【シゴトを知ろう】鵜匠(うしょう) 編

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【シゴトを知ろう】鵜匠(うしょう) 編

2016.11.01

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】鵜匠(うしょう) 編

鳥の“鵜”を使い、川にいるアユなどを捕る「鵜飼い」という漁法がかつてより日本に存在するのはご存知ですか?
火を焚き、その光により動きが活発になった魚を鵜に捕らせ、その後吐き出させて魚を得る、というのがその具体的な手法です。今回は、愛知県の犬山観光交流課に属し「鵜飼い」を行う鵜匠・水野 敦さんに、そのお仕事の内容などを伺いました。

この記事をまとめると

  • 「鵜飼い」は古くから伝わる伝統漁法の1つ
  • 鵜の世話も鵜匠の重要なお仕事
  • 鵜匠には操船技術も求められる

鵜それぞれに性格があるから面白い

Q1.まず、お仕事の内容と、1日のおおまかなスケジュールを教えてください。

「鵜飼い」は、かつては魚を得ることを目的として行われていましたが、現在はお客さんに見せるため、つまり観光の1つとして行われることがほとんどです。観光客の方に「鵜飼い」をお見せする期間は6月1日から10月15日までと決まっていて、その間は朝8時半から昼の12時半まで、もしくは夕方4時半から8時半まで、という変則勤務をしています。

「鵜飼い」のシーズンが終わったら、次のシーズンに向けての準備にかかります。「鵜飼い」をお見せする時、伝統的な衣装である“腰みの”を着用するのですが、その作成やまきわり、足半(あしなか)などの道具作りや、舟の修理がおもな仕事でしょうか。また、シーズンに関係なく、基本的に毎日行わなくてはならないのが、鵜の世話。エサと水をやり、新しく来た野生の新鳥を鵜飼いにつかえるよう訓練します。


Q2.どんなときに仕事のやりがいを感じますか?

「鵜飼い」に使われている鵜は、みんなもともとは野生の鵜です。暴れたり、魚を捕らなかったりと、最初はなかなか思うように動いてくれないのですが、世話をするうちに人間や周囲の環境に慣れて、大体の子は安定して魚を捕るようになるんです。「手塩にかけたかいがあったな」と、嬉しく感じるのはそんな時ですね。

面白いことに鵜にもそれぞれ性格があるので、早い段階で魚を捕るようになる子と、そうでない子がいます(笑)。苦労しますが、なかなか魚を捕らなかった子が捕るようになると、その分喜びも増します。


Q3.お仕事をするなかで、どんなことが大変だと感じられますか?

“川”という自然を相手にしているので、天気の良し悪しは大きな関心ごとです。「鵜飼い」で使われる船は一般的な船と違い、雨が降るとそのまま水が溜まってしまう造りになっているのですが、雨が溜まった状態で風が吹くと、重みで綱が切れて船が流されてしまうことがあるんです。台風や大雨情報などを分析し、すぐに川に向かい、船を安全な場所に移動させたり、鵜を避難させたりしています。

風の読み方などの知識が、のちに大きく役立った

Q4.どのようなきっかけで現在のお仕事に就かれましたか?

もともと動物が好きだったこともあり、物心ついた頃から飼育業に就きたいと考えていました。鵜匠の仕事には漁だけでなく鵜の世話も含まれますし、また、川も大好きだったので、「鵜匠になりたい」と思うようになって。中学を卒業し、定時制高校に入学するのと同時に「鵜飼い」の修行を始めました。


Q5.修行時代は、どのようなことを学ばれましたか?

ある程度の操船技術も鵜匠には求められるので、「鵜飼い」を習う前に船の操作を学びました。「鵜飼い」で乗る船は、竿とカイを使って操船するため、コツを身につけるまでに結構時間がかかるんです。操船の練習をし、そして夏休み期間は見習いとして親方や船頭と一緒に船に乗って、徐々に操船技術を習得しました。同時に、川の地形や風の読み方なども覚えたのですが、その知識が今とても役に立っています。

Q6.どんな人が鵜匠に向いていると思いますか?

鵜と川が好き、ということは絶対条件でしょう。また、鵜の具合が悪くなったらすぐに気がつけるなど、観察力のある人がいいですね。加えて、何をしたら鵜が元気になるか、そして反対に、何をしたら具合が悪くなるのか、経験を積みながら知識を得られるよう、ある程度のデータ蓄積と分析能力も求められると思います。


Q7.最後に、これを読んでいる高校生に向けて、メッセージをお願いします。

将来どんな仕事に就きたいのか、また、どんな人間になりたいかなど、今からしっかりと考えてほしいと思います。もちろん、後に路線を変更することもあるかもしれませんが、目標を持って生活していくことが、高校時代という重要な時期においては重要なことではないでしょうか。


「鵜飼い」の業界では高齢化が進み、慢性的な船頭不足などに悩まされているとのこと。地域観光の発展のためにはもちろん、この伝統的な漁法を後世に伝えていくためにも、若い人たちの参入が求められているはずです。「動物や自然が好き」、「日本の伝統に関心がある」という人は、「鵜匠」という職業を選択肢の1つに加えてみてはいかがでしょうか。

【profile】愛知県・犬山市観光交流課 鵜匠 水野 敦

この記事のテーマ
動物・植物」を解説

ペットなど動物や観賞用の植物に関わり暮らしに潤いを提供する分野、食の供給や環境保全を担う農業・林業・水産業などの分野があります。動物や植物の生態や生育に関する専門知識を身につけ、飼育や栽培など希望する職種に必要な技術を磨きます。盲導犬や警察犬、競走馬、サーカスの猛獣などの調教・訓練や水族館や動物園で働く選択肢もあります。

「動物・植物」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「鵜匠(うしょう)」
はこんな仕事です

潜水して魚を捕食する鵜(う)の習性を利用して、アユなどを捕る伝統漁(鵜飼い)をする人。風折烏帽子、漁服、胸あて、腰蓑の装束を身に着け、鵜を自在に操り、魚を捕る手さばきは見る人を感動させる。日本の鵜飼いは、岐阜・愛知・京都などで行われているが、歴史は古く、律令時代には鵜飼人が宮廷直属の官吏として漁をしていた記録がある。現在では観光的色彩が強く、なかでも有名な長良川の鵜飼いは、宮内庁式部職の肩書きも持つ。鵜匠になるには世襲制が多く、ほかに弟子入門が考えられる。

「鵜匠(うしょう)」について詳しく見る