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世界史が苦手になりやすい理由って?

2016.08.18

提供元:マイナビ進学編集部

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世界史が苦手になりやすい理由って?

みなさんの中には、「社会科の中でも、世界史が特に苦手」という人もいると思います。日本史や政治経済は自然と学習に入り込めるのに、なぜ世界史だけは取り組みづらいんだろう……と、モヤモヤすることもあるかもしれませんね。

そこで今回は、オンライン学習塾「アオイゼミ」で世界史を教えている丸山陽平先生に、「世界史が苦手になりやすい理由」と、その克服法について教えていただきました!

この記事をまとめると

  • 世界史は、さまざまな地域の様々な時代を学習するので、イメージが湧きにくい
  • 世界史の用語は聞き慣れない音が多いため、苦手の原因になりやすい
  • 世界史を勉強することによって日本の文化への理解が深まる

世界史が苦手になりやすいのは、「イメージが湧きづらい」から

「外国の歴史のイメージが湧きやすいものを手に取ってみるといいと思います」と話す丸山先生

「外国の歴史のイメージが湧きやすいものを手に取ってみるといいと思います」と話す丸山先生

――どうして、世界史は苦手になりやすいのでしょうか?

丸山先生(以下、丸山):世界史は日本史と違って、さまざまな国の歴史が対象になります。例えば中世ヨーロッパやイスラム圏には、いくつもの王朝がありますが、それらの国の聞き慣れない用語や文化が次々と登場するので、頭の中がごちゃごちゃになり、苦手意識を持ってしまいがちです。また、外国で起きた出来事は、私たち日本人にとって身近でない分、そもそもイメージしづらいもの。外国の歴史に対してイメージが湧かないことが、世界史との距離を遠くさせてしまうのです。

でも、世界史の中でも「中国史は理解しやすい」という人は多くいます。その理由は、中国の歴史はヨーロッパやイスラム圏ほど複雑じゃないからというのもありますが、中国史を題材とした漫画やゲームを通じて、中国の歴史を身近に感じている人が多いようです。私も中学生の時、中国の春秋戦国時代を舞台とした小説を読んでいました。その小説を読んでから中国史に興味を持つようになり、世界史を勉強したいと思うようになりました。

――外国の歴史を扱った小説や漫画を読むことが、世界史に興味を持つきっかけにつながると。

丸山:そうですね。小説や漫画、映画のような、外国の歴史のイメージが湧きやすいものを手に取ってみるといいと思います。中国史以外にも、ヨーロッパ、イスラム系のものなど、世界史を知ることにつながる作品は多くありますので、ぜひ幅広く触れてみてほしいですね。

私がおすすめしたい作品は、例えば映画なら、古代ギリシアが舞台の『300<スリーハンドレッド>』や『アレキサンダー』、ギリシア神話上の戦争がテーマの『トロイ』、ローマ帝国が舞台の『グラディエーター』、第一次世界大戦に起きたアラブ反乱がテーマの『アラビアのロレンス』、中国の戦国時代が舞台の『英雄 ~HERO~』、1900年代のイギリス植民地下の香港が舞台の『プロジェクトA』などですね。映像で見るとイメージが湧きやすいと思うので、映画が好きな人も、外国の歴史を知りたい人も、ぜひ観てみてください。

――テレビでスポーツを観ていても、世界史を学ぶことにつながると聞きました。

丸山:そうですね。例えば、ラグビーはイギリス発祥のスポーツですが、その名残りか、今でもイギリスの植民地だった国がずば抜けて強いです。ニュージーランドや南アフリカがそれにあたります。逆に、アメリカもイギリスの植民地でしたが、アメリカはラグビーではなく、「アメリカンフットボール」が盛り上がっています。これは植民地から脱したアメリカ人の「俺たちは、イギリスと違うんだよ」という意識の表れ、と考えることもできるでしょう。

