【シゴトを知ろう】福祉用具専門相談員 ~番外編~

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【シゴトを知ろう】福祉用具専門相談員 ~番外編~

2016.11.09

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】福祉用具専門相談員 ~番外編~

電動ベッドや車いすなどを必要としている方に、その方にとって最適な用具を選び、調整して引き渡す。福祉用具専門相談員は、介護の世界とは切っても切り離せない大切なお仕事といえます。
そんな福祉用具相談員である西山知秀さんに、福祉用具専門相談員に関する意外なことや、あるある話を伺いました。

この記事をまとめると

  • 何百種類もの車いすの中から、利用者に合った車いすを探す
  • 社会人経験がなかったからこそ、仕事に関わるさまざまな情報を素直に吸収できた
  • さまざまな情報をつなぎ合わせ、利用者に最適なフォローを行う

最適な用具を見つけるには時間が必要

――一般の人が知らない、福祉業界の常識はありますか?
 
みなさんがイメージするであろう、大型スーパーなどで貸し出されている標準的な車いすのことを、我々は通称「移動車」と呼んでいます。何の機能もついておらず、極めて簡易な車いすのことです。確かに車いすではあるんですが、僕たちの意識の中では、車いすと呼ぶには機能的に満たないからです。

仕事のことですと、よく誤解されるんですが、「今すぐ貸して」と店に来ていただいても用具をお貸しすることはできません。
例えば車いすであれば、まず「どこが悪いのか」「どこに行きたくて使うのか」「何時間座るのか」、こういったお話を伺ってはじめて、ご本人に合うと思われるものを割り出すことができるんです。

「車いす」と一くくりにされていますが、実は何百種類もあります。家から5分の距離に買い物に出かけたいだけなら、先程話した「移動車」でもいいかもしれません。
でももし、日常的に何時間も利用したいのであれば、モジュール型の車いす(※)に床ずれ防止のクッションを組み合わせるとか……。一つの用具を選ぶのにも、利用される方の希望や問題点をきちんと把握し、デモを重ねる必要があります。

※モジュール型の車いす:座高や座幅、肘掛の高さなどを調節できる車いすのこと。

映画やドラマでは、間違った用具が使われていることも

体に合った用具を使わなければ、逆に症状を悪化させてしまう

体に合った用具を使わなければ、逆に症状を悪化させてしまう

――西山さんの日常で、職業的な「あるある」エピソードを教えてください

道行く人が使っている福祉用具は大体分かりますし、つい目で追ってしまいますね。さっき話したように、症状や用途を詳しくリサーチしてから用具を用意するので、逆に、用具を見れば使っている方の体の状態に見当がついたりします。

ドラマや映画で福祉用具が出てくる時もつい注目してしまうんですが、ビックリするような使われ方をしている時がありますね。
役の設定ではものすごい重病を患っているはずなのに、車いすがさっき話した「移動車」とか(笑)。「それ絶対痛いでしょ!」「病気悪化しちゃうでしょ!」って思いながら見ています(笑)。移動車には長時間座るための機能がついていないので、長い撮影の間、きっと役者さんも辛かったと思いますよ。
 
 
――業界内にはどんな方が多いですか? その中で西山さんはどんなタイプなんでしょうか?


「なんでも屋さん」みたいな方が多い気がしますね。この職業は高齢者関係だけではなく、医療ですとか、他の業界から来た方も多いんです。そういう方たちと接していると、自然といろんな情報が入って来るんですよね。聞いたことのないような病名や症状、薬の名前ですとか。
高齢者、病気、障害……、もちろんその中で得意不得意はありますが、さまざまな知識が自然と身についてくるように思います。

僕はまだまだ勉強中なので、「なんでも屋さん」にはなれていないかもしれません(笑)。ただ僕、気になった事は何でもすぐ聞いちゃうタイプなんです。この業界に入るまで社会人経験がなかったものですから、正直、社会人マナーには疎い方だと思うんですよ。
だからもしかしたら、「え? そこ聞く?!」みたいに思われてる時があるかもしれませんけど(笑)。でも、間違ってたら間違ってたで「ごめんなさい」でいいし、分からないよりは聞いちゃった方がいいかなって。

医療関係者などとは違った形で、人の死にふれる機会が多い

福祉用具は、誰かの手となり足となる重要な存在

福祉用具は、誰かの手となり足となる重要な存在

――この業界に入ってみて、驚いたことはありますか?

一番驚いたのは、こんなにもご利用者さんのプライバシーに入っていくものなんだな、ということですね。ご家庭にお邪魔してお話を伺う機会もあるんですが、その中で家族関係の問題であったり、経済的な問題などが情報として入ってくるケースもあるんです。
最初は「そんなことまで?」と思ったんですが、ご利用者さんをしっかりフォローするために必要になるケースもありますね。

それから医療関係の方たちとはまた違った形で、人の死にふれる仕事なんだなと思いました。ご利用者さんが亡くなるとベッドや車いすなどを引き上げに行くんですが、やはり何とも言えない気持ちになりますね。かわいがってくださっていた方ならなおさらです。


日本は2007年に超高齢化社会(※)に突入しましたが、高齢化は今後さらに加速していくといわれています。それに伴って、福祉用具専門相談員のお仕事も需要が拡大していくことでしょう。

用具を利用する方の痛みを取り除き、生活を支え、そして時には最期を見送る……。そんなお仕事に、やりがいと責任を感じながら働く西山さん。誰かの生活、そして人生を豊かにする力が「福祉用具」にはあるのだと強く感じました。
福祉や介護のお仕事には、実際に人のお世話をするのではなく、こういった関わり方もあるのだということを、覚えておいていただけたらと思います。

※超高齢化社会:総人口に対して、65歳以上の人が占める割合が21%を超えた社会のこと。
 
 
【profile】有限会社シンヨー シンヨーケアサービス 福祉用具専門相談員 西山知秀
Facebook https://www.facebook.com/sinyocare

この記事のテーマ
福祉・介護」を解説

現場で福祉を担う介護福祉士などのスペシャリストや、福祉サービスの企画・提案ができる人材を育成します。通常の生活を営むことが困難な人の生活を助けるための専門知識、技術を身につけ、職種により就業に必要な資格取得を目指します。高齢化が進む中、精神的なケアや寝たきりを防ぐための運動指導など、必要な専門知識や技術も幅広くなっています。

「福祉・介護」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「福祉用具専門相談員」
はこんな仕事です

福祉用具貸与サービスは介護保険における在宅サービスの中に含まれている。常に介護を受ける利用者の身体状況に適した用具について、本人や家族、施設のスタッフと細かく相談しながら、選択をすることが重要。健常者が暮らしに使う一般的な品々と、介護保険の利用者が使う福祉用具では、ディテールへの配慮や設計思想が大きく異なる。福祉用具全般についての確かな専門知識に基づき、的確なアドバイスを行うのが福祉用具専門相談員の役割。求人は「介護福祉士」「ケアマネジャー」などの有資格者に限られることが多い。

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