気になる社会人にインタビュー! 第76回:猟師に聞いてみた10のコト!

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気になる社会人にインタビュー!
第76回:猟師に聞いてみた10のコト!

2016.09.13

提供元:マイナビ進学編集部

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気になる社会人にインタビュー!
第76回:猟師に聞いてみた10のコト!

みなさんは猟師というと、どんな仕事を思い浮かべますか? 実は猟師は、獲物を捕獲するだけでなく、森や地域を守るという大きな役割を持っています。一般的に猟師は、狩猟者のための団体「猟友会」に所属する場合がほとんどです。

そこで今回は、北海道で専業で猟師を行いながら、アイヌの精神文化を広める「マタギキャンプinアイヌモシリ」という活動も行っている、門別徳司(もんべつあつし)さんに猟師のお仕事についてお話を伺いました!

この記事をまとめると

  • 猟師になるには、免許の取得が必要
  • 猟の知識以外に、山や道具のことなどいろいろな知識も求められる職業
  • 森や地域を守るという、大きな役割を持っている

ハンターに同行し、狩猟の経験を踏まえてから免許を取得

Q1. 普段お仕事について教えてください。

「私は北海道で猟師をしています。農業などに被害を及ぼすエゾシカなどの狩猟を行なうとともに、鹿角や毛皮等でアクセサリーなどの工芸品を作り、販売やワークショップを行っています。また山菜の時期は、山菜を採集し、販売もしています。銃猟の場合は、日の出から日の入りまでの時間の長さが、夏と冬ではまったく違うため、毎日同じ時間に同じ仕事をするということはありません。猟やワナの見回りなど、獲物が獲れなければ、一日中、山にいることもあります」

Q2. 現在のお仕事に就くまで、どのような勉強や経験を積まれてきたのでしょうか。

「猟師になるには、狩猟免許が必要になります。銃所持時の専門知識を勉強し、試験を受けます。私の場合は、銃を所持する10年以上前からハンターに同行しながら山の中をいろいろ見て、狩猟を学んできました。銃を所持できるようになってからは、一人で山へ行き、獲って、解体処理するようになりました」

農家や森を守ることで、地域のためになれることがうれしい

Q3. お仕事の中で、魅力ややりがいを感じるのはどんなときですか?

「狩猟によって、自分で肉を調達できるのは魅力的なことだと思っています。それから、農家の方から、『鹿が来て、畑を荒らして困っている』と駆除を頼まれたりすると、頼りにされているなとやりがいを感じます。農家さんや森を守ることで、地域のためになれることがうれしいですね。あと、山の中を駆け巡り、獲物を獲ったりすると『ワイルドだろう!』なんて気持ちになれますね(笑)」

Q4. お仕事に取り組む中で、大切にしていることがあれば教えてください。

「やはり獲物の命をいただいているので雑に扱わないことと、獲物に対して敬う心を忘れないようにしています。そのため、狩猟で得た獲物はできるだけ無駄にしないようにしています。ほかには、土地の地形を理解し、流れ弾にしないようにすることも重要です。先輩達の体験を聞いたりするのも役立ちますよ。先輩とは経験値が違いますから、いつも話を聞いて、日々勉強しています」

Q5. お仕事の中で、一番の思い出や達成感のあったエピソードはなんですか?

「銃所持2年目で、一人でクマを獲った時です。その時は、達成感が半分、怖さが半分だったことをよく覚えています。クマは日本最大で、かつ最強の動物ですからね。ちゃんと弾が当たっていなければ、立ち上がって襲いかかってくることもあるので、とてもビビリましたね(笑)」

Q6. 逆に、今となっては笑える失敗談や、今後につながる教訓となったできごとがあれば教えてください。

「銃で撃った鹿を追いかけて行ったら、スズメバチに何か所も刺されたことです。夏の山は、ハチの巣だらけですからね。それと、車が山道にはまって動けなくなることもしょっちゅうです。その時のために、スコップ、ワイヤー、牽引できる道具などを、車にいつも積んでおくことにしています」

Q7. 猟師に向いている人や、猟師になる際に必要な知識について教えてください。

「猟師に向いているのは、焦らないで行動できる人、何でも一人でやりこなせる人かなと思います。山で何かあったら一人で何とかしなければならないし、だから山や自然に関する知識は知っておくべきです。獲物がいたからと焦っていてはダメ! 場所や状況についても考えることができる人が向いていますね」

猟師だけで生活できる人が増えるような土台をつくっていきたい

Q8. 今後はこんなことをやりたいといった、将来の夢はありますか?

「猟師の仕事を通じて、山の恵みをいただきながら生活できるようにしたいですね。そして、そのようなスタイルの土台作りをこれからの若者のためにできればなと思っています」

Q9. 高校時代はどのように過ごしていましたか? また、高校生のうちにできることはありますか?

「普通の高校生でしたが、やはり山に行くのが好きでした。そのころから、とにかく野生的になりたいと思ってましたね(笑)。猟師の仕事はやる気と経験が重要になりますので、高校生のころから気持ちを山へ向かわせることが大事なのかもしれません。また、山は危険が多くあるので、瞬時に状況判断できるような力をつけていけるとよさそうです」

Q10. 猟師を目指している、または興味が湧いた高校生へ向けて、一言メッセージをお願いします。

「猟師は、狩猟に興味がある人にとっては、すごく魅力的な仕事だと思います。地域や森を守っているというのも、すごくやりがいを感じます。命との向き合い方を考えていける、そんな若い人達にやってもらいたい。狩猟は、やって、感じて、成長していくものだと思うのですが、この日本で狩猟で生きていくのは本当に大変なことです。でも、先人の知恵を生かし、新しいスタイルができていけば変わっていけるはずなので、ともに頑張っていきましょう! 自然と向き合い生きていけば、いい未来も見えると思っています」

狩猟免許を取得した後も、獲物を仕留めるには経験や勘が必要となってきますし、ずっと勉強し続ける必要があるのですね。自然と共に持続可能な生き方をつくるためにも、猟師は非常に重宝される職業です。自然の中での仕事や、狩りを行う仕事に興味が湧いた人は、ぜひ猟師の仕事について興味を広げてみてくださいね。

【取材協力】
猟友会白石厚別部会
http://hokkaido-hunting.jp
マタギキャンプ inアイヌモシリ
http://matagicamp.blog.fc2.com

この記事のテーマ
環境・自然・バイオ」を解説

エネルギーの安定供給や環境問題の解決など、自然や環境を調査・研究し、人の未来や暮らしをサポートする仕事につながります。また、自然ガイドなど、海や山の素晴らしさと安全なレジャーを多くの人に伝える仕事もあります。それぞれ高い専門性が求められる職業に応じて、専門知識や技術を学び、カリキュラムによっては資格取得や検定も目指します。

「環境・自然・バイオ」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「猟師」
はこんな仕事です

クマ、シカ、ウサギなど動物の狩猟を専業とする仕事。元は自給自足の目的で狩猟を行っていたが、現在では仕留めた動物を、食品などに供するために販売している。近世まで猟師とは生活のために必須であったが、明治以後は遊猟として、鳥獣を撃つ人々が増加した。

「猟師」について詳しく見る