【院長に聞く!】柔道整復師ってどんな仕事? (前編)
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みなさん、「柔道整復師」という職業を知っていますか? 聞いたことはあるけど、詳しくは知らない……という人が多いのではないでしょうか。そこで今回、専門学校を卒業後に柔道整復師として働き、現在は院長として整骨院を経営しているRさんに、柔道整復師のなり方や仕事内容についてインタビューしてきました!
この記事をまとめると
- 柔道整復師は国家資格。指定の学校を卒業しなければなれない。
- 学校選びで大事なのは合格率と就職率
- 治療技術だけでなく、コミュニケーションも問われる
柔道整復師は国家資格
——まずはじめに、柔道整復師の仕事内容について教えてください。
主に骨折、脱臼、捻挫、打撲などの損傷に対して治療を行っています。接骨院や整骨院で勤務柔道整復師として働いている人が多いですね。中には、スポーツ分野でトレーナーとして働いている人もいます。
——Rさんが柔道整復師になりたいと思ったきっかけを教えてください。
学生時代にスポーツをやっていたのですが、捻挫などの怪我で何度か整骨院にかかったことがあり、治療を受ける中で「この仕事に就きたい」と思うようになりました。高校生の頃には「柔道整復師になりたい」という思いが固まっていましたね。
——高校卒業後はどのような進路を選んだのでしょうか?
柔道整復師の資格を取るため、厚生労働省指定の専門学校に行きました。文部科学省が指定した大学でも取得できるのですが、専門学校の方が年数が短いのでそちらを選びました。
私が通った専門学校は授業時間が午後の13時から18時までだったので、午前中は整骨院や接骨院でアルバイトをしていましたね。
——柔道整復師の資格を取得するには指定学校の卒業が必要なんですね。
そうですね。先程もお話しましたが、文部科学省、もしくは厚生労働省が指定した学校を卒業する必要があります。卒業認定を取るための試験は実技と筆記でしたが、実際に行われる国家試験はマークシート方式です。
就職率、合格率も重視し進学を決めた
——専門学校ではどのようなことを学びましたか?
1年次は骨の名前や筋肉の名前など、体の構造について基本的な知識を学びました。2年次は一般的な臨床の病気、外科学や整形外科学を学び、3年次はそれまでの知識の深掘りをしました。
——Rさんは進学先を選ぶとき、どのような点を重視しましたか?
資格の合格率や就職率を事前にしっかり調べましたね。私が通った学校は歴史のある学校で、学校の先生が地域の整骨院と繋がりが強かったので、就職に有利だと考えました。そういった環境的な要素も考慮して学校選びをしました。
技術だけでなく、コミュニケーション能力も問われる
——仕事のやりがいを教えてください。
基本的に整骨院に来る患者さんは体のどこかに痛みを持っています。私たちが治療を行うことでその症状が解消されたり、痛みが原因で制限されてしまっていた動作ができるようになった姿を見るとやりがいを感じます。
——柔道整復師として働く上で必要なスキルなどはありますか?
指圧や筋肉治療、体のゆがみを直す技術が備わっていたとしても、患者さんに合った治療法を行わなければ意味がありませんよね。なので、患者さんの症状を的確に聞き出すための「コミュニケーション能力」が必要です。
患者さんの中には痛みを変にかばってしまい、体が歪んでしまったり他の部分に痛みがでてしまったりと、内面的な要素が原因となり悪循環に陥ってしまう人がいます。
そのため、治療のテクニックだけでなく、会話の中から痛みの原因を汲み取るコミュニケーション能力が必要です。
今回のインタビューでは学校選びのポイントや柔道整復師としてのやりがいを聞くことができました。「体の症状を治してあげたい」という思いがある方は、柔道整復師を将来の選択肢の1つに加えてみてもいいかもしれませんね。
次回も引き続きRさんにインタビュー! 整骨院の院長としての働き方を伺います。
この記事のテーマ
「医療・歯科・看護・リハビリ」を解説
医療の高度化に伴い、呼吸器や透析装置、放射線治療などを取り扱う医療・検査機器の技師がますます求められています。この分野の仕事は、高度な知識と技術をもって患者に医療技術を施すスペシャリスト。めざすには、基礎知識から医療現場での実践能力に至る段階的学びが必要となります。
この記事で取り上げた
「柔道整復師」
はこんな仕事です
打撲や脱臼、捻挫、つき指などの回復に向け施術する仕事で、「ほねつぎ」と呼ばれることもある。柔道を起源に、東洋医学と西洋医学を融合させた治療法。手を使って体に刺激を与える独自の手技により、人間がもともと持つ自然治療力を引き出す治療を行う。手術や投薬、注射をしないのも特徴だ。接骨院や整骨院のスタッフだけでなく、トレーナーとしてスポーツ分野に関わる人や、リハビリテーションや福祉の現場に従事する人もいる。
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