ほかにも、北アメリカの黒人の人たちってすごく筋肉質ですよね。アメリカのテニス選手、セリーナ・ウィリアムズや、ジャマイカの陸上選手、ウサイン・ボルトなどは代表的な存在です。じゃあ、なぜ体格に恵まれた黒人が多いのかというと、これは奴隷貿易の名残りといわれています。昔、ヨーロッパの人々はアフリカから黒人を奴隷として買って、ジャマイカやアメリカに連れていって、プランテーション(大規模農園)で働かせていました。その時、農作業は重労働なので、体格のいい奴隷ばかり集めたといいます。だから、今でも北アメリカにいる黒人の人たちは筋肉質の人が多い、と考えることができます。

このように、各国のスポーツの文化や選手に触れるだけでも、外国の歴史を知るきっかけにつながります。

世界史の用語は「聞き慣れない音が多い」

――世界史では、世界各国のさまざまな用語が登場しますが、どうすれば覚えやすくなりますか?

丸山:世界史には聞き慣れない用語が多く登場しますが、普段の生活では発音しない音がほとんどのため、その「慣れなさ」が苦手の原因になりやすいです。例えば、イスラムの王朝である「ファーティマ朝」とか、ヨーロッパの画家である「ファン=アイク兄弟」などは、日本で暮らす私たちにとって、なじみのない用語ですよね。

これらを覚えるには、私は音読が一番だと考えています。声に出して読み、その用語や音を体に染み込ませることが大事です。ただし、「ファーティマ朝、ファーティマ朝……」とだけ言っていると、語感だけ理解できても、その用語が何を意味しているのか分からなくなってしまいます。ですから、前後の王朝の関係や、どの地域を治めていた王朝なのかということを頭の中でしっかり意識しながら、音読してみましょう。ファーティマ朝は、エジプトを征服した王朝なので、「エジプト・ファーティマ朝、エジプト・ファーティマ朝……」という感じで、関連付けて声に出して覚えるのもいいですね。

世界史を勉強すれば、日本のことももっと知ることができる

――そもそも、なぜ外国の歴史である世界史を勉強しなければいけないんでしょうか?

丸山:それは、日本のことを知ることにもつながるからです。例えば、今の日本の政治や経済の仕組みは、明治維新の時に外国から取り入れたものなんです。内閣と国会の制度はイギリスが発祥です。憲法もイギリスが初めて作って、その後、ヨーロッパの国々に広がっていきました。日本の場合は、その中でも君主権(王様や天皇の権力)の強いドイツの帝国憲法を参考にして、明治時代に「大日本帝国憲法」を作ったんです。このように世界史を知ることによって、日本の文化への理解が深まるのです。

――では、私たちの日常生活の中にも、世界史を学ぶきっかけになる事柄があるのでしょうか?

丸山:身近なところだと、日本の地名に注目してみるとおもしろいと思います。例えば、埼玉県には「高麗川(こまがわ)」という駅があります。昔、朝鮮半島に「高句麗(こうくり)」という国があったのですが、その国が滅ぼされてしまった時に、日本に高句麗の人が移住してきて、そのまま住み着いたんですね。彼らが住んでいる場所は、朝鮮を表す言葉「高麗(こうらい)」にちなみ、「高麗川」と呼ばれるようになったというわけです。

このように私たちの日常生活や日本の文化にも、世界史を学ぶきっかけは多くあります。世界史が苦手だと感じてしまう人も、まずは身近な物事から外国の歴史のイメージを広げてみてはいかがでしょうか。きっと世界史を学ぶことが、もっと身近に感じるはずですよ!

――ありがとうございました。

なかなか身近に感じることができない外国の歴史。でも、漫画や小説、映画、スポーツ、また私たちの日常生活をきっかけに、世界史へのイメージが広がれれば、新鮮な気持ちで勉強に取り組むことができそうです。ぜひみなさんも身近な物事から、外国の歴史への興味を深めて、世界史の苦手を克服していきましょう!