暑さで勉強に集中できない人は必見! 部屋で簡単にできる涼み方って?
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夏真っ盛りですが、みなさんは夏休みの勉強ははかどっていますか? 「暑くて、全然集中できない……」という人もいるかもしれませんね。そんな時は、「部屋で簡単にできる涼み方」を試してみてはどうでしょう。今回は、日本チェーンドラッグストア協会の常任理事であり、株式会社小田薬局の代表取締役社長である小田兵馬(おだ・ひょうま)さんに、おすすめの「涼み方」について伺いました。
この記事をまとめると
- 「エアコン」「体の冷却」「着替え」「食べ物」を利用した涼み方を聞いてみた
- 「視覚」「音」「香り」を利用した涼み方を聞いてみた
- 夏以外の季節に、スポーツをしたりサウナに入ったりして、「汗をかく習慣をつける」ことも大事
「エアコン」「体の冷却」「着替え」「食べ物」を利用した涼み方
小田さんにおすすめの「涼み方」を7つお聞きしました。
(1)「エアコン」を利用した涼み方
「クーラーがなかなか効かないな、と感じたときは、フィルターや室外機が汚れていることがあります。『きれいに掃除する』ことを心がけましょう。またクーラーは、室内の熱を外に追い出すことで、部屋を涼しく保つことができるのですが、室外機が直射日光で温まってしまうと、熱を外に追い出せなくなってしまいます。そういうときは、『室外機に水をかけて冷やす』と正常に機能してくれます。
冷房の効率を上げたいときは、『カーテン』を閉めるといいといわれていますよね。でも実は、カーテンのように部屋の中を守るのではなく、『部屋の外』を守ると冷房の効果は高くなります。(1)窓の外に『すだれ』をかける、(2)『アサガオ』『ゴーヤ』といった植物のツルを這わせるようにするといいでしょう。『日光を防ぐカッティングシート』を窓に貼るのもおすすめです」(小田さん)
(2)「体の一部を冷やす」涼み方
「体温を下げたいときは、『首』『ワキの下』『股』の3か所を、氷などで冷やすといいです。この部位には、大きな動脈があるので、冷やすことによって血液の温度を下げれば、その血液が全身に行く仕組みになっているのです。
あとは、『盆の窪(ぼんのくぼ)』と呼ばれる、頭の付け根のへこんだところを冷やすのもいいですね。この部分には、『温熱中枢』と呼ばれる温度の感覚をつかさどる神経があるといわれています。ですから、ここを冷やせば、身体全体が冷えたように感じることができるんです」(小田さん)
(3)「着替え」を利用した涼み方
「暑いときは、着替えをマメにしましょう。汚れていない服は汗を吸い取ってくれますし、肌触りのいいものを着れば、気分もリフレッシュできます」(小田さん)
(4)「食べ物」を利用した涼み方
「『きゅうり』『すいか』を食べると、身体の温度を下げることができます。なぜなら、この2つには利尿作用(尿を排出しやすくなる作用)があるからです。人間の尿の温度は約37度なので、体内に尿がたまっているだけで体温は上がってしまいます。だから尿を出せば、身体は涼しく感じられるんです。
また、『さっぱりした食べ物』を食べても、気分的に涼しさを感じることができます。ショウガや山椒(さんしょう)を使った食べ物は夏におすすめです。
ただし、さっぱりしたものばかり摂っていると、夏バテになってしまうので要注意。『涼み方』から話は逸れますが、高校生のみなさんには、『ビタミンB1を摂る』ことも心がけてほしいです。夏場は体が高温になるので、エネルギーを他の季節以上に燃焼します。勉強をしていると、さらにエネルギーを使います。エネルギー不足になると、眠くなったり疲れたりしてしまうんです。
体内にエネルギーを作り出すには、ビタミンB1が必要となります。ビタミンB1を補給するためには、『豚肉』『緑黄野菜』を摂るといいですよ」(小田さん)
「視覚」「音」「香り」を利用した涼み方
(5)「視覚」を利用した涼み方
「みなさんは、『北欧』と聞くと、どのような『色』を思いつきますか? きっと、白・ブルーといった寒色系の色を思いついたのではないでしょうか。つまり、人は視覚によって、『涼しさ』を感じることができるんです。
だから、目に映るものを涼し気なものにするといいんですね。例えば、『モビール』(天井などに吊るす飾り物)を飾って、風に吹かれている様子を見れば、涼しく感じられるでしょう。イルカといった『海』をモチーフにした爽やかなものを飾ると、なお涼しくなります。
『観葉植物』を飾るのもいいです。ただ、葉や枝が生い茂ってしまうと暑苦しくなるので、定期的に刈り込むように気を付けてください」(小田さん)
(6)「音」を利用した涼み方
「未だに科学的に解明されていない部分が多いのですが、『音』は人の感性に強く働きかけると言われています。
音を利用して涼しさを感じるには、昔ながらの『風鈴』がおすすめです。あとは、『α波(人がリラックスしているときに、多く出る脳波)』を出すといわれている『CD』を聴くのもいいですよ。『せせらぎ』『波の音』『風の音』『鳥の声』といったものが売られているので、自分が涼しく感じられそうな音を探してみてください」(小田さん)
(7)「香り」を利用した涼み方
「『香り』と人の感性の関係も、科学的には解明されていないのですが、『爽やかな香り』をかぐと、なぜか涼しく感じるのも事実です。『ミント』『ライム』『レモングラス』『レモンバーム』『パイン(森林)』といった香りは涼しさをもたらしてくれます。これらの香りの『バスソルト』を買って、お風呂に入れるといいですよ」(小田さん)
夏以外の季節に「汗をかく習慣をつける」ことも大事
また、小田さんによれば、「人間は汗をかくことによって、体温を下げています。だから、この機能を有効利用するために、夏以外の季節にサウナに入ったり、スポーツをして一汗かくことが大事。そうすれば、いざ夏になったとき、身体がすぐに『熱を冷ます機能』を思い出してくれます」とのことでした。夏の間だけでなく、それ以外の季節にも意識して対策することが「夏を涼しく過ごす」コツのようですね。
夏場の勉強は、暑さにバテてしまってはかどりづらいもの。でも、ここでがんばれば、2学期以降にきっと成果が出るはずです。小田さんのアドバイスを元に涼みながら、勉強を頑張りましょう!
【取材協力】
日本チェーンドラッグストア協会 常任理事
一般社団法人 金沢区三師会 会長
株式会社 小田薬局 代表取締役社長
薬剤師 小田兵馬さん
日本チェーンドラッグストア協会
http://www.jacds.gr.jp/