【シゴトを知ろう】日本料理人 ~番外編~

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【シゴトを知ろう】日本料理人 ~番外編~

2016.11.08

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】日本料理人 ~番外編~

東京・渋谷の人気日本料理店「高太郎」で、日本料理人として活躍されている林高太郎さん。あまり知られていない飲食業界の裏側について、お伺いしました。

この記事をまとめると

  • 「山」「兄貴」って何? 知られていない業界用語とは
  • 同業者や業者さんとはまめに情報交換。よい生産者と出会いたい!!
  • 独立だけが成功ではない。ただ、成功し続けることは恩返しになる

意外! 聞けばレシピを教えてくれる料理人さんも

――業界や職務内で、一般人が知らない業界用語はありますか?

もしかするとお食事が好きな方には有名かもしれませんが、「山」とかですかね。食材がなくなった時に、「今日はもう、サンマは山です」みたいな感じで使います。由来はちゃんとは分からないんですけど、「一番上まで行って、もうそれ以上はないよ」みたいな話だったような気がします。
あと、「兄貴」かな。前日に仕込んでいたものは「兄貴」で、今日仕込んだものは「弟」。例えば煮物をお出しする場合、「兄貴の方から先にお出しして」とかそういう使い方をしますね。


――一般の方に言うと驚かれる業界の常識はありますか?

意外と、レシピを聞いたら作り方を教えてくれる料理人さんは多いです。自分も、「そんなに隠すこともないかな」とは思っているので、雑誌とかでレシピを公開したものもありました。若い時には、自分も本に載っているレシピでまかないを作ってみたりもしていたので、そこから別の料理に発展するということもあるんです。
ただ、一度公表してしまうと、レシピに特許があるわけではないので別のお店で使われることもありますね。そういうのをお客様から教えていただいたりすると、ちょっとびっくりもしますが(笑)。

技術だけではダメ。料理には「心・技・体」整えることも大切

――料理人に向いている性格はありますか? またご自身はどんなタイプですか?

私は几帳面なタイプだと思いますし、そういう人は多いかもしれません。
料理はチームワークが基本になってくるという部分があるので、テンポを合わせられる適応能力も求められます。そういうのが向かないタイプの人は、全て自分で切り盛りするというお店をされることもあるんだと思います。

あとは観察力でしょうか。お客様の動きやお店全体に常に気を配って、感覚を研ぎ澄ましておくことは大切です。料理人を続けていく中で、私の場合、お店の隅の席のお客様がお箸を落とされた音も聞こえるようになりました。
そういった感覚が元々鈍いようなら、そこを磨く努力をできる人というのは、きっと料理人に向いていると思います。


――飲食業界内で働くにあたって、特に意識したり制限されることはありますか?

接客で多くのお客様と接することになりますので、やはり体調管理には気を使うようにしています。風邪などを引かないようケアはしていますね。
水泳やヨガなどの運動をしたり、海外からのお客様とのコミュニケーションの意味もあって、英語やフランス語の勉強も。精神力を鍛える意味で、書道やお茶などもしています。
とにかく「心・技・体」が重要だと思っているので、それが乱れないようにすることは意識しますね。

あと、仕込みの前にはあまりガッツリは食べないようにしています。13時から仕込みなので、そこでお腹が空いている状態になるように逆算してご飯を食べるという部分では、制限はあるかもしれないです。


――業界内の横のつながりは多いですか?

私の場合は、日本酒のイベントに参加したりしているので、横のつながりも結構多い方だと思います。業者さんがつながっていくということもありますね。「いいお肉屋さんがある」って紹介してもらって沼津のお肉屋さんに行ってみたり、今度はそこでわさび農家さんを紹介してもらったり。そんな風にどんどん情報交換をしています。
いい生産者さんに出会いたいという思いがあるので、皆さんと切磋琢磨しながら、常に上を見て頑張っているという感じですね。

夜の勤務だと分かってはいても、慣れるまでには時間が必要だった

――業務をされてから、事前のイメージとのギャップはどんな部分にありましたか?

飲食店だと夜の勤務も多いというのは分かっていたのですが、そもそも「夜、働くということ」には慣れませんでした。もう少し早く慣れるかなとは思ったんですけど、きちんと順応できるまでには2年間くらい時間がかかりました。
営業時間が終わった後、深夜にメニューの考案をするミーティングとかもあるんですが、心の中では、「もっと昼間にやったほうが頭が働くのにな……」とちょっと感じたこともありましたね。


――飲食業界内ではどんなキャリアパスがありますか? どんな人が出世していますか?

昔は、独立して成功し続けるということが大きな目標になっていた気がします。自分が独立して、成功を収めることで後輩にその姿を見せることや、評判を上げることによって修行していたお店の評判も上げることは恩返しにもなると思って、今も頑張っています。
ただ、自分が修行していたお店に残って今も仕事をされているという方もいますので、独立することだけが成功ということではないかもしれないなと最近は感じています。

ミシュランの星を取るとか、口コミのサイトでよい評価を得るとかそういうのを目指すということもあるとは思います。ただ、そこをあまり重視するのではなくて、お客様にとってのナンバーワン、渋谷に降り立った時に「あ、あそこの店行こう」と思ってもらえる店の上位であることは大切だと思います。



料理という大きなもので同業者や業者さんがつながっていくというお話が、非常に印象的でした。情報交換をして、互いに磨き合ってより上のものを目指していくという姿勢は、受験における友人たちとの関係にも参考にできるのではないでしょうか。

【profile】日本料理店「高太郎」 店主 林高太郎

この記事のテーマ
食・栄養・調理・製菓」を解説

料理や菓子などの調理技術や、栄養や衛生などに関する基礎知識を身につけます。職種に応じた実技を段階的に学ぶほか、栄養士などの職種を希望する場合は、資格取得のための学習も必須です。飲食サービスに関わる仕事を目指す場合は、メニュー開発や盛りつけ、店のコーディネートに関するアイデアやセンス、酒や食材に関する幅広い知識も求められます。

「食・栄養・調理・製菓」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「日本料理人」
はこんな仕事です

専門料理店や割烹、旅館・ホテルなどで日本料理をつくる仕事。料理人のなかでも、とくに日本料理人を指して「板前」と呼ぶこともある。懐石料理や精進料理、すし、天ぷら、うなぎなど、専門とする料理の種類によって仕事の内容はさまざまだが、一人前になるまで時間がかかる点は共通。修業時代は調理の準備や洗い物、まかない(料理人たち自身の食事)づくりなどが主な仕事となる。それらの仕事をこなしながら料理の技術を一つひとつ身に付けて、やがて一人前の調理人として店を任されたり、自分の店が持てるようになっていく。

「日本料理人」について詳しく見る