「言葉で人を救う」言葉の魔法使いコピーライター阿部広太郎さんに聞く言葉を伝えるお仕事について

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「言葉で人を救う」言葉の魔法使いコピーライター阿部広太郎さんに聞く言葉を伝えるお仕事について

2016.08.18

提供元:マイナビ進学編集部

「言葉で人を救う」言葉の魔法使いコピーライター阿部広太郎さんに聞く言葉を伝えるお仕事について

テレビCMや通学中の電車の吊り広告などで印象に残るキャッチフレーズを目にしたことはありませんか? 今回は、そんな素敵な言葉を届けてくれる“言葉の魔法使い”コピーライターのお仕事について、株式会社電通の阿部広太郎さんに教えていただきました。流行語になった東進ハイスクール「いつやるか? 今でしょ!」のCMや、映画『私たちのハァハァ』コピー「走れば届く気がした。」など、みなさんも阿部さんのコピーを一度は目にしたことがあるはずです。

この記事をまとめると

  • コピーライターとは、一体感の「一」をつくる仕事
  • ターニングポイントは悔しい思いをした「嫉妬」だった
  • 進路のミカタのコピーを作っていただきました進路のミカタ

世の中に「一体感」を感じられた時、とてつもない歓びに変わる

ーーコピーライターとは、どんなお仕事ですか? また、やり甲斐や魅力などもお伺いできればと思います。

一体感の「一」をつくる仕事。

この記事を読んでくださっている学生のみなさん、
すこしだけ日々の生活を思い出してみてください。
こんなことってありませんか?

たとえば、授業中。
先生の言葉が胸にすっと入ってきてすっきりすること。

たとえば、休み時間。
誰かが口にした言葉でワッとクラスのみんなが沸くこと。

たとえば、部活中。
先輩の発した言葉に「よし、がんばるぞ!」と思うこと。

その言葉こそ、コピーだと思っています。
右から左に流れていくのではなく、
体を動かすエネルギーを生んだり、
心に火がともるような感覚があったり、
単なるふつうの言葉ではなく、
ヤジルシにもなる企てが入った意志のある言葉。

コピーライターが向き合うのは、
ある時は商品だったり、
ある時はサービスだったり、
ある時は人だったり。
その時々のテーマと向き合い、考え、
目的に向かって言葉を書いていきます。
いわばそれが、冒頭に伝えた「一」にあたります。

書いた言葉、その「一」が、
人に届いて、さらに広がって、
世の中に「一体感」を感じられた時、
僕は、とてつもない歓びを感じます。

自分の中にあった思いが、みんなの思いになっていく。
こんなにもやり甲斐のある仕事はないと、僕は思っています。



ーー今までのお仕事の中で一番思い入れのあるものや記憶に残っているものを教えてください。



すべての仕事になにかのドラマがあって、
一番を選ぶのが難しい……
というのが正直な所ではあります。

ただ、ひとつ選ぶとすると、
居酒屋「甘太郎」の「太郎割」という仕事です。

今から4年前の2012年。
Facebookを見ていると、
タイムラインにあらわれたのが、
居酒屋「甘太郎」のニュースでした。
「甘太郎は日本の太郎さんを応援しています。求む! 太郎ともだち」
名前に太郎と付く人は割引をしますよ、という広告だったんです。

僕の名前は「広太郎」と言います。
その時、自分の名前を呼びかけてもらった気がして、
肯定されたような、この名前で良かったなというか、
心が躍っている自分がいました。

同時に、タイムラインにあらわれた広告は、
もっともっと素敵なものにできるはずだ、と思いました。

名前が「広太郎」だから、
太郎の広告をするのは僕しかいない!
勝手に運命を感じて、
甘太郎に知り合いは誰もいないのに、
友人のデザイナーと夜な夜な集合して、
「こうしたらもっと良くなります」という、
ありったけの思いを詰め込んだ、
ラブレターのような企画書をつくって送りました。
Facebookの「甘太郎」のアカウントに。

そこから、企画書がひとり歩きして、
最終的には企業の役員の方まで届きました。
全国のキャンペーンとしてやりましょう!と仰ってくださり、
最終的に、WEBサイトやポスターや雑誌広告までつくらせてもらうことに。

