【シゴトを知ろう】鵜匠(うしょう) ~番外編~

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【シゴトを知ろう】鵜匠(うしょう) ~番外編~

2016.11.02

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】鵜匠(うしょう) ~番外編~

日本の伝統的な漁法の1つである「鵜飼い」。古くは魚を捕獲するための手段として行われていましたが、現在は観光の一環として、鵜飼いが開催されています。愛知県の犬山市観光交流課に所属し、鵜匠として活躍中の水野さんにお仕事にまつわるエピソードなどを伺いました。

この記事をまとめると

  • 現在、鵜飼いは観光の一環として行われている
  • 鵜の世話は、個々の性格や体質に合わせて行うことが必要
  • 鵜匠は経験と知識が求められるお仕事

“見せる”ための鵜飼いに求められること

―― 鵜飼いとは、どのように行われるのでしょうか?また、何名くらいの方が見に来られるのですか?

鵜飼いは川で行われるので、観光客の方には屋形船に乗って見学していただきます。鵜匠と、船を操縦する船頭が乗った船を、複数の屋形船がぐるりと取り囲むような形になりますね。年間で約2万3,000人の方が木曽川に鵜飼いを見にいらっしゃいます。


―― 観光客の方に鵜飼いを見せる際、どのようなことに気をつけていますか?

鵜が魚を吐き出すシーンが鵜飼いの見どころの1つになるため、その様子がよく見えるよう、ゆっくり鵜を扱います。鵜が魚を捕らえたら素早く吐かせ、また魚を捕まえさせるというのが本来のやり方なのですが、現在は“見せる”ために鵜飼いを行っているので、できるだけ見学しやすくなるよう心がけています。また、鵜が大きくて形のいい魚を捕らえたら、その魚を高く掲げてよく見えるように配慮します。遠くにいるお客さんにも様子がよく分かるので、楽しんでいただけているようです。

個々の性格と体質を見極めることが重要

―― 鵜という生き物を扱うお仕事ですから、気を使うことも多いのでは?どのように鵜の体調管理をしているのでしょう?

どの動物を飼育する際も同じことが言えると思いますが、鮮度のいいエサと水を与え、そして清潔な環境に置いてやることが重要と考えています。また、定期的に泳がせ、太陽の下で羽を乾かさせる、ということも鵜を飼育するうえでは基本です。
観光の一環として鵜飼いをお見せする期間は6月1日〜10月15日まで、と決まっているのですが、真夏にさしかかると疲れから具合が悪くなってしまう子が増えるんです。なかには体毛が薄くなる、頭部が腫れるといった症状の出る子もいます。本来、鵜は冬鳥ということもあり基本的に暑さには弱いので、特に夏場は彼らの体調管理に気を遣います。


―― 鵜の中でも、魚をきちんと捕る子と、そうでない子がいると伺いました。

鵜にもそれぞれ性格があるので、すぐに人間や環境に慣れて魚をとるようになる子と、いつまで経っても言うことを聞いてくれない子がいます。言うことを聞かない子を上手に手なずけてこそ、一人前の鵜匠と言えます。
また、鵜が魚を捕るかどうかは、普段やっているエサの量も大きく関係します。エサをたくさん食べてお腹がいっぱいになってしまうと、どうしても鵜は魚を捕らなくなります。だからと言ってエサの量を減らしすぎると今度は弱ってしまう。個体によって必要なエサの量も異なるので、それぞれの性格と適切なエサの量、両方を見極めながら飼育する必要があるんです。

―― 鵜匠とは、長年の経験がものを言いそうな職業ですね!水野さんにとって鵜とは、どのような存在なのでしょう?

鵜飼いに使っている鵜は、手塩にかけて手なずけた子たちなので愛着はあります。一方、それぞれの性格や体質に合わせた世話をすることで、鵜飼いが上手くいくなど、自分に成果が返ってくるという側面も。野球でいうところ、私たちは監督で、彼らは選手だと考えています。


鵜飼いを行ううえで、様々な経験や知識が求められるようです。また、水野さんによると、最低4〜5年間の修行期間を経なくては鵜匠としてデビューできないそうです。一人前の鵜匠になるまでには苦労も多々ありそうですが、年数を重ねるごとに徐々に技術に円熟味が増すなど、やりがいも大きいのが鵜匠のお仕事と言えるでしょう。


【profile】
愛知県・犬山市観光交流課 鵜匠 水野 敦

この記事のテーマ
動物・植物」を解説

ペットなど動物や観賞用の植物に関わり暮らしに潤いを提供する分野、食の供給や環境保全を担う農業・林業・水産業などの分野があります。動物や植物の生態や生育に関する専門知識を身につけ、飼育や栽培など希望する職種に必要な技術を磨きます。盲導犬や警察犬、競走馬、サーカスの猛獣などの調教・訓練や水族館や動物園で働く選択肢もあります。

「動物・植物」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「鵜匠(うしょう)」
はこんな仕事です

潜水して魚を捕食する鵜(う)の習性を利用して、アユなどを捕る伝統漁(鵜飼い)をする人。風折烏帽子、漁服、胸あて、腰蓑の装束を身に着け、鵜を自在に操り、魚を捕る手さばきは見る人を感動させる。日本の鵜飼いは、岐阜・愛知・京都などで行われているが、歴史は古く、律令時代には鵜飼人が宮廷直属の官吏として漁をしていた記録がある。現在では観光的色彩が強く、なかでも有名な長良川の鵜飼いは、宮内庁式部職の肩書きも持つ。鵜匠になるには世襲制が多く、ほかに弟子入門が考えられる。

「鵜匠(うしょう)」について詳しく見る