「閉店セール」なのに「閉店」しない?安さだけじゃなく、お店の真意を見極めよう!

この記事をまとめると
- 「閉店セール」ついつい買ってしまいませんか?
- 閉店の定義を知っていますか?
- 良い買い物をするためのヒントは経営学?
今日で閉店!お安くするよ!という誘い文句
街中を歩いていると、「閉店セール」「長らくの御愛好ありがとうございました」という謳い文句を目にしませんか?その声に誘われ、閉店セールのお店を覗いてみると、確かに定価に大きくバツを付けた値札が。定価からこんなに安くなっているのなら…と、思わず買ってしまう人も多いのではないでしょうか。
でも、数日後にその店舗の近くに行ってみると、「今日で閉店!」とまた叫んでいる店員さんがいた、なんて経験はありませんか?そんな光景を目にしたら、え、閉店じゃないの?と騙されたような気持ちになるかもしれませんね。実はこれは、「閉店」という言葉の中にいくつかの種類があるからです。
「閉店」に関するいくつかの定義
「閉店」の中には、大きく分けると「完全閉店」と「改装閉店」があると言われています。
「完全閉店」とは、文字通り、その場所から撤退することです。お店を畳んで別の場所に移転する場合も、この部類に入るといってよいでしょう。
一方、「改装閉店」の場合は、撤退・移転しない場合が多いです。一度シャッターを下ろし、店内のレイアウトを変更したり、商品や雰囲気を変えたりした後に再び開店する、いわば一時的な閉店であることが多いのですね。もし、「このお店、いつも閉店セールやってるような…」と感じるお店があった場合には、その日の夜のうちに改装を行って朝、再び開店する、という可能性もありそうです。もしくは、その日のうちに閉店ではなく、閉店までの一定期間のセールと考えたほうがよいでしょう。
ここで注意が必要なのは、消費者に誤解を与えるような広告はNGということです。消費者庁表示対策課によると、実際には閉店や廃業の予定がなかったり、閉店時期が未定だったりするのに「閉店セール」を長期間行っている場合、消費者に「今だけ特別に値引きが行われているのではないか」という謝った認識を与えるため、不当表示に該当するおそれがあります。こういった不当広告に騙されないように、買い物をするときはしっかりと見極める必要があります。また、セールを行う側も、消費者に誤解を与えない広告を出す必要がありますね。
「セール」という言葉の見極め
また、「セール品」に関しても、ちょっと気をつけなくてはいけないポイントがあります。
「閉店セール」や、季節の変わり目に行われる「夏物一掃セール」というようなバーゲンでは、いつもは高い商品を安くしているだけではなく、はじめから原価が安い商品、つまりセール品を店頭に並べることが多いです。この場合は、定価の値札にバツが付けられることはなく、「SALE」や「セール」と赤字で書かれた値札が貼られていることが多いです。セール品なのに、ありもしない定価にバツを付けて売ってしまうのはいけません。それは消費者を騙す行為ですので、不当な広告表示となり、経営学としては問題です。
消費者の心をつかみ、利益を伸ばしていくか…そういった経営学の学びを生かしたセールが街中で行われています。安い商品が並んでいると、ついつい手を伸ばして買ってしまいがちですが、本当に良質なものを見極める必要があります。
より良い買い物をするためのヒントは、経営学を学ぶことにあるのかもしれませんね。
この記事のテーマ
「経済・経営・商学」を解説
「どうすればお互いにとって必要な物資が手に入れられるか」という単純な動機から始まった商取引。今後いっそう高度化する中で、どうすれば現状を正確に把握し最適な選択ができるかを探る学問です。単純に取引価格だけでなく、国家間の争いや異常気象などさまざまな要素を加味して考え、学んでいきます。
この記事で取り上げた
「経営学」
はこんな学問です
主に企業の経営管理について研究する学問。企業は、働く人、設備や機械、資金などで構成されているが、さらに人に役割を与えて配置した組織、資金をどういう配分で使うかという戦略、顧客ニーズをどうつかむかという情報なども重要である。また、企業活動を方向付ける経営理念の研究は欠かせない。それぞれの企業が設定した理念が、意思決定の基準となるからである。そして、株主や取引先、地域社会との関係をどう管理していくかも研究の対象となる。
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