人気漫画から生まれたバスケットボール選手の制度「スラムダンク奨学金」とは?
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少年ジャンプで連載されていた人気漫画「スラムダンク」。完結してから約20年が経った今も多くのファンを持つこの漫画から奨学金制度まで生まれているんです。「スラムダンク奨学金」とはどんなものなのか、今回は分かりやすくご紹介いたします。バスケットボールをしている人は必見ですよ。
この記事をまとめると
- 「スラムダンク奨学金」とは、同漫画の作者によるプロを目指すプレーヤーを支援する奨学金である
- 米国の学校に留学し、レベルの高い環境で腕を磨くことができる
- 全寮制のプレップスクールで、優秀な選手に囲まれながらプロへの道を目指す
「スラムダンク奨学金」ってどんな制度?
「スラムダンク奨学金」とは、漫画『スラムダンク』の作者である井上雄彦氏の設立した奨学金制度です。この制度は、『スラムダンク』の発行数が1億冊を突破し、同氏による「この作品をここまで愛してくれた読者とバスケットボールというスポーツに、何かの形で恩返しがしたい」という思いから始まりました。プロを目指し、アメリカで競技を続けたいという意思と十分な能力を持ちながら、経済的な理由等でその夢を果たせない若者に生活費及び学費を支給するという制度です。そして、それらに返済の義務はありません。また、高校卒業後に約1年間の米国留学をすることができます。「選手として、また人間として成長してほしい」。そんな願いが込もった制度だといえます。
留学内容はどんなもの? 何をするの?
スラムダンク奨学金では、奨学生をプレップスクールに派遣します。プレップスクールとは、大学準備や、より高度な教育を受けられる私立の学校のことです。ここにはプロのバスケットプレーヤーを目指して留学する国外の若者も多く在籍していて、大学のコーチなどがスカウト目的で足を運ぶこともあります。よって、プレップスクールで活躍することができれば、米大学からの運動部奨学金のオファーを受けるチャンスも得られるのです。
NCAA(全米大学体育協会)が主催する公式戦では、最低限の学業成績を修めていないと試合に出場できないという規則があります。奨学生を大学ではなくプレップスクールに派遣するのは、英語を母国語としない日本の選手が、大学あるいはプロを目指すために最も適した留学先であると考えるためだそうです。
全寮制による規則正しいプレップスクールでの生活
奨学生が編入することになるのは、分かりやすくいえば高校4年生にあたる「ポストグラデュエイト(卒業後)」と 呼ばれるクラスです。そこには国外から留学してくる優秀なアスリートが集まるため、かなり高いレベルで競技が行われています。留学先のセントトーマスモアスクールは、こうしたプレップスクールの一つであり、全寮制かつ少人数制での教育は、スポーツとしての面だけではなく学習面でも高い評価を受けています。奨学生たちは、規則正しい生活を送りながらプロを目指して日々研鑽し、夢への階段を一歩一歩進んでいくのです。
こうした若い才能を支援する動きは、日本のバスケットボール界全体を盛り上げることにつながるでしょう。プロのバスケットボールプレーヤーを目指している方には、夢をかなえるための切符ともいえるのではないでしょうか。
【参照】
http://slamdunk-sc.shueisha.co.jp