気になる社会人にインタビュー!  第36回:行政書士に聞いてみた10のコト!

  • ようこそ、ゲストさん
  • ログイン
  • メンバー登録(無料)
  • エリア設定
  • 保護者・先生の方へ
MENU
閉じる
  • ようこそ、ゲスト さん

    メンバー登録(無料)

  • 適学・適職診断無料!

    診断を受ける

  • エリア設定

現在4校がカートに入っています。

一度に最大30校までまとめて資料請求することができます。

閉じる

「マイナビ進学」サイトが別タブでが開きます。

気になる社会人にインタビュー! 
第36回:行政書士に聞いてみた10のコト!

2016.06.01

提供元:マイナビ進学編集部

気になる社会人にインタビュー! 
第36回:行政書士に聞いてみた10のコト!

「行政書士」とは、官公庁などに提出する公的な書類を作成し、申請や手続きを一般の人の代理で行う仕事です。将来は法律関係の仕事に就きたいと考えている人は、行政書士の仕事に興味がある人もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、佐賀県行政書士会の副会長を務める徳永浩先生に、仕事のやりがいや魅力について、詳しくお話を伺いました。

この記事をまとめると

  • 行政書士は法律の専門職。仕事で扱える領域は非常に幅広い
  • 行政書士は人と多く接する仕事。お客さんだけでなく、他の「士業」の人とも交流する
  • 高校生のときの、下級生の指導経験は行政書士の仕事に役立つという

行政書士は法律のエキスパート。扱う案件の幅は広い

徳永さん

徳永さん

Q1. 普段のお仕事について教えてください。

「私は行政書士として、今からビジネスをはじめる人や、業務範囲を拡張したい会社を、手続を通して支援する仕事をしています。会社を設立する手続や、その業務をするにあたり、許可や認可などが必要な場合は、その手続を本人に代わって行います」

「企業に関しては、その他にも契約書の作成や社内規則の作成などの業務もあります。また、近ごろ重要性が高まっている『コンプライアンス』といわれる、法令や倫理をビジネス活動の上でどのように守っていくのか、ということについて指導や助言をする仕事も増えています」

「個人の方になると、遺言書の作成や相続に関する書面の作成などが年々増加傾向にあります。その他、大学での講義活動や法律に関する講演会で講師を務めることもあります」


Q2. 1日のお仕事の大まかな流れを教えてください。

以下の流れは一例ですが、大まかにはこうです。

08:00 起床(自宅敷地内に事務所があるため、通勤時間はゼロ)
09:00 執務開始 メールチェック・返信・電話連絡
10:00 依頼されている書面の作成
12:00 昼食
13:00 行政書士会館で会務(副会長としての書類の決裁や事務局への指示など)
15:00 司法書士と打ち合わせ(会社設立の件)
16:00 税理士と打ち合わせ(相続手続の件)
18:00 法律実務書の原稿執筆
19:00 執務終了
21:00 読書(法律書や経営書など)
25:00 就寝


Q3. 今のお仕事に就くために、どのような勉強をしてきたのでしょうか。

「大学2年生のときに行政書士の国家試験を受け、合格しました。憲法や民法はテキストと講義、参考書などでイメージがつかみやすかったのですが、行政法は具体的なイメージがつかめず、自分でしっかり勉強しないと分からないという焦りのようなものがありました。そこで、行政法が試験科目になっている行政書士試験を受けることで、自分が行政法を勉強するように仕向けたのが、この資格を選んだきっかけです」

「法学部卒業後は、大学院の修士課程に進み、憲法や行政法をより深く学びました。博士課程に進むことも考えたのですが、今まで学んできた法が実際の世の中でどのように生きているのかを知りたいという思いも高まり、法律実務家として活動してみようと事務所を開業しました」

行政書士の仕事ではコミュニケーションが大事。「士業」なので自由が利く側面も

講演会で講師をしているときの様子

講演会で講師をしているときの様子

Q4. お仕事の中で、魅力ややりがいを感じるのはどんなときでしょうか?

「行政書士は、今からビジネスをスタートさせる人の応援をすることが多く、やる気や志のある依頼者と一緒になって仕事を進めることから、自分自身も業務を通して大いに刺激を受けます」

「法律の専門家として見られることから、年齢が若くても、経営者や目上の方に丁寧に接してもらえます。業務終了後は依頼人から直接に感謝されますし、『先生に依頼してよかった』と言ってもらえるのが何よりもうれしいですね」

「また、行政書士と弁護士は法律に関する総合職ですから、業務の範囲が広いのが特徴です。その広大な業務範囲の中から、好きな分野、得意な分野を選んで自分の業務とすることができます」

「さらに、自分の事務所ですから、スケジュールの組み方次第で仕事をバリバリする時期も、ゆっくりと休みたい時期もつくることができますので、このような自由の利く職種はいわゆる士業(『○○士』という名前の国家資格)の魅力だと思います」


Q5. お仕事に取り組む中で、大切にしていることがあれば教えてください。

「まずは、依頼人の話をよく聞くこと。そして、話しやすい雰囲気をつくり、この人には何でも話せるんだ、と思ってもらうことが大切ですね」

「弁護士や税理士さんなど、他の士業との交流も大事です。受任している事件が訴訟になりそうな場合や税金の計算が必要な場合などは、それぞれ専門の士業の方に事件をお願いすることもありますし、そうしたスムーズな事件の引き継ぎができることで、依頼人の負担を最小限に抑えることができます」

「また、法改正やビジネス界の動向など、常に新しい情報を受け取り、整理・分析していく作業は法律実務家として必須です」


Q6. お仕事の中で、一番の思い出や達成感のあったエピソードは何でしょうか?

