一緒に食べれば、仲直りのきっかけになる!? 山口県にある、“ごめんなさい”専用のカレーってなに?
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老若男女問わず、昔も今も「好きな食べ物」の1位・2位を争う人気の食べ物といえば、カレーです。食べ盛りのみなさんの中にも、きっと大好きな人がいることでしょう。
この記事をまとめると
- 山口県では、「お詫び専用」のカレーが売られている
- 第1弾商品は、「山口」に縁のある人しか食べられなかった
- 仲直りのきっかけになってほしいという思いから誕生したカレー
山口県には「お詫び専用」のカレーが売られているらしい!?
家庭でつくって食べるカレー、お店で食べるカレー、レトルトのカレー。今やすっかり日本の定番料理となっているカレーにはいろいろなものがありますが、山口県で販売されているカレーは一風変わったジャンルのカレーとして話題を呼びました。それは「お詫び専用カレー」です。
山口に縁がある人しか食べられないカレーが大ヒット?
お詫び専用カレー「山口さんちのごめんなさいカレー」を2012年に発売したのは、山口県内にあり、「まじめに、おいしいものをお届けする」をモットーとして主に山口県の食材を活用した商品を企画・製造・販売している会社「楽喜」です。
このカレー、食べられる人が限られていたことで話題になりました。その内容というと、名前が山口、出身が山口県、もしくは山口県内の店舗にまで出向くことができる人しか購入できない、というもの。せっかくレトルトカレーをつくって販売するのに、「そんな決まりをつくって大丈夫なの?」と思いきや、これがなんと2万5,000食販売の大ヒットとなりました。
その後、2014年には第2弾商品「山口さんちのセレブになっちゃったカレー」が発売され、2015年には第3弾として「山口さんちの本当にごめんなさいカレー」が発売されました。こちらは山口県に行かなくてもネットショップで購入することができます。
仲直りのきっかけにカレーを食べてほしいという思いがある
それにしても、どうして「お詫び専用」のカレーなのでしょうか? 実はこのカレーには、ささいな喧嘩や日常のちょっとした行き違いで気まずくなってしまった夫婦などの家族、友だちや恋人との関係を、ジョークまじりにこのカレーを食べることで仲直りのきっかけにしてほしい、という思いが込められているそうです。
確かに、おいしいものを一緒に食べればたいていの小さな喧嘩や気まずさは修復できそうな気もしますね。トマト、かぼちゃ、ナスといった夏野菜がふんだんに使われた「山口さんちの本当にごめんなさいカレー」を食べ終わるころには、以前にも増して仲良しになっているかもしれませんね。
また、カレーの具材となる野菜は全国初の官民協働刑務所(美祢社会復帰促進センター:別称・再誕の丘)の受刑者が育てた野菜を使っています。日々反省し、社会復帰を目指して頑張っている受刑者の姿が商品のコンセプトにピッタリということで採用されているそうです。
さらに、楽喜は「ごめんなさいカレー」を広く世の中に広めるため、「日本記念日協会」に登録申請して毎年10月3日を「ごめんなさいカレーの日」に登録したのだとか。お詫びといえば土下座、ということで10(ど)げ3(ざ)で10月3日とのことです。う~ん、ちょっと強引のような気もしますが、その強引さも含めて「ごめんなさい」というところでしょうか?
こうしたユニークな人気食品を生み出すのは、「食品開発者」の仕事です。食品開発者は、新しい食品の企画・開発や、商品の安全性や品質の検証をすることなどを担当する職業です。ユニークでおいしい商品を生み出してヒットに結びつければ、手に取ってくれた人々を笑顔にすることができるかもしれません。
食品開発者は、私たちの食生活にとても大切な役割を持っている、食と笑顔をつなぐやりがいのある仕事ではないでしょうか。
●参照
https://www.atpress.ne.jp/news/72573
この記事のテーマ
「食・栄養・調理・製菓」を解説
料理や菓子などの調理技術を生かしてサービスを提供したり、栄養に関する知識を生かして豊かな食生活を提供したりする仕事です。栄養に関する知識はもちろん、メニュー開発や盛りつけ、店のコーディネートに関するアイデアやセンス、食材や飲料に関する幅広い知識も求められます。