【後編】ゲーム業界で働きたいなら、ゲーム以外のことも追求すること。スクウェア・エニックス 青海亮太さんに聞いたゲーム業界のこぼれ話

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【後編】ゲーム業界で働きたいなら、ゲーム以外のことも追求すること。スクウェア・エニックス 青海亮太さんに聞いたゲーム業界のこぼれ話

2016.11.16

提供元:マイナビ進学編集部

【後編】ゲーム業界で働きたいなら、ゲーム以外のことも追求すること。スクウェア・エニックス 青海亮太さんに聞いたゲーム業界のこぼれ話

国民的な人気を誇る「ドラゴンクエスト」シリーズに携わる青海亮太さんは、大好きなゲームを追求しつつ、興味のあること全てにチャレンジしたことで、自分の幅が広がったと言います。いろんな仕事を経験すると、逆に好きな仕事への愛情が深まるのだとか。ゲーム業界の「あるある」や業界のこぼれ話を聞いてみました。

この記事をまとめると

  • 好きなことを追求すれば、仕事になる
  • ゲームや映画を「作り手目線」で見てしまう職業病がある
  • ゲーム業界で働きたいなら、ゲーム以外のことも追求すること

いろんな仕事を経験すると、好きなことへの想いが強くなる

――好きなことを追求した結果、仕事になることもあるのでしょうか?

あります! たとえばスマホゲームが好きだったら、そのゲームの全てが分かるぐらい徹底的に分析して、攻略サイトを1本作っちゃうとか。分析能力も磨かれるし、サイトとして公開するためには、人にわかりやすいデザインにしたり、運営もする必要があるので、いろんな能力が磨かれると思います。

人と違うことをやったことで、メディアに取り上げられた高校生もいますよね。実は『ドラゴンクエストヒーローズⅡ』で、新宿駅の地下公園に黒板アートをやったのですが、作者の「れなれなさん(@1oxjiji07)」という方は、去年まで高校生だったんです。

最初は高校の教室で「アナと雪の女王」の黒板アートを描いて、Twitterでものすごく有名になってテレビや雑誌でも取り上げられるほどになりました。今や黒板アートのプロとして仕事もしています。

『ドラゴンクエストヒーローズⅡ』の黒板アートや、小説の装画を描いたり。人と違うことをやって発信できるのは、すごいなって思いますね。そして、それが仕事になってしまうのだから、挑戦することの大切さを改めて感じました。


――就職しても夢を持ち続けるための秘訣はありますか?

大学や専門学校での講演会でよくお話するのは、「最初のステップが外れたくらいで諦める必要はない」ということです。私自身の経験から言っても、転職しながら着実にステップアップしていけば、必ず夢には近付ける。

私の場合は、学生時代にいろんなアルバイトをしたのがよかったのかもしれません。Webサイトデザインの制作のほか、「キツすぎる」と聞いていた自動車の組み立て工場とか、新宿のデパ地下でパンを売ったり。確かに大変でしたがいい経験になりましたね。

これらの経験は、ゲームの「経験値」を貯めることと同じで、貯めれば貯めるほど、自分自身の「レベルアップ=成長」につながると思います。

ゲーム関連の仕事に就きたいとは思っていましたが、一度いろんな分野を見たからこそ、逆にゲームの仕事に対する想いが強くなりました。

複数のゲーム開発を同時進行させるのが大変でもあり、やりがいでもある

――ゲームの開発期間はどれくらいなのでしょうか?

開発期間はピンからキリまであります。何年もかけて作るものもありますし、スピーディに1年ぐらいで完成させるタイトルもあります。いま手がけているゲームは、比較的短いものが多いですね。

ただ、長いプロジェクトは本当に長いです。たとえば「ドラゴンクエスト」のスマホ向けタイトルは、発売したあとも改良を続けることが多く、終わりが見えないんです。製品版では「発売したら終わり」でしたが、スマホアプリはリリースした後からが本当の戦いです!

お客さまに長く遊んでいただくための戦略を考え続けたり、複数のゲーム開発を同時進行させたりするのは大変ですが、ゲームプロデューサーという職業のやりがいを感じる部分でもあります。


――ゲームの声優はどのようにして選んでいるのでしょうか?

事前に声優さん、俳優さんをリサーチして、ゲームのキャラクターとマッチする方々にお願いしています。アニメや映画も同じですが、お客さまに違和感を抱かせない声を選ぶのは大変です。

とくに30年の歴史がある「ドラゴンクエスト」に関しては、みんなが想像する声がありますので、お客さまが持っている肌感覚にピタリと合う声を探すのは、かなり大変な作業です。

ゲームを純粋に楽しめなくなった職業病は、ちょっとつらい

――ゲーム業界特有の「あるある」や職業病はありますか?

