【シゴトを知ろう】ホテルスタッフ 編
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秋の行楽シーズンに欠かせない、旅行先で宿泊するホテル。みなさんも修学旅行や友だちと旅行する際に利用する機会があると思います。
日本全国にはさまざまなタイプのホテルがありますが、そこで働くホテルスタッフの方は普段どんなお仕事をされているのでしょうか。そこで今回は、長野県松本市の駅近くにあるビジネスホテル「プレミアホテル-CABIN-松本」でホテルスタッフとして働く宮下達也さんに、お仕事について詳しいお話を伺いました。
この記事をまとめると
- お客さんに何を聞かれても答えられる情報と知識が必要になる
- お客さんをよく見て、ゲストに一番合った接客・サービスをすることが大切
- 多くの人と接して喜んでもらうことが好きな人は、ホテルマンの仕事に向いている
チェックイン時に何を聞かれても答えられる情報と知識が必要
Q1. 現在のお仕事内容について教えてください。
まず、ホテルスタッフの朝は、前日宿泊されたゲストのチェックアウトから始まります。鍵を受け取り、追加精算がないかチェックをして、ゲストを笑顔でお見送りします。その後は15時のチェックイン開始時間までに、電話対応、予約の受注などを行いながら、その日到着されるゲストへの準備を行います。具体的には、「事前に届いた宅配便を客室へ入れる」「当日使用する客室に不備がないかチェックをする」ことなどです。
15時からはいよいよチェックインが始まります。チェックインの内容としましては、「予約内容の確認」「宿泊台帳への記入をしてもらう」「宿泊代の精算」「館内の案内」などがあります。
特にチェックイン時に道を聞かれたり、おすすめの飲食店を聞かれたりする事が多いため、何を聞かれても答えられる情報と知識が必要になります。チェックインは深夜まで続き、ほぼすべてのゲストが到着された後は、売上の管理など業務チェックを行い、コンピューターの日付の更新を行います。その後、明日到着されるゲストの予約確認・準備を行います。
Q2. お仕事の中で、魅力ややりがい、楽しさを感じるのはどんなときですか?
ビジネスホテルと聞くと、出張者が利用するものと思いがちですが、若いカップル、高齢のご夫婦、お子様連れの家族など、観光で利用される方も数多くいらっしゃいます。客室内にアンケート用紙を入れており、ときにはお叱りのご意見をいただくこともありますが、また来たいと書いていただけたときは、本当にうれしく思いますね。
相手をよく見て、ゲストに一番合った接客・サービスをすることが大切
Q3. 一方で、大変さや苦労を感じるのはどんなときですか?
利用されるシーンはさまざまですが、ゲストに合わせた接客・サービスをする事は非常に難しいですね。例えばチェックイン時、ゲストによっては細かく館内の説明などをしてほしい方、ビジネスマンのように仕事で疲れているので、早く部屋に入りたい方がいらっしゃいます。お客様をよく見て、その方に一番合った接客・サービスをすることが必要なんです。
Q4. 現在のお仕事を志すようになったきっかけを教えてください。
私はもともとアルバイトとしてこの会社に入社し、フロントのナイトスタッフとして勤務していました。夜勤で勤務をしながら、Webや旅行会社との業務など、専門知識を蓄え、ホテル内で使用するチラシなどを作成するため、イラストレーターやフォトショップといった編集ソフトについても勉強し、現在に至ります。
リゾートホテルとは少し違い、ビジネスホテルは少数精鋭で運営しているところが多いです。小数精鋭という事は一人のスタッフがいろんな事ができないといけません。大変ですが、やりがいはあります。また、人数が少ない分自分のやりたい事、興味のある事はどんどん覚えることができ、企画や提案も通りやすいと思います。
Q5. 部活など、高校時代をどのように過ごしてきたのか教えてください。また、現在のお仕事をするようになると考えていましたか?
高校時代はラグビー部に所属していました。上下関係の非常に厳しい部でした。当時は理不尽に思うこともありましたが、その経験は、社会に入ってからの上司・同僚の関係作りの基本的な考えの基礎にっていると思います。
当時はホテルのフロントの仕事というと、すごく大変なイメージがあったので、今の職業に就くとはまったく考えていませんでした。Web関係など、パソコンを使うのが好きでしたので、コンピューター関係の仕事に就きたいと考えていました。現在はホテルですので、コンピューター専門の仕事ではありませんが、社内ではWeb関連の仕事やIllust rator(イラストレーター)やPhotoshop(フォトショップ)といったソフトを使ったチラシ作りなどを担当しています。今の職場で、自分なりにやりたいことを追求しています。
多くの人と接して喜んでもらうことが好きな人はホテルスタッフの仕事に向いている
Q6. このお仕事はどんな人が向いていると思いますか?
毎日いろいろな場所から多くのお客様がいらっしゃるので、たくさんの人と接する事が好きな方、多くの人に喜んでもらうことが好きな方はホテルスタッフの仕事に向いていると思います。
Q7. ホテルスタッフを目指している高校生へ向けて、一言メッセージをお願いします。
今のホテルスタッフにとって、PCのスキルは必須です。ワード、エクセルはもちろんですが、ホテルによっては、予約の約半数はWeb予約になっているため、Webの知識もとても役立ちます。また、ここ最近は外国人観光客も年々増加傾向にあります。それに伴い、海外のゲストもかなり増えてきているため、英語が話せるとなおいいと思います。
多くの人がインターネットで宿泊先を探してWeb予約を行うことが多くなっている昨今、やはりWeb知識は必須なんですね。また、増加傾向にある外国人観光客への対応ができる人材が、今後はますます求められるようです。とはいえ、人に接することが多い仕事ですから、何よりも一番重要なのは毎日訪れる多くの人に喜んでもらうためのおもてなしの心です。たくさんの人に喜んでもらえるホテルスタッフのお仕事は、とてもやりがいのある仕事ではないでしょうか。
【profile】プレミアホテル-CABIN-松本 宮下達也
※メイン画像:プレミアホテル-CABIN-松本のシングルルーム
この記事のテーマ
「旅行・ホテル・ブライダル・観光」を解説
ゲストに非日常的なサービスや空間を提供し、心身のリフレッシュを手伝うとともに、心に残る思い出となるように努めることが、旅行・ホテル・ブライダル・観光の仕事に求められる役割です。接客技術やサービス精神を磨くことが不可欠。また外国からの観光客をもてなすための語学修得も必要になります。
この記事で取り上げた
「ホテルスタッフ」
はこんな仕事です
宿泊客が心地よくホテルを利用できるようもてなすことが仕事。ホテルスタッフと一口にいっても、その職種は実にさまざま。ホテルの従業員の先頭に立って指示を出すホテル支配人をはじめ、ホテルに着いた宿泊客を迎えるドアスタッフ、チェックイン・アウトの管理や会計を行うフロントスタッフ、荷物の預かり役を担うクロークなど多岐にわたる。24時間体制でスタッフが交代しながら営業するのが基本。ホテルの規模によっては職種を兼務することもある。
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