気になる社会人にインタビュー! 第57回:予備校講師に聞いてみた10のコト!

  • ようこそ、ゲストさん
  • ログイン
  • メンバー登録(無料)
  • エリア設定
  • 保護者・先生の方へ
MENU
閉じる
  • ようこそ、ゲスト さん

    メンバー登録(無料)

  • 適学・適職診断無料!

    診断を受ける

  • エリア設定

現在4校がカートに入っています。

一度に最大30校までまとめて資料請求することができます。

閉じる

「マイナビ進学」サイトが別タブでが開きます。

気になる社会人にインタビュー!
第57回:予備校講師に聞いてみた10のコト!

2016.08.15

提供元:マイナビ進学編集部

メイン
テーマ

気になる社会人にインタビュー!
第57回:予備校講師に聞いてみた10のコト!

みなさんは授業を受けていて、「この先生の授業っておもしろい。私も先生みたいに教えてみたいな」、もしくは「僕ならもっとうまく教えられるかもしれない」、このように考えたことはありませんか? 考えたことがある人は、塾講師や予備校講師に向いているかもしれません。

では、予備校講師として、生徒に勉強を教えることの楽しさとはどういったものなのでしょうか? そこで今回は、神奈川県川崎市にある「大学受験専門塾 Forest」の塾長・松尾光徳先生に、お仕事の内容や魅力について詳しくお話を伺いました!

この記事をまとめると

  • 予備校講師の仕事はさまざまで、授業以外に質問対応や面談、生徒用のソフト開発など行うことも
  • 勉強の本質を知ってもらい、「この学問は楽しい」と感じてもらうために指導をしている
  • 知識量はそれほど重要ではなく、その教科を面白いと思ってもらえるように授業を行うことが大事

分かりやすく、おもしろく、さらに学びたくなるようにかみ砕いて授業を行う

「大学受験専門塾 Forest」の塾長・松尾光徳先生

「大学受験専門塾 Forest」の塾長・松尾光徳先生

Q1. 普段のお仕事について教えてください。

「私は予備校講師として、生徒への授業や質問対応、生徒の課題点の洗い出し、学習のスケジューリング、面談を主なな業務として行っています。授業は、現在、数学と化学と国語を担当しています。少し前までは、英語も教えていました。

一般的に、教科書というのは『分かりやすく』ではなく『間違いを書かないように』書かれているものなので、それをどんな理解力の子にも『分かりやすく』『おもしろく』『さらに学びたく』なるように噛み砕いて説明しています。また、私は塾の経営者でもあるので、経理業務(会社のお金の収支に関する事務処理)を行ったり、経営戦略(会社を運営していくための方法)を考えたりすることもあります」

Q2. 1日の大まかな流れを教えてください。

「大まかにはこのような流れになります」

12:00 出勤
15:00 質問受け付け、授業準備
17:00 授業
22:00 授業終了
23:00 生徒用のソフト開発(スケジューリングソフトなど)、思考法の開発・精錬
03:30 帰宅

「私はこの仕事が楽しいので、遅い時間まで働いています。一般的な塾講師の方は、23:00ごろに帰宅されることが多いようです」

勉強の本質とは、「考え方を正しく学ぶこと」

松尾先生の授業風景

松尾先生の授業風景

Q3. 現在のお仕事に就くために、どのような勉強や経験を積まれてきたのでしょうか。

「大学生のときには塾講師、家庭教師を6年間やっていました。ただし、大学の学科・大学院の専攻は『電子情報工学科』『電子物理工学専攻』ですので、教育系ではありません。教職の免許も取っていません。私はもともとエンジニアになる予定でしたが、あるとき『勉強内容を簡単に理解するためには、「本質」を知ればいいんだ』と気づき、今までの教育のあり方に疑問を持ってしまいました。どうしても『勉強の本質』を生徒たちに伝えたいと思って、エンジニアの道を捨てて、教育業界に来ました」

Q4. 先生が考える「勉強の本質」とは何ですか?

「勉強の本質とは、『考え方を正しく学ぶ』ことです。『問題が解ける』……これだけを求めるのであればドリルのようなものをやり、答えを暗記するだけでもできるようになります。私もそれが勉強だと教えられてひたすらやりました。成績は上がりましたが、残ったのは『答えられるけど、実は分からない』という自身の能力への諦め、そして、『このままでは、答えを覚えるだけのロボットになる……』という将来への焦りでした。

多くの『賢いと言われている子たち』も同じように感じていますが、その解決策は『考え方を正しく学ぶ』というだけのことです。それを教えてあげるだけで、生徒達は急に、本当の学問の世界を垣間見るようになると考えています。そのうれしそうな顔に支えられて、日々仕事を楽しんでいます」

Q5. お仕事の中で魅力ややりがいを感じるのはどんなときですか?

