【シゴトを知ろう】調香師 編

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【シゴトを知ろう】調香師 編

2016.10.31

提供元:マイナビ進学編集部

【シゴトを知ろう】調香師 編

香水に限らず、シャンプーやリンス、柔軟剤など、世の中にはさまざまな香りのする製品があふれています。そして、その香りというのは、調香師によってつくられています。調香師とは、具体的にどんな仕事をしているのでしょうか?

今回は、香料会社に勤務し、日本調香技術普及協会で理事を務める佐野さんに、調香師について詳しくお話を伺いました!

この記事をまとめると

  • 調香師は、香料と香料を組み合わせて、新しい香りをつくる仕事
  • 経験はもとより、想像力や感性、そして知識で香りをつくり上げる
  • 一人前になるまで時間がかかるので、「香りが好き!」という強い気持ちが必要

イメージやコンセプトに沿って、香りを創造する仕事

Q1. 現在のお仕事内容について教えてください。

調香師(パヒューマー)とは、香水や化粧品、シャンプー、ボディーソープ、石鹸、洗剤、柔軟剤、芳香剤など、食品以外の身の回りのさまざまな製品の中の「香りの部分」をつくる技術者です。一方、飲料、お菓子、アイスクリームなど食品用の香料を作るのがフレーバリストで、会社の中ではそれぞれが別々に活動しています。

調香師は、1,000種類以上もある香料原料を組み合わせて各製品にふさわしい
香りを設計していきます。その製品を使用する年代や商品コンセプトを考えながら、香りのバランスだけではなく、流行や独創性、さらに安全性や安定性なども考えて香料を調合します。一つの香りができあがるまでには、数十回、時には数百回の試作を繰り返すこともあるんですよ。PCでどの成分をどれくらい使うかの処方を組み立てて、アシスタントに原料を量ってもらいながら香料を作成します。

私は香料会社に所属し、企業などの依頼で調香を行います。化粧品会社に専属の調香師がいることは非常に珍しく、海外の香水ブランドでも、大手ブランド以外のほとんどは調香を香料会社に依頼して香水などの製品をつくっています。


Q2. お仕事の中で、魅力ややりがい、楽しさを感じるのはどんなときですか?

何度も試作を繰り返しながら、苦労して思い描いていた香りが完成したときは充実感を感じます。また、自分が調香した香りから、例えば心地よさ、楽しさ、優しさなどを感じとってもらえた時は、この仕事の大きな可能性と共に、魅力ややりがいを感じますね。

香りを嗅ぎすぎて、鼻が炎症を起こしてしまうことも!

多くの表彰を受賞している佐野さん

多くの表彰を受賞している佐野さん

Q3. 一方で、お仕事の中で大変さや苦労を感じるのはどんなときですか?

試作を何度繰り返しても、なかなか思い通りの香りができないことがあります。締切りが迫っているのに、香りを嗅ぎ過ぎて鼻血が出てしまったこともあり、鼻の感度も鈍り、改良のアイデアも浮かばずに時間ばかりが過ぎていく……。そんなときは本当に苦しく、自分の才能のなさを嘆いたりもします。経験があっても、思い描いた香りを作るのは難しく、新しい香りをつくるというのは技術力に加え、創造力や独創性が必要になってきます。


Q4. 調香師を志すようになったきっかけを教えてください。
 
香りが好きという気持ちはずっとあり、学生時代から男性用のコロンを愛用していました。仕事について考える中で、漠然と、自分の感覚を使って何かをつくりたいと考えてはいましたが、具体的に就職について考え始めたのは大学に入ってからでした。一時期は料理人になりたいと考え、調理師免許も取得したのですが、大学で生理学の勉強をしているときに、味覚ではなく嗅覚を使って香りをつくる仕事もあるはずだと気が付き、調香師の仕事に大きな興味を持つようになりました。プロの調香師は日本で100人いるかいないかというくらいに非常に厳しい道だったのですが、就職活動でいろいろな会社を回るうちに、薬剤師の資格を持つ求人をしていた香料会社と出会うことができ、調香師として就職しました。


Q5. 大学ではどのようなことを学びましたか?

