お菓子業界からイラストレーターへ。人気レシピイラストレーター、”ぼく”さんのレシピ制作秘話に迫る

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お菓子業界からイラストレーターへ。人気レシピイラストレーター、”ぼく”さんのレシピ制作秘話に迫る

2016.08.19

提供元:マイナビ進学編集部

お菓子業界からイラストレーターへ。人気レシピイラストレーター、”ぼく”さんのレシピ制作秘話に迫る

この記事をまとめると

  • お菓子屋さんの仕事は大変だったけど、将来につながった
  • 新しいレシピ作りは失敗も多い
  • 自分の持っていない知識を吸収するためには経験が大切
”ぼく”さんが紹介するホットチョコレートのレシピ

”ぼく”さんが紹介するホットチョコレートのレシピ

ふんわりとしたタッチのイラストと、簡単に美味しい料理が作れるレシピ。その2つが一緒になったイラストレシピが今、Twitterで話題を集めています。

このイラストレシピを手がけるのは、お菓子業界での修業を経験したイラストレーター、”ぼく”さん。今回はそんな”ぼく”さんに、レシピの制作秘話をはじめ、誰かに夢を与える仕事に就きたい人へのメッセージをうかがいました。

お菓子屋での修業経験と栄養学の知識がレシピ制作に役立っている

”ぼく”さんが紹介する生姜焼きのレシピ

”ぼく”さんが紹介する生姜焼きのレシピ

ーー“ぼく”さんは高校生の時から、イラストレーターになりたいと思っていたのでしょうか。

小学校の頃は漫画家になりたいという夢を持っていました。それから中学生の時にイラストレーターになりたいと考えるようになり、高校は美術の知識を専門的に学べる学校を選びました。

ーー”ぼく”さんは高校卒業後に地元のお菓子屋さんで4年半修行をされていたとのことですが、この期間のことについて詳しくお聞かせください。

イラストレーターになる前、美大に入るお金を貯めるために働こうと考えていました。食べ物が好きで、楽しく学べる仕事がしたいと考えたら、たまたまそれがお菓子業界だったんです。そこで高校を卒業してお菓子のお店で働き始めました。

ーー修業は楽しかったですか?

大変でしたね。そこではお菓子の作り方や知識をはじめ、ビジネスマナーなどの社会人の基礎も覚えなければいけませんでしたし、当時いた寮では、学んだことのテストもあったので……。

お菓子業界に入る前は「毎日楽しくお菓子作りをしたり食べたりできるんだろうなぁ」なんてイメージを持っていましたが、実際に働くうちに「思ってたのと違うな」と気づきました。

それでもお菓子を作ること、人と接することがすごく好きだったから4年半も続けられたんだと思います。多分僕は、根本的に人を喜ばせることが好きなんです。

ーーそれからイラストレーターに?
いえ、高校を卒業してお菓子屋で働いて、お金も十分貯まったところで美術系の大学に行こうと思いましたが、上京してアニメ制作会社に就職しました。これまでも実際に働くなかでさまざまなことを学んできたし、これはチャンスだと思って。

その会社で絵を学びながらTwitterにレシピを投稿しているうち、ある出版社からレシピを集めて一冊の本にしてみないかというお話をいただいたことをきっかけに、独立したのが3年ほど前です。

ーーなるほど。結果的に本当は大学に進学する費用を稼ぐためにはじめたお菓子屋での経験が、今のレシピ制作に活かされているわけですね。

はい。お菓子業界に入ったとはいえ、僕は絵が描きたかったんですよ。だからたまに「なんでイラストレーターを目指しているのに、お菓子なんか作ってるんだろう……」なんて思うこともありましたね。

でも、この経験は今に十分活かされているので、「なんでも経験はしておくものなんだな」と思います。

試行錯誤を繰り返してオリジナルレシピを作成。10回くらい失敗してできたメニューも

”ぼく”さんが紹介するイチゴ大福のレシピ

”ぼく”さんが紹介するイチゴ大福のレシピ

ーー”ぼく”さんのレシピは、作る手順だけでなく、栄養面のことに関しても学べるのが素晴らしいなと思います。こちらは専門的に学ばれていたのでしょうか。

専門的に学んだわけではないのですが、栄養学に関わっていた家族から教えてもらっていました。

ーーレシピ制作のうえで参考にするものはありますか?