ゲームで遊んだときに、つい「作り手目線」で見てしまうことでしょうか。「よくできているなあ」とか、「ここはもっとこうしたほうがおもしろくなりそう」などと思ってしまい、純粋に楽しめないのは完全な職業病です(笑)。

それとは別に「プロデューサー目線」になるときもあります。映画を観るときに「この広告はイマイチだなあ」とか、商品を手にとったときに「塗りが今ひとつだな」とか、嫌な見方をしてしまうときもあります。

ときには「このタレントさんを使っているなら、結構な費用がかかってるんだろうなあ」とか。費用や収益について考えてしまうのも、プロデューサーならではかもしれませんね(笑)。


――ゲーム業界の仕事のとくに大変なところはどこでしょうか?

ゲームは必ず発売日が決まっていますので、その期限と常に闘う必要があるところでしょうか。当初はスケジュールに余裕があったのに、よりゲームをおもしろくするためにやりたいことが増えていき、最終的にプライベートの時間が削られることもあります。

とくに「何でも屋さん」のゲームプロデューサーは、最初から最後までずっと動く立場なので仕方がないです。


――業界人特有のつらさはありますか?

一番つらいのは、昔のように「ドラゴンクエスト」を純粋なユーザー目線で楽しめないことです。ストーリー、ネタ、驚きの仕掛けも全てわかっているので、これはとてもつらいです(笑)。

元同僚に話を聞くと、「今では『ドラゴンクエスト』を1人のユーザーとして純粋に楽しめるようになった」と言っています。好きなことを仕事にするというのは、ある意味、人生における楽しみをひとつ奪われる、ということなのかもしれませんね。

もちろん、この仕事は得られるモノの方がはるかに多いので後悔はしていませんよ。

ゲーム業界で働きたいなら、ゲーム以外のことも突き詰めてみよう

――休日は何をしているのでしょうか?

今は観葉植物にハマっています! 昔はフィギュアや玩具集めもしていましたが、今は癒しを欲しているのかな(笑)。

フィギュアの作り方も、最初に就職した会社で知り合った原型職人さんに教えてもらったんです。「デザインフェスタ」というイベントにフィギュアを出品しているのですが、モノづくりの勉強になりますよ。

学生の皆さんには、デザインフェスタへの出品をおすすめします。モノづくりを目指したい人は、売れる要因、売れない要因を考えることが大切で、商品の魅力、値段やラッピングの仕上がりも含めて、勉強になることばかりです。


――ゲーム業界を目指している高校生にメッセージをお願いします

ゲーム業界で働きたいなら、ゲーム好きであることも重要ですが、ゲーム以外のことを突き詰めるのも大切だと思います。実際、面接でも「ゲーム以外に打ち込んだものはありますか?」と聞かれます。私のキャリアを振り返って感じることですが、直接的には関係なさそうな経験でも、いつか必ず好きな仕事に生きてくるからです。

まとめ

青海亮太さんは、大好きなゲームを軸に置きつつ、興味あることすべてにチャレンジされてきました。一見すると、ゲームに関連することだけをやればよかったように思えますが、多種多様な経験が結果的にいまのモノづくりに生きているようです。

今はムダに思えることでも、「経験できてよかった」と思える日が必ず来る。夢の仕事を楽しんでいる青海亮太さんを見て、そう感じました。


【profile】青海亮太(あおみりょうた)
株式会社スクウェア・エニックス「ドラゴンクエスト」シリーズ作品を手掛ける、ゲームプロデューサー。代表作は、『ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城』『ドラゴンクエストヒーローズII 双子の王と予言の終わり』ほか。ゲーム以外にドラゴンクエストのグッズやコラボレーション商品などにも関わる。

過去には、おまけ付きお菓子の玩具やフィギュアの制作を手がけるなど、ユニークな経歴を持っている。小学生のときに描いた「『ドラゴンクエスト』みたいなゲームを作る人になりたい」という夢を実現し、今に至る。


ドラゴンクエスト公式サイト:http://www.dragonquest.jp/

この記事のテーマ
コンピュータ・Web・ゲーム」を解説

デジタル情報をつなぐシステム構築をはじめ、webやゲーム、アニメーション、映画など、メディアやコンテンツを創り出します。コンピュータの設計・開発などを学ぶ情報処理系と、アニメ・ゲームなどの制作を学ぶコンテンツ系があります。また、ビジネスの現場で広く使われているアプリケーションを使いこなすスキルを身につける授業もあります。

「コンピュータ・Web・ゲーム」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「ゲームプロデューサー」
はこんな仕事です

ゲームを開発するにあたり、予算やスケジュールを管理し、プロジェクトチームを統括する仕事。企画立案から携わり、顧客や外部スタッフとの交渉も行う。プログラミングやデザインなどゲームの制作に関する知識が必要で、売れるゲームを生み出すためには消費動向や市場のニーズを常に把握していなければならない。ゲーム開発に関する経験とリーダーシップが問われる仕事であるため、制作の現場で実務を積んでからステップアップするケースが一般的である。

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