【シゴトを知ろう】林業系研究・技術者 ~番外編~

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【シゴトを知ろう】林業系研究・技術者 ~番外編~

2016.11.30

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】林業系研究・技術者 ~番外編~

高校では理系のクラスで勉強、大学の農学部に進学して、現在は住友林業株式会社で森林の管理を行う田上さん。森林管理とひと口に言っても、単に伐採や植林の計画を立てるだけにとどまらず、災害対策や森に住む動物への配慮も必要なのだとか。知られざる森林管理のお仕事の裏側について伺いました。

この記事をまとめると

  • 木材は生活のいろいろなところに使われている
  • 森林管理の仕事は環境保護を考えることとセット
  • 災害対策や森に住む動物たちとの共存も課題

紙おむつにも木材が使われている!?

――社有林を管理されているということですが、伐採された木はどのような用途に使われているのでしょうか。
 
今管理している森林の木は、住宅の製材に使われることが多いですね。あとは家具や床の材木として使われることもありますし、製紙用のパルプ材になるものもあります。意外なところでは、木材を原料としたセルロースナノファイバーを使った商品です。スマートフォンのディスプレイや紙おむつに取り入れる研究が進んでいて、その中でも、紙おむつはすでに実用化されているんですよ。

木がどのくらい育ったら切るかというのは、管理する者の判断にゆだねられます。用途ごとに望ましい太さは違うので、それも意識していますね。また、伐採するにもコストがかかりますので、そのコストと、切断した木材の利益を比較した上で、伐採するかどうかを判断しながら切らなければいけません。
 
 
――森林管理を仕事にするということは、そういうシビアな面もあるのですね。

そうですね。また、森林の管理は、環境保護について考えることとセットです。身近でできる環境保護と言えば、やはりゴミの分別。ゴミの分別に気をつけるだけで、一度伐採されて利用された木材をリサイクルで有効活用できるので、森林を大事にすることにつながります。

あとは、人間と自然との共存という観点から言うと、弊社では防災への取り組みも積極的に行っています。
私の仕事なら、谷や沢の部分、傾斜が急な部分など、土砂が流れやすいようなところは皆伐(かいばつ)しないということですね。やはり木の根っこがなくなると、土砂が流れやすくなって危険になってしまうんです。そのあたりもしっかり調査をして、計画的に伐採するように気をつけています。

森に住む動物たちへの配慮も大事な仕事

――環境保護というと、森林には動物も住んでいるかと思います。そういった動物たちとの共存という面で、気をつけられていることはありますか。

木を無計画に伐採すると、動物たちが住む場所がなくなってしまうこともあるんです。
社有林にはヒグマやエゾシカ、キツネ、リス、鳥ではワシ、チョウトンボというめずらしい虫など多くの動物がいます。モニタリング調査を定点的に行い、その森にどんな動物が住んでいるのか、住んでいた動物がいなくなっていないかなどを4年に一度調査しています。木を生やしっぱなしにしているのが動物たちにいいのかというと、そういうわけでもありません。植えただけで切らないと、林が荒れて動物によっては巣をつくりづらくなったりすることもあります。また、木に太陽光が当たるようにするためにも、適切な伐採は必要です。
こういった二面性があるからこそ森林管理には細やかな計画が必要で、この仕事のやりがいにもつながっていると思います。
 

森林だけにとどまらず、周辺の環境や自然全体への配慮が必要な森林管理の仕事。予測がむずかしい自然の変化を適切にキャッチするには、幅広い知識が必要です。興味がわいた人は、大学の農学部で学べる内容について調べてみるのもオススメですよ。

 
【profile】
住友林業株式会社
資源環境本部 山林部 紋別山林事業所
田上 誠

この記事のテーマ
動物・植物」を解説

ペットなど動物や観賞用の植物に関わり暮らしに潤いを提供する分野、食の供給や環境保全を担う農業・林業・水産業などの分野があります。動物や植物の生態や生育に関する専門知識を身につけ、飼育や栽培など希望する職種に必要な技術を磨きます。盲導犬や警察犬、競走馬、サーカスの猛獣などの調教・訓練や水族館や動物園で働く選択肢もあります。

「動物・植物」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「林業系研究・技術者」
はこんな仕事です

森林資源の維持・管理と環境問題の研究などをする仕事。森林伐採や治山事業の失敗による環境破壊を防ぐため、森林経営、林道・森林の造成、木材の加工・伐採・活用など幅広い視点から森林保護を計画する。研究者は主に大学や研究機関で、森林や樹木、環境全体について考察。一方、技術者は民間の林業会社などに所属し、豊かな自然を保つ計画的な植え付け、枝打ちなどを作業者に指導・監督する。森林環境を再生可能な資源として守り育てる、「森林育成のスペシャリスト」という呼び名もある。

「林業系研究・技術者」について詳しく見る