料理の知識を得るために情報番組や科学的な栄養の本をよく見ます。

ーーオリジナルレシピ制作の際、他の人から得た料理の知識はどのように活用していらっしゃるのでしょうか。

例えば「ぼくのごはん」に掲載している、片栗粉をまぶした鶏むね肉を茹でて作る「水晶鶏」は、もともとは祖母が教えてくれたレシピでした。このレシピには片栗粉で食材をコーティングすれば、加熱しても水分を逃がさずに柔らかくできるという知識が活かされています。

そのほかにも「他の食材も水分を保つことができれば、ふわふわにできる」、「豆腐はすごく水分を保つ」という知識をもとに「パンケーキに入れてみよう」、「今度はハンバーグに入れてみよう」などの試行錯誤をしてオリジナルのレシピを作っていますね。

ーー1つ1つのレシピを作るのには、かなり時間がかかっているのですね。

かかりますね。うまくいかないことのほうが多いです。肉まんのレシピを制作した時は10回くらい失敗していますね。

フォロワーからのヒントで1枚の写真にこだわるように。当たり前の常識もどんどん変わるレシピ製作

ーーレシピを制作し、イラストをTwitterに掲載するまでの制作手順を教えてください。

まず、手帳を見返します。それから手帳に記録したアイデアや料理の知識を見て、「このアイデアが使えそうだな」と考えたり、最新の調理情報を確認したりします。今まで身につけていた身につけた知識がひょっとしたら通用しなくなっているかもしれないので、その知識が正しいのかは必ず調べています。

そしていざ「今夜作るぞ!」とその日の朝に決めて仕事をした後、夕方に買出しに行きます。調理をする際には大体3回ぐらい、どのパターンが美味しいかを確かめてなるべくその週にレシピのイラストを作成します。

ーーレシピ中の写真にもこだわりはあるのでしょうか。

メニューの色とお皿の色に合わせたランチョンマットを置いて、撮るようにしています。というのも、最初の頃レシピを見たフォロワーさんに「”ぼく”さん、また同じお皿だね」と言われたことがあって。

ーー実際にレシピを掲載したとき、まわりが気づかせてくれたんですね。

お菓子業界やイラストレーターの頃もそうでしたが、今も実際に行動して初めて学んだり、気づくことがたくさんあります。これからもどんどんそうして学んでいかなければと思いますね。

ーー画像に添える文章やイラストにこだわりはありますか?

工程がわかりやすいほか、鈴カステラのキャラクター、”ぼくくん”が食べられそうになったりするギャグ要素を入れたりと、読んでいて和んでいただけるような内容を意識して描いています。

あとは料理を作る”マロくん”というキャラクターはマシュマロでできたアザラシという設定なので、もちもちとした、柔らかい丸みを表現できるように。それと、レシピの構成は若い方も多く見ているので、できるだけ明るめの色を選び、ふわっとした丸い文字感じで描いています。

ーー“マロくん”と”ぼくくん”のやり取りはこのレシピの魅力の1つですね。

文章だけではなく、イラストを交えればホッと和んでもらえるのではないかと。間違いやすい失敗を描けば、具体的なイメージがしやすく、作り手にもわかりやすい。あとは飽きないイラストを目指しています。

何事も経験して吸収して未来につなげる。人に夢を与えるには、自分も楽しむことが大事

ーー最後にイラストレーターという職業に興味を持っている高校生にメッセージはありますか?

