【シゴトを知ろう】映画脚本家 編

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【シゴトを知ろう】映画脚本家 編

2016.11.02

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】映画脚本家 編

時に人生観を変えてしまうほどの影響力を持つ映画。映像や音楽、キャストやストーリーの素晴らしさはもちろんですが、劇場で私たちが目にするまで、制作の裏側にもリアルなドラマが繰り広げられている奥深い世界です。
今回は、フリーランスの映画脚本家として活動するだけではなく、ショートフィルム作品『笑女(しょうじょ)クラブ』などを監督。数々の賞を受けている川崎僚さんに、映画脚本家というお仕事について伺いました。

この記事をまとめると

  • 脚本家は、アイデアを「映画の設計図」に落とし込む職人である
  • 好きな分野の仕事を知って興味がわいたなら、学ぶ環境をいかにつくるか
  • 国語は苦手だった。でも、目指すものがあったから頑張れた

映画制作は、脚本家が書いた土台からいくらでも変化していくのがおもしろい

Q1. 仕事概要と一日のスケジュールを教えて下さい

脚本家とは一言で表すと、映画の設計図を提示するお仕事です。

脚本という設計図は、いわばアイデアでいくらでも進化する可能性を持った土台。私の脚本を基に監督さんが演出をつけて、美術などをそろえる、照明を入れる、演じるキャストさんがいてカメラで場面を切り取る……。手を加えてくださるたくさんのスタッフの方がいらっしゃいます。制作スタッフのみなさんに、いい意味で「殺していただく」土台をつくるのが脚本家としての職人の仕事なんですよ。

<夜に打ち合わせがある日のスケジュール>
08:00 起床
09:00 喫茶店でアイデア練り
12:00 お昼休憩
13:00 参考資料や参考映画の確認
15:00 休憩兼アイディア練り
16:00 企画書執筆
19:00 食事兼打ち合わせ
23:00 帰宅
24:00 企画書練り直し
26:30 就寝


Q2. 仕事の楽しさ・やりがいは何ですか?

書き上げた脚本がどんどん変化していくことを「報われない」と思う方もいるかもしれませんが、私はむしろ、みなさんが手を加えてつくりがいのある脚本を書くことにやりがいを感じますね。

脚本と監督を務めた作品『笑女クラブ』は女子高校生が主人公の映画なのですが、映画祭で年配の男性の方から、「私自身の学生時代を思い出して感動しました。いい映画をありがとう」と直接感想をいただいたことがありました。「性別を越えて主人公の感情が伝わるなんて!」と感動し、私の方こそありがたく思いました。
他にも、若い女性の観客が「自分の高校時代を思い出して……」と涙を流しながら感動を伝えてくれたとき、本当にこの作品を作ってよかったと思いました。

また、憧れの映画監督さんから、「君の脚本で映画を撮りたい」と声をかけていただいた時は死ぬほどうれしくて、まるでプロポーズを受けたかのように幸せでした。


Q3. 仕事で大変なこと・辛いと感じることはありますか?

一番大変だったのは一週間に4本の企画の締め切りが重なった時で、アイデアも行き詰まってしまい毎日徹夜でした。結局、ボツになってしまいましたけど……。

そして、脚本家は本当に長丁場のお仕事。脚本を書き上げてから、撮影、編集、配給……と、実際に映画が公開されるまで2年近くかかることもあります。最初の企画の段階から数えると4〜5年以上かかることも。長期間に及ぶためさまざまな問題が生じて、全力で取り組んだ企画でもあっけなく中止になる時は悲しいですね。

文章を書くテクニックより、何を学び経験し、見聞きしてきたかが重要

Q4. どのようなきっかけ・経緯でこの仕事に就きましたか?

脚本家というお仕事を初めて意識したのは、三谷幸喜さんの存在を知った時でした。

高校受験が終わり暇をもてあました15歳の私は、おこづかいを全てレンタルビデオ屋さんにつぎ込んでいまして(笑)。当時は気に入った映画やドラマを何度も繰り返し借りていたのですが、ある時「お気に入りの作品はどれも、三谷幸喜さんの脚本だからおもしろかったのか!」と気付き、衝撃を受けました。

映画やドラマが好きで、脚本家という仕事の存在を知ってからは、「脚本家になりたい」と自然と思っていましたね。


Q5. 大学では何を学びましたか?