この広告を見た全国の太郎さんが反応してくれて、
まわりの友達を誘って飲みに行ってくれる。
そこに乾杯という一体感が広がっていくというのを、
SNS上でもたくさん見掛けることができて、
すごく嬉しかったのを今でも覚えています。

自分の思いを起点に、仕事をつくれるんだ。
待つだけではなく、自分から行動を起こしていいんだ。
そう思うことができた、思い入れの強い仕事です。

今、この「今」が、変われるチャンスかもしれない。そう思って挑戦したクリエイティブ試験

ーークリエイティブの仕事を志したキッカケやエピソード、ターニングポイントなどがありましたら教えてください。

「嫉妬」です。

そもそもなぜ広告会社に入ったのか?
そこの話からしますね。
僕は、中学3年生から大学生まで、
ずっとアメリカンフットボールをしていて、
その時に大好きだった瞬間があります。
それは試合中に会場がひとつになる「一体感」でした。
社会に出て、自分の好きな瞬間をつくれたら、
自分はどこまでも頑張れるなと考え、
「世の中に一体感をつくる」の思いのもと、
就職活動を行い、広告会社に入りました。

2008年、広告会社に入社し、
配属されたのは人事局でした。
まさかと思い、驚きました。
そこで行う仕事としては、
研修や講演会の運営だったり、
名簿の管理だったり、
会議室をおさえることだったり。
もくもくと仕事をする日々でした。

しばらくして、広告会社で学生の方を対象に
インターンシップを立ち上げよう、
という話が持ち上がります。

「ぜひ関わらせてください!」と僕は立候補し、
インターンシップの運営に関わることになりました。

そこで、きらきらしているインターンシップ生と出会うわけです。
講師から、考える技術を伝授され、課題を与えられ、
一生懸命に考えて、それを次々とプレゼンしていく彼ら。

広告会社に入社したものの、
クリエイティブの世界なんて、
自分には関係のない世界だと思っていました。
そんなこと、僕は一度もしたことがなかったから。

でも……その彼らの姿を、
僕は後ろからビデオで撮影しながら、
呆然と立ち尽くしていました。
沸き起こる、嫉妬の思い。

「そっち側に行きたい」

何かを考えてみたい。
みんながどきどきする何かを考えてみたいって。
そっち側に行きたいって。
心の底から、もう、どうしようもなく。

その時思いました。
勝手に諦めてたな自分って。
本当は、自分の仕事で、
一体感をつくることがしたかったのに、
本気で好きなことを仕事にするために、
なにひとつ努力せず、勝手に諦めて、
誤魔化していた自分が、
本当に情けなくて、悔しかったんです。

そう思えた今、この「今」が、
変われるチャンスかもしれない。

そう考え、数ヶ月後に行われる
クリエイティブ試験に向けて、
猛勉強をはじめました。

あの時に味わった気持ちが、
今の僕に繋がっています。

もしも、もっと詳しく知りたい方は、

東京コピーライターズクラブ リレーコラム
https://tcc.gr.jp/relay_column/show/id/3217

こちらを読んでいただけますと嬉しいです。



ーー阿部さんの高校時代の夢を教えてください。また、それが進路選択にどのような影響を与えましたか?

弁護士になりたかった。

1996年、僕が10歳だったころ。
NHK連続テレビ小説「ひまわり」が放送されました。
主人公が、弁護士を目指し、活躍していくドラマです。

純粋に格好良かった。
言葉で人を救う、その姿が。

弁護士になりたくて、
大学受験の第一志望は法学部でした。
しかしながら、
受験して合格したのは経済学部。

いま僕が、
コピーライターをしているのは、
法に向かって言葉を使うことから、
経済に向かって言葉を使うことに、
シフトしていったんだと思います。

でも、こうして考えてみると、
「言葉で人を救う」という原点は、
なにも変わってないと思います。

言葉を伝えようとすることは、自分にも相手にも、すごく大切なこと

ーーSNSで「ことば」を発信することは大切ですか?

