【シゴトを知ろう】ウエディングプロデューサー ~番外編~
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新郎新婦それぞれに合わせて作られた、オリジナルウエディングが最近注目されています。具体的にどんな結婚式が行われているのでしょうか。完全オーダーメイドの結婚式を行う「CRAZY WEDDING」のチーフプロデューサー・杉浦真弓さんに、これまで担当した結婚式について、お話を伺いました。
この記事をまとめると
- ヒアリングを2~3時間行い、お客様の人生を振り返るところから始まる
- 新婦さんが式の準備をしていく中でどんどん頼もしくなっていったことが印象的
- 新郎新婦が変化していく瞬間を感じられるのがうれしい
ヒアリングを通して結婚式の内容を考える
――具体的にオリジナルウエディングはどのようにして作られているのでしょうか。
まずは最初に2~3時間ほどかけて、じっくりとお二人の人生についてヒアリングを行います。そのヒアリングを元にコンセプトとストーリーを紡ぎ、そのコンセプトに基づき具体的にどのような結婚式にするのか、ご提案する形をとっています。結婚式のコンセプトというより、お二人の人生のコンセプトを作っています。結婚式というと、どうしても新婦さんが主体になってしまって、新郎さんが一歩引いているケースが多いんです。だけど、じっくりお二人の話を聞いて進めることによって一緒になって結婚式を作ることができるようになるんです。そうなるように導くのもプロデューサーの仕事なんじゃないかなと思います。
野外のコテージのウエディングで雨が降り……。
――これまでに担当された結婚式の中で一番印象に残ったものを教えてください。
ヒアリングを通して結婚式全体のコンセプトを決めているのですが、「COLOR ME VIVID」というコンセプトで作った結婚式が思い出深いですね。いきいきとした魅力がある新郎新婦だったので、鮮やかな色合いの結婚式にしたくて。それが実現できる場所を考えたときに見つけたのが、とある野外のコテージだったんです。しかし当日に雨が降ってしまい、雨よけもなかったので「どうしよう……」と血の気が引きました。
しかし、驚いたことに、新郎新婦をはじめ、誰も心配していなかったんです。「なんとかなるでしょ」って(笑)。実は、新婦さんはすごく心配性だったんですが、一緒に式の準備をしていく中でどんどん頼もしく変わっていきました。それが感じられて、なんだか私のほうが励まされちゃいました。
結婚式を通して、新郎新婦が変化する瞬間が感じられる
――プロデューサーさんと一緒に結婚式を作り上げていくことで成長する部分もあるのかもしれないですね。
「なぜ結婚式を挙げるのか」「なぜ結婚するのか」「誰に感謝を伝えたいのか」、とにかく一緒になって考えていきますからね。実は、この話にはオチがあって。ものすごく雨が降っていたのに、ゲストを乗せたバスが到着した瞬間にウソのように晴れたんです。起こるべくして起こった奇跡なんだな、と。本当にいろいろなことを私に教えてくれた結婚式でしたね。式を通して、新郎新婦が変化する瞬間を感じられるのが何よりもうれしいです。これからも、そんな感動的な瞬間を作っていきたいですね。
オリジナルウエディングは、新郎新婦はもちろん、プロデュースする側にとっても思い入れの大きいウエディングになるようです。ゼロから作り上げる大変さもありますが、そのぶん得られるものが大きい仕事かもしれませんね。
【profile】株式会社CRAZY / CRAZY WEDDING チーフプロデューサー 杉浦真弓
この記事のテーマ
「旅行・ホテル・ブライダル・観光」を解説
目指す業界の専門知識を学び、パソコンなどのスキルを身につけます。旅行・観光では資格取得や採用試験対策、ホテル・ブライダルでは、現地実習を通して実践力を養う研修が多く含まれます。共通して求められるのは、ゲストに非日常のサービスや空間を提供する接客技術やサービス精神。不規則な勤務に対応できる体力の養成も求められます。
この記事で取り上げた
「ブライダルコーディネーター」
はこんな仕事です
結婚を控えるカップルに、予算や希望に沿った結婚式・披露宴をプロデュースするのがブライダルコーディネーターの仕事。ブライダルプランナー、ウエディングプランナーとも呼ばれる。衣装選びから式の演出、引出物、案内状の手配まで、式に関わるあらゆる相談ごとに対し、最適なアドバイスを行う。結婚式場やホテルで働く他、経験を積めばフリーランスとしての活躍も夢ではない。ライフスタイルが多様化するなかで、自分たちらしい挙式をしたいと希望するカップルの理想をかなえ、結婚式を盛り上げることが仕事のやりがいとなる。
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