私は大学に進学する時点では、残念ながら就職について十分に考える余裕はなく、得意、不得意科目の関係などから結果的に薬学部に進学しました。私の場合、就職のことを考えたのは大学に入学してからでしたが、結果的に化学の一般的な知識、生理学、薬用植物学などの薬学で学んだ知識や、薬剤師免許取得のために学んだ知識は、現在の仕事にとても役立っていますね。技術職の場合、会社に入ってからも勉強する機会は多いものです。

私の場合、調香師の仕事と並行して、「香り」をさまざまな視点から研究する活動を行っていましたので、会社に入ってからも、悪臭物質などを評価する臭気判定士の資格を取ったり、その後は植物が発する香りの機能性を研究して、農学博士の学位を取ったりしました。 


Q6. 高校生のころはどんな夢を持っていましたか? 

自分の感覚を使って何かをつくる仕事がしたいという気持ちはありましたが、具体的に就職については考え始めていませんでした。私の場合、運よく大学での薬学の勉強が仕事に結びつきましたが、大学に入ってからでは遅いこともあるかもしれませんよね。仕事のことはなるべく早い時期から考えた方がいいと思います。

訓練期間も長く、忍耐力や集中力が必要!

Q7. このお仕事はどんな人が向いていると思いますか? 

いろいろなタイプの調香師がいると思いますので、一概にはいえませんが、実際にプロとして香りに携わるのは簡単なことではありません。アシスタントとして調香に関わる訓練期間も5〜10年くらいと長く、「なんとなく」ではなく、「本当に香りが好き」でないと続かない仕事だと思います。その上で、豊かな想像力と細かい洞察力、集中力が必要な仕事だと思います。


Q8. 調香師を目指している高校生へ向けて、一言メッセージをお願いします。

非常に特殊な仕事で、特に調香師(パヒューマー)に限定すると、採用人数は非常に限られていますので、少なくともフレーバリスト(食品用の香料を作る技術者)まで視野を広げた方がいいと思います。それにしても非常に狭き門であることは覚悟しなくてはなりません。



たくさんの香料を組み合わせることによって、新たな香りをつくり上げる調香師。感覚はもちろんですが、さまざまな知識、そして経験も必要になってくるのですね。調香師に興味を持ったという人は、いろいろな香りを嗅ぎつつ、理系の勉強にも力を入れて頑張りましょう! 香りにまつわる仕事について、ぜひ興味を深めてみてはいかがでしょうか。

【profile】日本調香技術普及協会 佐野氏
http://www.jspt.jp

この記事のテーマ
美容・理容・メイクアップ」を解説

美容師や理容師、メイクアップアーティストなど、確かな技術と感性を備えた「美」の専門家を目指します。理容師や美容師の国家資格取得を目指すほか、それぞれの職種に応じた技術力や表現力の習得、接客能力を身につけます。従来のように美容室や理容店で働くだけでなく、高齢者や障害者のもとへ出張する技術者へのニーズも高まっています。

「美容・理容・メイクアップ」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「調香師(パフューマー)」
はこんな仕事です

数千種に及ぶ香料を巧みに扱い、香水や化粧品、トイレタリー製品などに使用される香りを創作する仕事。大学の理系学部か調香師養成コースのある専門学校を卒業し、香料会社や日用品メーカーの研究開発部門で働くのが一般的。調香師の国家資格は存在しないが、関連する資格に国家資格の「臭気判定士」、調合や模倣の技術および専門知識を審査する民間資格の「日本調香技術師検定」(2010年創設)がある。調香師には安全性や安定性を裏付ける化学、薬学、生物学の知識に加え、嗅ぎ分ける能力と芸術的センスが求められる。

「調香師(パフューマー)」について詳しく見る