大切なのは自分の持っていないテイストやテクニック、それと自分がいらないと感じている知識もすべからく吸収することですね。お菓子なんかなくても僕はイラストレーターになれたかもしれませんが、お菓子業界で働いていた時に得た知識が今に活きています。自分の持っていない知識を吸収するためには何であっても経験し、いろいろな人を尊敬して刺激を受けることが未来につながっていきます。

嫌なことをやらなければいけない状況で、ふと「何やってるんだろう」って疑問を持つこともあると思います。でも逃げるんじゃなくて、これはチャンスだぞ、どこかで活かせるぞと考えるのが大切なんじゃないかなって思います。

ーーそれは普段の生活にも言えることですね。

そうですね。それと、実際に辛かったとしてもあまり「辛い」とは言わないこと。イラストもお菓子も誰かを幸せにしたり、喜ばせることのできるものだからこそ、マイナスな発言はしないように心掛けています。作り手が楽しそうじゃなければ、夢を与えることはできないでしょう。

自分が関わった作品を見る時、僕はいつもすごいワクワクしたりドキドキしたりするんで。イラストレーターは、見た人に夢を与えられる仕事。誰かを喜ばせることができるという点では、お菓子作りも同じです。だからどんどん人を喜ばせてほしいですね。

ーー見ていて楽しくなるレシピ制作秘話をはじめ、普段の生活でも活かせる大切なお話をありがとうございました!”ぼく”さんのレシピイラスト、今後も楽しみです!



<おわりに>

お菓子業界での修業、アニメ制作会社での経験を経てイラストレーターの道に進んだ”ぼく”さん。「逃げるんじゃなくて、これはチャンスだぞ、どこかで活かせるぞと考えるのが大切」と話す姿が印象的でした。どんなことでも自分の将来に活かせるよう、積極的に知識を吸収していく姿勢を見習いたいですね。

そして、「誰かに夢を与えられる仕事」は、楽しく明るいところにのみ目がいってしまうかもしれませんが、その一方で忘れてはならない、大切なことを”ぼく”さんはメッセージとして伝えようとされていました。イラストやお菓子に関わる職業だけにとどまらない、このメッセージをヒントに将来を考えてみてはいかがでしょうか。

インタビューを受ける”ぼく”さん(イメージ)

インタビューを受ける”ぼく”さん(イメージ)

【プロフィール】

“ぼく”さん

1988年福島県生まれ。AB型。
東京都在住のイラストレーター。
地元の菓子業界で4年半の修行の末、上京してアニメ会社に就職。
映画やアニメの背景を描くアニメーターとして勤務。2013年8月からTwitter上で公開したレシピイラストが話題となり、現在フォロワーが18万人を突破。

著書「ぼくのおやつ」「もっとぼくのおやつ」「ぼくのごはん」「もっとぼくのごはん」「たまぽよ」(ワニブックス)「ぼくのおやつ百科」(幻冬舎) 「ぼくとたかし」(宝島社)

“ぼく”さん公式Twitterアカウント

この記事のテーマ
デザイン・芸術・写真」を解説

デザインは、本や雑誌、広告など印刷物のデザイン、雑貨、玩具、パッケージなどの商品デザイン、伝統工芸や日用品などの装飾デザインといった分野があり、学校では専門知識や道具、機器を使いこなす技術を学びます。アートや写真を仕事にする場合、学校で基礎的な知識や技術を身につけ、学外での実践を通して経験やセンスを磨きます。

「デザイン・芸術・写真」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「イラストレーター」
はこんな仕事です

手描き、もしくはパソコンを使ってイラストを制作する仕事。活躍の場は広告、雑誌・書籍といった印刷物、ホームページ、企業のキャラクターデザインなど。写実絵画からデフォルメされたものまで需要の幅は広い。依頼に応じて多様な絵柄を描き分ける人もいれば、独創的なタッチに一貫する人もいる。後者は受注制作だけでなく、オリジナルグッズや画集、SNS(ソーシャルネットサービス)向けツールなどをつくって販売することも。いずれの場合も経験を積んだ後、フリーランスで活躍することが多い。

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