文学部の表現・芸術系専修で広く浅く、演劇・映像のコアなジャンルまで学びました。夜間学部でしたが、周りにどう見られるかより、自分のやりたいことが学べる環境かどうかを重視しました。

講義では、オペラの演出やコンテンポラリーダンスの振り付けを考えたり、サイレント映画やミュージカルをひたすら鑑賞したり、映画史を学んでいたかと思えば、「ガラスの仮面」について3万字のレポートを課せられたり(笑)。ゲスト講師にプロのメイクさんや歌舞伎の歌い手さんがいらっしゃったりするなど、とにかく演劇と映画に関するありとあらゆることを学べました。

脚本を仕事にして分かったのは、文章を書くテクニックよりも、学生時代どんな知識を入れてどんな経験をしてきたかが重要ということ。学生時代に学んだことは、確実に今の仕事に活きています。


Q6. 高校生のとき抱いていた夢が、現在の仕事につながっていると感じることはありますか?

当時、脚本家になるために、田舎の女子高生でもできることを調べに調べた結果選んだのが「シナリオセンター」の通信講座。今でもお仕事の面でお世話になっており、ありがたいご縁をいただいています。

好きこそ物の上手なれ。夢があるなら絶対あきらめないで!

Q7. どういう人が映画脚本家に向いていると思いますか?

映画やドラマが大好きな人で、その世界に浸れる人ですね。大好きであれば、文章力なんて後からいくらでもついてきますから。

そして、いろんな方からのフィードバックに耐えられる根性と、自分がいいと思っていたものでも捨てる勇気を持てる人。誰もがいい作品をつくるために意見を出すので、独りよがりにならず消化して、かみくだく力が必要です。


Q8. 高校生に向けたメッセージをお願いします

「国語は苦手だけど脚本家に憧れている」という方に強くお伝えしたいのは、「好きなモノがあるなら、絶対にあきらめないで!」ということ。

私は高校生の頃、国語が大の苦手でした。文章なんて全っ然、書けなくて。小論文なんて本当にダメで。むしろ理系に進むよう担任に諭されるほど数学が得意だったんですよ(笑)。
高校1年の夏、国語の偏差値は45でしたが、大学で演劇の勉強をするには文学部を目指す必要があると知り猛勉強して、高校3年の国語の偏差値が65になるまで頑張りました。

高校生の頃、東京で演劇を学ぶ環境を得るために遊ぶ間も惜しんで努力してきて、今は本当によかったなと実感する毎日です。日々の積み重ねが報われる日は必ずくるから! 好きなことがある人は絶対にあきらめないでほしいと思います。頑張って!



映画脚本家というお仕事は表舞台に立つ機会は少ないですが、実は、発案から上映まで一番長く映画制作に関わっている存在。映画脚本家が書いた設計図に、監督をはじめとする大勢のスタッフの方々が意見を出し合って変化させながら一つのものをつくりあげる現場は、とても刺激的ですね。

「技術は後からいくらでもついてくるから、あきらめないで」という川崎さんの熱いメッセージを胸に、みなさんも好きなことを仕事にする将来を考えてみませんか?

【profile】映画脚本家  川崎僚

この記事のテーマ
マスコミ・芸能・アニメ・声優・漫画」を解説

若い感性やアイデアが常に求められる世界です。番組や作品の企画や脚本づくり、照明や音響などの技術スタッフ、宣伝企画など、職種に応じた専門知識や技術を学び、実習を通して企画力や表現力を磨きます。声優やタレントは在学しながらオーディションを受けるなど、仕事のチャンスを得る努力が必要。学校にはその情報が集められています。

「マスコミ・芸能・アニメ・声優・漫画」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「映画脚本家」
はこんな仕事です

映画の脚本を創作する仕事。企画の段階から物語の世界観をしっかりとイメージし、新たな魅力を持つ作品のシナリオ原稿をまとめる職業。あらすじ、ストーリー、プロットと、順次シナリオの詳細を練り上げていく過程のなかで、「シャレード」と呼ばれる間接的表現の使い方や伏線の張り方についても考慮し、原稿に落とし込む必要がある。また、実際の撮影予定期間や地域性、季節、環境に応じた撮影シーン別の設定も映画脚本家の役割となる。一つひとつのプロットを積み重ねていく映画づくりの醍醐味が味わえる仕事の一つだ。

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