさんに音作りなどの相談をされることもあるのではないですか?
よくあります。「ギターの音をどうすればいいですかね?」とか「ハイ(高音)が強すぎますかね」とか、音作りについてざっくり聞かれることが多いですね。音響にかかわる仕事あるあるだと思います。
ほかのライブハウスなど遊びに行った時などは、PAブースをのぞいてしまいがち
――音響エンジニアならではの、仕事上やお休みの日の「あるある」的なことがあれば、どんなことでも結構ですので教えてください。
やはり、ほかのライブハウスなど遊びに行ったときなどは、PAブースをのぞいてしまいますね。どんな機材が入っているのか気になります。
PAを依頼され、「やっぱりお願いしてよかったです」と言われたときは達成感があった
――最後に、お仕事の中で、一番の思い出や達成感を感じたエピソードについて教えてください。
よく出演してくださるバンドの方から「自分たちのツアーファイナルがあるので、ぜひ三井さんにPAをやっていただきたい」と言われたときはうれしかったですね。そして、そのライブが終わった後に、「やっぱりお願いしてよかったです」と言われたときは、大きな達成感がありました。
三井さんが新宿LOFTで鍛えられた仕事のスキルは、多くのアーティストさんからの信頼を得ているようです。音響エンジニアの仕事に興味がある人は、ぜひ一度ライブハウスに足を運んで、実際に音作りが行われている現場を体験してみてくださいね。
【profile】新宿LOFT PA三井和也
【取材協力】新宿LOFT
http://www.loft-prj.co.jp/LOFT/
この記事のテーマ
「音楽・イベント」を解説
エンターテイメントを作り出すため、職種に応じた専門知識や技術を学び、作品制作や企画立案のスキル、表現力を磨きます。音楽制作では、作詞・作曲・編曲などの楽曲づくりのほか、レコーディングやライブでの音響機器の操作を学びます。舞台制作では、演劇やダンスなどの演出のほか、舞台装置の使い方を学びます。楽器の製作・修理もこの分野です。
この記事で取り上げた
「音響エンジニア」
はこんな仕事です
専門機材を操って、コンサートホールやライブハウス、劇場、映画、テレビ、ラジオ、インターネットなどのメディアに流れる音楽の音響調整などを行う仕事。ステージやレコーディングに必要な技術のエンジニアとして活動する以外に、音響会社、録音スタジオ、放送局、音響機器メーカーの設計開発など、働く場は多様だ。最近はアナログ機材だけでなくデジタル機材やDTMソフトの操作スキルも必要とされ、仕事の幅は広がっている。音響芸術とも呼ばれる領域の職種だけに、電子・情報通信工学の知見と芸術的感性の両面で評価される。
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