【シゴトを知ろう】調香師 ~番外編~

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【シゴトを知ろう】調香師 ~番外編~

2016.11.04

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】調香師 ~番外編~

「【シゴトを知ろう】調香師 編」では、日本調香技術普及協会で理事を務め、香料会社で調香師として活躍する佐野さんにお話を伺いました。知識と経験、そして創造性も必要とされるお仕事である調香師。普段なかなか出会うことがない職種なだけに、気になるところがたくさんあります!

香りを扱う仕事というのは、とても繊細そうですが……。今回は番外編として、調香師の知られざる一面や仕事の「あるある」についてお話を伺いました!

この記事をまとめると

  • 調香師だからといって、特別鼻がいいとか、匂いに敏感とは限らない
  • 風邪をひくと仕事にならないので、マスクでケアをすることもある
  • 合成香料と天然香料を使い分けて調香する

匂いに敏感すぎても、仕事としては大変!?

――調香師ということは、やはり匂いに関して敏感なのでしょうか?

一定の感度は必要ですが、調香師だからといって、並外れて鼻がいいというわけでもありませんよ。作曲家が並外れて耳の感度がいいとは限らないのと同じです。訓練をすることで、分析的に香りが嗅げるようになったり、香りを記憶できたり、多くの原料を使って香りを組み立てられるようになったりします。一般の人よりも花の香りを嗅いで、その想像を絶するような素晴らしさを感じたり、香水の香りを嗅いで感動したりできるのは、香りに長い期間携わってきたからこそ感じとれる感覚だと思います。家でもいろいろな製品の香りを試したりするんですが、香りの強いシャンプーやコンディショナーを使ってしまい、一日中、自分の髪の香りが気になってしまうといったこともありますがね(笑)。

風邪をひくと仕事ができない……。マスクを使って予防!

――また、お仕事とリンクする、「あるある」があれば教えてください。

外を散歩していて、花の香りに気付いたりすると、どこに何の花が咲いているのかを確かめたくなって、周辺をうろうろしてしまうことがありますね。また、仕事中に自分の匂いがすると気になりますし、人と接することもある仕事なので人に迷惑をかけないように、平日は匂いの強い食べ物は避けています。そのため、休みの日になると必要以上にニンニクやキムチなどが食べたくなります(笑)。

電車の中など、いろいろな匂いがするところも気になってしまいますし、嗅覚が疲労しないためにも、マスクをつけることが多いです。また、鼻の感覚が鈍くなってしまうと仕事にならないので、風邪は天敵。風邪を予防するためにも、冬場の人混みなどではマスクは欠かせませんね。

合成香料の組み合わせで、天然香料はつくられている!

日本調香技術普及協会で理事を務め、香料会社で調香師として活躍する佐野さん

日本調香技術普及協会で理事を務め、香料会社で調香師として活躍する佐野さん

――意外と知られていない、このお仕事の知られざる事実やトリビアを教えてください。

香りに関する形容詞は嗅覚以外の感覚の形容詞で代用されます。「甘い」「明るい」「暖かい」など、それぞれ本来は味覚や視覚、触覚を表す言葉であることが分かります。

いい香りの中には少量の悪臭が入っていることがあります。例えば、緑茶の香りの中にガス臭さが隠れているように、いろいろな成分の複合体として香りはできています。

人間は400種類近い嗅覚受容体によって香りを識別しています。香りを嗅いだときに、400の受容体がそれぞれに反応して無数のパターンができ、無限の香りを嗅ぎ分けることができます。また、「母親が使っていた化粧品の匂いを嗅ぐと、子どものころのことを思い出す」というようなことがありますが、嗅覚は記憶を司る海馬に直接つながっているため、そういった現象がおきるのです。

天然香料と合成香料はどちらも重要です。天然香料は100種類くらい、合成香料は1,000種類以上あるのですが、簡単に言うと、天然のバラの香りの中には300以上の成分があり、その一つひとつの成分を化学的につくったものが合成香料なのです。天然香料は価格が高いばかりでなく、多くの成分の混合物なので使いにくい場合も多いのです。だから、調香では合成香料の組み合わせのバランスが大事になってきます。


――最後に、お仕事の中で、一番の思い出や達成感を感じたエピソードについて教えてください。

以前、開催されていた化粧品メーカーの「創作香水コンペティション」での優秀賞、入賞の経験は、自分の調香に対する大きなモチベーションとなっています。日常の仕事に埋没して、仕事に対応する事だけに追われてしまっている時に、ふと創作活動としての重要性を思い起こさせてくれる重要な経験となっています。

ほかには、以前に知り合ったオランダ在住の前衛ピアニスト向井山朋子さんとの、ハクジュホールでのコラボレーションです。前半は「ノイズ」をテーマに電子音とピアノの融合。後半は一転して、向井山さんがシューマンの「はすの花」を独唱し、このタイミングで、ホールに香りを流すという試みでした。香りのさらなる可能性を感じた素晴らしい経験でしたね。


鼻がいいとか悪いというのは関係なく、訓練をすることで香りを嗅ぎ分けられるようになるんですね。きちんと香りを嗅ぎ分けるためにも普段から鼻には気を使うなどの細かな配慮の積み重ねが、素晴らしい香りを生み出す仕事につながっていくのでしょう。

【profile】日本調香技術普及協会
http://www.jspt.jp

※メイン画像はイメージです

この記事のテーマ
美容・理容・メイクアップ」を解説

美容師や理容師、メイクアップアーティストなど、確かな技術と感性を備えた「美」の専門家を目指します。理容師や美容師の国家資格取得を目指すほか、それぞれの職種に応じた技術力や表現力の習得、接客能力を身につけます。従来のように美容室や理容店で働くだけでなく、高齢者や障害者のもとへ出張する技術者へのニーズも高まっています。

「美容・理容・メイクアップ」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「調香師(パフューマー)」
はこんな仕事です

数千種に及ぶ香料を巧みに扱い、香水や化粧品、トイレタリー製品などに使用される香りを創作する仕事。大学の理系学部か調香師養成コースのある専門学校を卒業し、香料会社や日用品メーカーの研究開発部門で働くのが一般的。調香師の国家資格は存在しないが、関連する資格に国家資格の「臭気判定士」、調合や模倣の技術および専門知識を審査する民間資格の「日本調香技術師検定」(2010年創設)がある。調香師には安全性や安定性を裏付ける化学、薬学、生物学の知識に加え、嗅ぎ分ける能力と芸術的センスが求められる。

「調香師(パフューマー)」について詳しく見る