「その答えは間違いなく、生徒が『一つひとつの考え方に感動してくれるとき』でしょう。学習単元の一つひとつには『作られた意味』があります。例えば、英文法であれば『なぜ、この形になるのか』といったことですね。生徒が、ただやり方を暗記していただけの学習を脱して、学習単元の一つひとつに『作られた意味』を見出したときの笑み、そしてそれは頭のいい人だけが見ることを許されている世界なのではなく、『自分にも見えるんだ!』と感じたときの満面の笑みを見るのは……中毒になります(笑)」

Q6. お仕事に取り組む中で、大切にしていることがあれば教えてください。

「生徒たちは日常的に『この科目・単元は、よく分からないから暗記してしまおう』という処世術を身に付けてしまっています。しかしそれでは、決して将来、『自ら問題点を見つけだし、改善・改良し、今までにない新しいものを作り出す』ことができる人間にはならないのです。ですから、今後の人生において、自ら適切に考え、熟考し、創造し、そして伝達できるそういう思考術・行動力をもった子を育てるべく、特に思考法に重きを置いて指導しています。

実際、ただ覚えているだけ、または、その覚えることさえできなかった子たちも、『考え方』を知らなかったということは往々にしてあります。できないのは、『その子に能力がない』のではなく、『正しく思考する方法を知らないのだ』という視点に立って、教えています。何とかして生徒に『この学問は楽しい!』と思ってもらえるように日々奮闘しています」

塾講師に100%の知識は必要ない。「科目・学問の楽しさ」を生徒に伝えることが大事

「『科目・学問の楽しさ』を生徒に伝えることが大事」と話す松尾先生

「『科目・学問の楽しさ』を生徒に伝えることが大事」と話す松尾先生

Q7. 今後につながる教訓となったできごとがあれば教えてください。

「私は理系として『論理』についてはそれなりに学んで身に付けているつもりでした。でも33歳のとき、あるとても分かりにくい『論理学の本』を読んで、考えて、考えて………悩んでいるうちに本当の論理の姿を見るにいたったんです。つまり、それまで生徒に教えてきた論理は、根本的なところまで踏み込めていない、表面上だけの思考法だったということになります。つまり、教師であっても勘違いしていること・間違っていることというのはたくさんあるんですよね。ですから、常に自分の思考も疑いながら授業をしています」

Q8. お休みの日はどのように過ごしていますか? 

「たまに空いた時間でバイクに乗ったり、家猫と戯れたり、趣味でプログラミングをやったりしています。ただ、生徒と接して分からないところをフォローしたり、喜んでもらったりするのが好きなので、ほとんどの日は塾にいます。私にとっては、仕事が遊びみたいなものです。好きなものが仕事だとこんなに幸せなことはありません。だから仕事でストレスを感じたこともほとんどありません」

Q9. 高校時代にもっと勉強しておけばよかったと思う科目があれば教えてください。

「社会科でしょうか。高校時代、社会科だけあんまり勉強しなかったんですよね。でも、実社会に出ると文系の人が7割で、特に年配の方は歴史の知識が豊富なので、何かと歴史のネタを求められることが多いように思います」

Q10. 「予備校講師」を目指している・興味を持っている高校生へ向けて、メッセージをお願いします。

「『講師は「演者」だ』……これは私の大学院の恩師の言葉ですが、常に心に留めています。講師の仕事は、日常とかけ離れた『学問』を、自らの能力を使って『翻訳』し、どんな生徒にも楽しいと思ってもらい、興奮してもらえるようにすることです。そういう意味で、まさに『演者(パフォーマー)』なんだと思います。

実は、講師が細かい知識まで100%知っている必要はありません。知識がないからといって教えることを怖がる必要もありません。私だってもう20年以上大学受験に携わっているのに、未だに知識は100%になりません(笑)。そんなことより、今伝えようとしていることが『どんな視点に立って考えられているのか』『どんなところが自分はおもしろいと感じるのか』そういう世界を見せてあげればいいだけなんです。その教科を楽しいと思ってくれたら、生徒は自分で勝手に勉強をし始めます。そして、さらには学問の楽しさに魅了されていくことでしょう。高校生で予備校講師を目指しているみなさんにも、ぜひそういう世界が見せられる講師になってほしいと思います」


予備校講師の仕事内容や働く時間は、塾によってさまざまです。ただ、どの予備校にいても必要なのは、「教えることへの情熱」「科目・学問への興味」だといえるでしょう。知識は後から身に着けていくこともできます。「好きな教科のおもしろさを伝えたい」という情熱を持っている人は、ぜひ予備校講師を目指してみてはいかがでしょうか?

【取材協力】
大学受験専門塾 Forest
塾長 松尾光徳先生
http://forest0831.co.jp/

この記事のテーマ
教育」を解説

教育機関や子ども向けの施設で、教育指導に関わる仕事を目指します。小・中学校や高等学校の教員を目指す場合、大学や短期大学の教職課程で学ぶ必要がありますが、専門学校の中にも、提携する大学や短期大学の通信教育を受けて、教員免許状を取得できる学校もあります。語学教師や臨床心理士など希望する職種により、必要な資格や免許が異なります。

「教育」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「予備校講師」
はこんな仕事です

主に大学の受験合格を目標とした予備校で指導をする仕事。専任教員から時間講師まで、就業形態はさまざま。専門とする科目の授業を受け持ち、講義や採点を行うほか、過去の入試問題に基づいて受験対策を立て、生徒たちを合格できるレベルへと引き上げるための指導を行う。教職員の免許はとくに必要ではないが、大学卒業程度の知識は求められる。まれに講師として人気が出た場合には、受験参考書や勉強法の書籍を執筆したり、名物講師としてマスメディアで注目を浴びたりするケースもある。

「予備校講師」について詳しく見る