「逃げたいときは逃げてもいい」現CAMPFIRE代表の起業家・家入一真さんが語る、学校生活について

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「逃げたいときは逃げてもいい」現CAMPFIRE代表の起業家・家入一真さんが語る、学校生活について

2016.08.24

提供元:マイナビ進学編集部

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「逃げたいときは逃げてもいい」現CAMPFIRE代表の起業家・家入一真さんが語る、学校生活について

これまで数々のWebサービスや飲食店などの「遊び場」をつくり続け、「JASDAQ最年少上場」という肩書きを持った人物を、知っていますか?

今回お話を聞いたのは、起業家であり、投資家、クリエイターの(現・CAMPFIRE代表)家入一真さん。著書『我が逃走』でも語られた学生時代。家入さんはどうして”居場所づくり”なる起業をしてきたのか。家入さんの学生時代について語っていただきました。

この記事をまとめると

  • 「仲間はずれ」を経験して気づいた、心の暴力への恐怖
  • 「世の中は学校や会社が全てではない」と家入氏。自身の人生を振り返る
  • 逃げたいときは逃げてもいい。逃げた先で「次のこと」を考えればいい

家入一真氏の『逃走』

ーーさっそくですが、著書『我が逃走』でも語られている「学生時代」についてお聞かせください。

家入:僕は中学時代に登校拒否をして、ずっと引きこもりだったんですよ。ある時「絵を描く仕事がしたい!」と思って、美大を目指して予備校に通い始めて。ただ、家が貧しかったので「新聞奨学生(朝配ったあとに学校に通う制度)」という制度で、住み込みで予備校に通っていました。

まぁ結局、センター試験を受け忘れたり寝坊したりで、大学受験せずに働くことになって。

ーー受験できなかったんですか?

家入:そうです。最終的に、親の事故がきっかけで働かざるをえない状態になりました。なので大学に進学する夢を諦め、「就職」という道を選びましたね。

ただ、就職はなんとかできても、人と会うのが辛くて会社に行かなくなったんです。クビになり、再び就職できても続かずにクビになり……。
それで、人とうまくやっていける自信がなくて、消去法で起業したんです。

ーーええ! ちなみに、引きこもりになったきっかけはなんだったんですか?

家入:本にも書いてますが、当時はクラスを賑やかすタイプで、同じタイプの友達に陰毛が生えたんですよ。当時はまだ中学生だったので、こっそり僕にだけ教えてくれたんですよね。で、それを悪気なく、おもしろ半分でみんなに言いふらかしたんです。
そしたらその途端に、クラス中の人からみんなに「家入は口が軽い」「友人の言ってはいけないことを簡単に言う」「ろくでもないやつだ」と言われて、その日から仲間はずれにされちゃって。

最初は耐えられたんですけど、だんだん辛くなったんですよ。それから、学校に行くふりをして、そのままどこかで1日過ごすようになりました。

ーー思春期独特の話ですね……。

家入:そうですね。今でこそ、こうやって話せますけど、当時は「あんなこと言ってなければ」とずっと後悔してましたよ。

ーー結果論ですけど、それが起業の原体験になったというか。

家入:ようやく笑い話にして、今の自分があるんだと言えるようになりましたけど。それがきっかけで、すごいトラブルや面倒なこと、理不尽なことに巻き込まれても、「数年後には笑い話になってる」と思って、悩むことはなくなりましたね。

解決できない問題なんてのは、相当特殊な問題じゃない限り、自分の周りでは発生しないだろうし。

「圧倒的な暴力に対して、第三者が『立ち向かえ』と言うのは、それこそ暴力的だし残酷なこと」

ーー当時の出来事をふまえて、いま辛い経験をしている学生に伝えられることってありますか?

家入:一度、大阪のとある中学校で講演したことがあるんです。そこで「みなさんの中にはいじめっ子もいれば、いじめられてる子もいると思うんですが、世界はもっと広いということを知ってください」みたいな話をして。

ーー「世界はもっと広い」?