「やはり、はじめて受任した事件というのは、思い出として深いものがあります。建設業を行うには大臣や知事の許可が必要なのですが、依頼人は建設会社の取締役を定年退職された方でした。その方が『会社勤めは終わったけれど、今後は自分が直接人の役に立ちたいので、小さな工務店をはじめたいのです』とおっしゃったので、行政から許可を取る手続をしました」

「無事に許可が下りたとき、その依頼人の方が『私が社会で活躍する場を用意してくださって、ありがとうございます』とおっしゃったのが印象に強く残っています」

熊本地震の被災地のボランティアにも参加。行政書士の活躍の場はさまざま

熊本地震の被災地で行政手続支援のボランティア活動

熊本地震の被災地で行政手続支援のボランティア活動

Q7. 熊本地震の被災地で、行政手続支援のボランティアをされていたそうですが、どのような活動だったのかを教えてください。

「『罹災証明書(りさいしょうめいしょ)』発行手続きの支援活動をしていました。罹災証明書は、被災者の方の自宅の損害の度合いを証明する書類です。例えば、地震保険に入っている方が保険金の請求をするときには、『家に損害がある』という証拠として、罹災証明書を送らなければいけません。損壊した自宅に住めず公営住宅に申し込むときも、罹災証明書が必要です。学校に通っている児童・生徒であれば、もともといた校区のエリアに住めなくなり、自分が今いる避難所の近くや、隣の県の学校に転学したいと考えたときにも、罹災証明書が必要なことがあります」

「罹災証明書は、被災した方の多くが使用する書類です。発行しなければいけない数が膨大ですから、市の職員さんだけでは手が回らない状態なのです。行政書士として、自分の知識を生かせるボランティアができてよかったと思います。被災者の方からも、とても感謝されました」


Q8. 高校時代はどのように過ごしていましたか?

「高校時代は生徒会の活動をしていましたが、そこで培われたものが仕事にも役立っています。体育祭や文化祭の準備については、その企画力や運営力。広報の発行については、伝達力。どの役員にどのような仕事を割り振るのか、という業務分配や人事に関する調整力。これは、部活動をしている人であれば、部長や副部長ではなくとも、上級学年になった際に、どのように下級生を指導していくか、誰もが経験することと思いますが、この経験が職業人生において生きてきます」


Q9. 高校時代にもっと勉強しておきたかったことがあれば教えてください。

「数学をもっと勉強しておけばよかったです。法律に関する仕事をするなら、法学部。法学部なら文系、というイメージがあるかと思います。しかし、法律実務の世界では、経済や経営に関する分野を扱うこともあり、この分野では数学の知識が必要となることがままあります」

「また、法学は非常に論理的な学問ですので、同じく論理的な数学の思考方法が身についていると、理解が早いというメリットがあります。ただ、私は小学校時代の算数から、中学高校の数学に至るまで、一番の苦手科目でしたが……」


Q10. 「行政書士」を目指している高校生へ向けて、一言メッセージをお願いします。

「人と接するのが好きということであれば、行政書士としての適格性があります。法は社会のルールであり、その社会を構成しているのが人ですから、『法を扱うこと』イコール『人を扱うこと』なのです。人に寄り添い、その悩みを解決し、依頼人と二人三脚で互いに信頼し合いながら仕事を進めていく。そういう職業を選びたいなら、行政書士を選択肢の一つに入れてみてはいかがでしょうか」


行政書士試験は決して簡単な試験ではありませんが、資格を取得すれば、徳永先生のように専門的知識を生かして、多くの人の悩みを解決することができます。行政書士は、法律に興味がある人だけでなく、「困っている人を放っておけない」人にはお勧めの仕事といえるでしょう。


【取材協力】日本行政書士会連合会
https://www.gyosei.or.jp/

この記事のテーマ
公務員・政治・法律」を解説

公務員採用試験などの対策や司法書士など法律関係の資格取得のための学びが中心で、官公庁や行政機関の採用試験科目を段階的に学び、各種試験の合格を目指します。将来は公務員として行政に携わるほか、政治活動を支える政党職員などの仕事が考えられます。弁護士や検察官など法曹の道へ進みたい場合は、大学や法科大学院への進学が必須です。

「公務員・政治・法律」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「行政書士」
はこんな仕事です

行政書士は顧客の依頼を受けて、官公庁などに提出する書類を作成したり、申請や手続きを代理で行う。司法書士と似ているが、司法書士が法務的な手続きに関する業務を行うのに対し、行政書士はそれ以外の行政手続きにも関わる点で異なる。扱える領域は非常に幅広く、その数は5千~1万種類ともいわれており、ほかの士業に比べ、より幅広い案件を扱えるのも特徴だ。顧客は法人から個人まであるが、ほとんどの行政書士はいずれかの得意分野を中心に活躍している。

「行政書士」について詳しく見る