【文理選択】健康栄養学部管理栄養学科 先輩インタビュー
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今回は栄養学科に進学している大学3年生、尾羽林章子さんに文理選択や大学受験、今学んでいることについてお話を伺いました。
文系コースに所属しながら理系の学部に進むという、貴重な経歴を持った先輩の経験談です!
この記事をまとめると
- 文理選択と受験科目がずれるケースもある
- 将来の選択は、実践的な授業経験を通して明確になっていく
- 将来の夢から逆算して文理選択できるのがベスト
文系コースから理系学部への進学
——文理選択の際に文系を選んだ理由を教えてください。
化学や生物が苦手だったので文系のコースに進んだのですが、栄養学部に行くと決めたため受験科目に生物が必要になりました。そのため、予備校では「生物」「国語」「英語」に絞って勉強をしました。文系コースから理系学科へ進学するのはとても不安でしたね。
——栄養学に進路を決めたのはいつですか?
高校2年生のときですね。第一志望の大学を決めたのは高校2年生の終わりくらいです。栄養学科に進むと決めたのが少し遅い時期だったので、途中で理転するということはしませんでした。
——文系を選択したときに、理系の学部にはどのようなイメージがあったのでしょうか?
ただただ苦手意識がありましたね。なので、文理選択をする高校1年生の秋の段階では、文系のことしか考えていませんでした。
——文系コースに進んだ後に栄養学科に興味を持ったのは何かきっかけがあったのでしょうか?
大学の学部を選ぶにあたって、「手に職をつけたい」という漠然としたイメージは持っていたんです。他の学部を見た際に、「実際何を学ぶのかよくわからないな……」と思ったんですが、栄養学は学ぶことも将来の道もかなり明確だったので、それに惹かれて進学を考えるようになりました。
——手に職をつけられる仕事は他にもたくさんありますが、栄養士に着目したのには何か理由があるのでしょうか?
祖母が栄養士の資格を持っているなど、周囲からの影響が大きかったと思います。確かに他にも手に職をつけられる仕事はありますが、身近に経験者がいたことで自然と目が向きました。
——実際に進学してみて、そのイメージとの差はありましたか?
フードコーディネーターや栄養士など、単位の取得や卒業を条件に取得できる資格がいくつかあるので、「手に職」というイメージは間違っていなかったなと思っています。
——理系を選べばよかったという後悔はありますか?
栄養学科の授業って、実験が多いので思いっきり理系の知識が必要なんです。なので、理系コースを選んでいれば今より楽だったのかな……と思うことはあります(笑)。
——文理選択の際、誰かに相談などはしましたか?
親には相談しましたね。ただ、親も「あなたは文系ね」と言っていたので、迷わず文系に進みました。
——栄養学を学べる学校に進むと決めたときはどうでしたか?
文系コースに進んでいたので、受験科目に理系科目が入るのがどうしても不安でした。なので、予備校の先生に「今からでも間に合うかな?」という相談はしましたね。生物、化学を1年で固められるかどうかという不安がありました。もう少し早く準備しておけばもう少し楽だったかな、と。文系コースに進んでからは理系の勉強をしていなかったので、巻き返すのが大変でした。
実践的な授業を通し、将来の選択を絞っていく
——栄養学の魅力をどこに感じたのでしょうか?
ゼミで交流会があったんですけど、先輩の目がキラキラしてたんで。それで自分も学びたいと思いました。
栄養学部って、授業がかなり詰まっているんです。3年生になると他の学科の学生は週に2日程度の登校で済みますが、栄養学科は週5で授業が入っています。必修がとにかく多くて、選択があまりないんです。
それをやらないと卒業できませんし、課題やレポートもかなり多いので「やらなきゃ!」という気持ちがないと厳しいです。
——現在3年生ですが、どのようなゼミに入っているのでしょうか?
企業とコラボして商品を企画開発するゼミに入っています。食品の彩りや栄養を考えて企画しています。実践的なゼミなので将来を考える際、とても参考になっています、他のゼミ生も各自企業とコラボしたりしてしますね。
——調理実習などはありますか?
必修であります。1年次は、手元にあるレシピと先生の実演を元に調理を行いました。
2年の秋になると内容が専門的になってきて、高齢者や幼児など、さまざまなライフステージに合わせて食事を作ったりしました。
3年次は「マネジメント実習」という授業の中で、学校給食の献立を自分たちで考え、50〜100人分のごはんを授業時間以内に作るといった授業を行いました。
この授業は現場が忠実に再現されていて、その環境の中で大量調理、衛生管理、調理工程の管理、温度の管理などを実践的に学ぶことができました。
——希望する進路によって、コースや学ぶ内容が変わったりするのでしょうか?
3年生になって臨床コース、教諭コース、健康栄養コースと分かれます。
臨床コースは病院に進む人が多くて、教諭コースは学校給食や栄養の先生、健康栄養コースはスポーツ選手の栄養士や食品会社などが主立った進路になります。
4年生になると病院実習などがはじまるので、そこでまた進路が見えてくると思います。
なので、進路は3、4年生の授業を通して明確になったり、ときには変わったりします。学年が進むにつれ、より具体的な経験をもとに進路選択ができるようになっているなと感じています。
文理選択は将来を基軸に考えるべき
——栄養学科に進んでよかったと思った点を教えてください。
栄養学科は学ぶ範囲が専門的なので、将来が明確に見えますし、実践の中で学んだことが身についているのを感じることができるので、やりがいを感じることができます。それがよかった点だと思います。
——栄養学科の大変なところはありますか?
受験の際、あまり選択肢がないということですかね。進学先を決めるときは家からの通学距離なども考慮すると思うのですが、そうなると3~4校しか候補がないんです。そういった選択肢の少なさは、大変なところなのかもしれません。
——では最後に、文理選択に悩んでいる後輩に向けて、先輩からのアドバイスをお願いします!
自分の文理選択を振り返ってみると、「もう少し早く理系に進むのを決めればよかった」という後悔があります。やはり、文理選択と受験・進路がずれてしまうのはとても大変でした。
私のように、文理選択と受験内容がずれてしまうケースはまれにありますし、努力次第ではなんとかなりますが、やはり将来ありきで文理選択を考えたほうが苦労は少ないと思います。私はそれができていたら、絶対に理系を選んでいました(笑)。
なので、みなさんには可能な限り早い段階で、文理選択や将来を考えはじめることをおすすめします!
——ありがとうございました!
文理選択で進んだコースと進路に相違がある、珍しいケースの経験をお話いただくことができました。
文理選択が今後の全てを決めるわけではないですが、将来や進路から逆算することができると、自分が注力すべき科目が早い段階で掴むことができます。
いざ進みたい道が決まったときに1から新しい科目を学びはじめるというのは簡単なことではありません。最短で進みたい道に向かうためにも、先輩の経験や自分の興味を文理選択までに掘り下げておくとが大事かもしれませんね。