家入:そのあと「いじめられてる子は、行きたくないと思ったら、別に学校なんかいかなくていいから」って続けたんです。講演後に、校長先生に怒られましたけどね。

ーーあははっ。そりゃそうなりますよね。

家入:というのも、「『行かなくていい』じゃなくて、『行きたくないから行かない』って選択もできる」ってことを知って欲しかったんですよ。登校拒否をしてた人も、社会に出て立派に生きてる。

たとえば、いじめに遭ってるのに無理やり学校に通う子がいたとして、ある日突然、その子の心がポキっと折れて飛び降りしちゃった事例もあるじゃないですか。そんなの、あまりにも悲しい。結果論ですが、そうなるくらいだったら学校なんて行く必要はないと思うんです。だから、最悪の選択を防ぐために、「まず逃げた方がいい」と。

いじめに限らず、上司のパワハラにしても、その状況ってライオンを目の前にしているもんなんですよ。

そんな圧倒的な暴力に対して、第三者が「立ち向かえ」と言うのは、それこそ暴力的だし残酷なことだと思っています。ライオンが目の前にいたら、普通うさぎは全力で逃げるじゃないですか。

ある程度逃げてから、その先のことを考えればいい。

だからいじめのような理不尽なことが立ちはだかったときは、まず逃げる選択も出来るんじゃないの? って話をしたんです。

ーー確かに。”してる側”は”されてる側”の気持ちを汲むことなんて絶対無理ですもんね。結局、その想いは”されてる側”の生徒たちに響いたんですか?

家入:その講演の後日、学校からアンケートが送られてきたんです。校長先生には怒られたものの、クラス担任の先生らからの評判が良かったみたいで。

生徒からも、「逃げる選択肢があるなんて知りませんでした。私はいじめられてるんですけど、親からも先生からも『学校に行け!』としか言われなくて。なので、家入さんに逃げてもいいと言われてハッとしました」ということが書いてあったり。その子がその後どうなったのか分からないですが、そんな感想がたくさん届きました。

ーー 校長先生の反応をみると、一般論として”反社会的な講演”ではあったのかもしれないですよね。でも、担任の先生達には響く講演だったと。

家入:何をもって”反社会的”とするのかですが、いじめられてる子に「それでも学校に行け!」と言って、当人を病ませる行為が社会的かと言われると、僕はそう思えないんです。難しいですよね。

決めつけるのは「エゴ」。逃げ続けても、自分が信じた道を歩めばいい

ーー実際学校だけではなくて、社会に出ても、いい歳した大人でも無意識に人を傷つけてますからね。

家入:そうですね。だからこそ、世の中に一人くらいは「逃げてもいいよ」って言うおっさんがいてもいいんじゃないかと思いました。こういうことを言うと、「ちょっと嫌なことがあって逃げちゃう子がいっぱいでてきちゃうんじゃないの? どう責任とるの?」と言われちゃうんですけど、正直そんなの知ったことじゃない。

もしそうなっても僕はいいと思うんです。逃げ続けるなら「逃げ続ける人生」があると思いますし、逃げた先で戦おうとする人もいるかもしれない。それは人それぞれなわけであって、誰かが「こうじゃないといけない」「こうあるべきだ」と決めつけるのって、ただのエゴですから。
なので、「立ち向かわなければいけない」と思い込んだり、思わせたり、そうやって人の背中をぐいぐい押すような大人にだけはなりたくなかったんですよ。

ーーこんなご時世だからこそ、「正解」を決めつけるのも、エゴになってしまいますからね。

家入:そうですね。僕の場合、自分が送ってきた人生の中でしか言えることはないですから。もちろん「辛かったけど学校を最後まで行ってよかった」と思う人もいるだろうし、そうやって成功した人もいます。そういう人は「辛くてもくじけそうになっても学校は絶対に行っておくべき」と言うだろうし。
結局、人生で体験してきたことから、言える言葉でしかないんですよ。

ーーありがとうございました。

どんな時代でも存在する「いじめ問題」。その圧倒的な暴力に対し、「立ち向かうこと」の恐ろしさを語ってくれた家入さん。もしも自分が、「うさぎ」になったとき。または、「うさぎ」を見つけたとき。あなたなら、どうしますか?

【プロフィール】

家入一真(いえいり・かずま)

1978年、福岡県生まれ。CAMPFIRE代表、起業家。
学生時代、いじめがきっかけでひきこもりに。就職後も対人関係に悩み「誰も会わずに仕事がしたい」と起業を決意。自宅でレンタルサーバーサービス「ロリポップ!」を提供開始。株式会社paperboy&co.(現GMOペパボ)を創業後、2008年、当時最年少でジャスダック市場へ上場。退任後は「CAMPFIRE」「BASE」などのウェブサービスを立ち上げ、取締役に就任。渋谷「ON THE CORNER」などのカフェ運営も。悩める若者の立場に立ち、現代の駆け込み寺「リバ邸」などを精力的に展開。2014年東京都知事選挙に出馬し、主要候補に次ぎ88,936票を得る。
著書に『さよならインターネット』(中公新書ラクレ)、『新装版こんな僕でも社長になれた』(イースト・プレス)、『お金が教えてくれること』(大和書房)、『もっと自由に働きたい』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など。