発信することも、受信することも、
まず、自分が何を信じているのか、
それがすごく重要なのだと思います。

なにを信じているのかとは、
なにをどのように、
考えているのかということです。

それを言葉にし、発信することで、
同じ考えを持つ仲間が集えたり、
違う考えを持つ人に、
自分の考えを示せたりします。

自分の気持ちを整理するためにも、
相手の気持ちを把握するためにも、
言葉を伝えようとすることは、
すごく大切なことだと考えています。

阿部広太郎さんに一問一答!

Q.自分を一言で言い表すと?

「待っていても、はじまらない」

Q.好きな映画を教えてください

園子温『ちゃんと伝える』

Q.好きな曲(音楽)を教えてください

クリープハイプ『二十九、三十』

Q.影響を与えた一冊(本)を教えてください


谷川俊太郎『夜のミッキー・マウス』

Q.高校時代の好き(得意)な教科は?

国語、数学

Q.尊敬する人物は?

相田みつを

Q.今、気になっていることは?


小沢健二『うさぎ!』

Q.今の「夢」はなんですか?

いま夢の中にいます。
つくりつづけたいと思います。

進路のミカタのコピーを作っていただきました!

今回、阿部さんにお願いし進路のミカタのコピーを特別に制作していただきました。プロのお仕事を、こんなに間近でみせていただけるなんて感動です。

コピーライター:阿部広太郎
アートディレクター:高橋理
写真:エリザベス宮地


ーー最後に高校生に向けてメッセージをお願いいたします!


人と違うことに臆することなく、
自分の中の好きな気持ちに正直に、
ずんずん進み、どんどん学んで欲しいです。
十代にしかできない、
あなたにしかない何かを、
全力で楽しんでください。


阿部さん、ありがとうございました。インタビューを通しても阿部さんの言葉は優しく、温かく、不思議な力で私たちの背中を押してくれます。
言葉を、その中にあるメッセージを届けるために日々奮闘する阿部さんの仕事は「伝えたい」という強い想いに動かされていました。だからこそ、私たちの心を動かしてくれる言葉なのだろう、と改めて言葉で繋がっていることが嬉しくなりました。

高校生のみなさんの中には、言葉を届ける仕事があるのを初めて知った方も多かったのではないでしょうか。夏休みの時間を利用してテレビや雑誌などに使われている言葉が、どんな想いで作られているか研究してみるのもおもしろいかもしれませんね。



■プロフィール

阿部広太郎
1986 年生まれ。2008年、株式会社電通入社。人事を経て、コピーライターに。「世の中に一体感をつくる」という信念のもと、言葉を企画し、コピーを書き、人に会い、繋ぎ、仕事をつくる。言葉を味方に、大きな問題を発見して解く。「言葉の人」であり「行動の人」でありたい。宣伝会議コピーライター養成講座「先輩コース」講師、BUKATSUDO講座「企画でメシを食っていく」モデレーターなど。初めての著書『待っていても、はじまらない。―潔く前に進め』(弘文堂)が8月30日に刊行予定。

Amazon
https://goo.gl/KdMALp

Twitter
https://twitter.com/KotaroA

この記事のテーマ
マスコミ・芸能・アニメ・声優・漫画」を解説

若い感性やアイデアが常に求められる世界です。番組や作品の企画や脚本づくり、照明や音響などの技術スタッフ、宣伝企画など、職種に応じた専門知識や技術を学び、実習を通して企画力や表現力を磨きます。声優やタレントは在学しながらオーディションを受けるなど、仕事のチャンスを得る努力が必要。学校にはその情報が集められています。

「マスコミ・芸能・アニメ・声優・漫画」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「コピーライター」
はこんな仕事です

商品広告上の印象的なフレーズを「コピー」といい、それらを専門に書く専門職種。テレビの企業コマーシャルの文言や商品のキャッチコピー、新聞やチラシに載っている解説コピーなどが作品となる。メーカーや広告代理店から依頼を受け、取材や撮影に参加したり、デザイナーと打ち合わせを重ねながら、訴求力のある「コピー」を考案。単なる文章ではなく、見た人・聞いた人の記憶に残るインパクトが必要で、当然その商品の売り上げを左右する力が期待される。ベテランともなると、新商品のネーミングを手がける人もいる。

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