古いほどおいしくなる!? 沖縄にある、100年以上寝かせた“古酒”ってなに?

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古いほどおいしくなる!? 沖縄にある、100年以上寝かせた“古酒”ってなに?

2016.06.14

提供元:マイナビ進学編集部

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古いほどおいしくなる!? 沖縄にある、100年以上寝かせた“古酒”ってなに?

製造から年月がたった古い物や品の中には、「ビンテージ」と呼ばれるものがあります。このビンテージものは、製造販売時の定価よりもはるかに高い金額が付けられ取引されることもあり、みなさんもバイオリンやギターといった楽器、ジーパンなどのデニム製品のビンテージを聞いたことがあるかもしれません。

この記事をまとめると

  • 3年以上寝かせた泡盛を「古酒(クース)」と呼ぶ
  • 泡盛は日本米でなく、タイ米でできている
  • 時間を置くと、香りや甘味が増長されてまろやかな味わいになる

沖縄にある、何年も寝かせたお酒って?

ビンテージは懐かしさを感じさせるデザインや年月がたった劣化による色合いの変化などが評価されていますが、こういった日常用品ばかりでなく、お酒の世界にもビンテージがあります

沖縄県で製造されている「泡盛」もその一つ。長年貯蔵することで香りや甘味が強いものになり、舌触りがまろやかになるといわれています。規定では3年以上貯蔵させた泡盛が内容量の50%以上を占めているものを「古酒(クース)」と表記してよいことになっています。「3年、5年、10年……」といった具合に、製造から経った年月をラベルに記しており、観光客も一般の土産物店などで迷うことなく古酒を入手できます。

泡盛を製造する蔵元は、沖縄本島だけでなく八重山諸島、宮古島にも点在し、泡盛は沖縄を象徴する食文化の一つと言っても過言ではないでしょう。かつては100年、200年を超える古酒が存在しましたが、第二次世界大戦でそのほとんどが消失し、現在残っている最古の泡盛は約150年ものだといわれています。貴重な古酒は甕(かめ)の中で保管され、飲んだ分だけ新しい泡盛を注ぎ足しながら今日に至るのです。

似ているようで異なる、日本酒との違い

忠孝酒造さんで販売されている古酒

忠孝酒造さんで販売されている古酒

泡盛の原材料は日本酒と同じ米です。しかし日本酒が日本米から造られているのとは対照的に泡盛はその大半がタイ米から造られています。タイ米は日本米と比べ硬質で粘り気が少ないのが特徴です。穀物からお酒を造る場合、原材料を糖化させるため麹(こうじ)が用いられますが、タイ米の性質と泡盛の製造に必須である黒麹菌の相性は抜群で、日本米を用いるよりも麹を多く作り出し、アルコール度数も高くなります。世界中の数あるお酒の中でも、「タイ米」そして「黒麹菌」を使用しているのは泡盛だけです。

また材料だけでなく製造工程も大きく異なります。日本酒は「醸造酒」にあたり、麹(酵母)を加えることで原材料(米)のデンプンが糖分に分解されます。この酵母の力によって発酵した糖分が今度はアルコールと炭酸ガスに分解される仕組みです。ワインも同じ醸造酒にあたりますが、ブドウは穀物のように糖化させる必要がないため麹を配合しなくても自然発酵できるのです。

一方で、泡盛は「蒸留酒」にあたります。製造方法は醸造酒を一旦加熱し蒸留させることによってアルコール成分のみを抽出します。この結果アルコール純度の高いお酒ができ上がるのです。泡盛のほか焼酎やウイスキー、ウォッカ、ラム、ジンなどスピリットと呼ばれるお酒はこの製法で造られています。

本場沖縄で泡盛の製法や歴史について学ぶ

そんな泡盛の歴史を振り返ることができるスポットもあります。那覇空港から車で約10分。忠孝酒造株式会社が運営する「くぅーすの杜 忠孝蔵」(豊見城市)では、泡盛の製造工程を間近で見学することができるのです。同施設の展示やサービスの内容についてお話を伺いました。

「当館には泡盛製造体験のプログラムがあり、事前にご予約いただければ洗米から麹の種付けまでの工程を実体験できます。ただしあくまでお酒なので、20歳以上の同伴者がいることがお申し込みの条件となります」(忠孝酒造 Tさん)

高校生同士の旅行ではさすがに製造体験はできないようですが、それでも映像で泡盛の歴史を紹介するギャラリーのほか、思わず天井を見上げてしまうほど高さのある木造の「古酒蔵」や、泡盛を貯蔵する甕を焼成している窯などもあり未成年者でも楽しめるダイナミックな内容です。

「また当館ではお客さまからオーダーのあった泡盛を一定期間地下の貯蔵庫で保存するサービスを行っています。例えば、将来お父さんが定年退職を迎える日や、生まれたばかりのお孫さんが成人になる20年後までキープしておき、お客さまの記念日に合わせてご自宅まで配送するシステムです。あと沖縄には“模合”(もあい)と呼ばれる、仲間内で会費を出し合いお金を積み立てる独特の文化がありますが、このお金で泡盛の貯蔵を希望される方もいらっしゃいます。模合は飲み会とセットで行われることが多く、将来メンバーが集まったときの記念に古酒を振る舞うのでしょう」(Tさん)

将来、お祝いごとなどで、何年も保存した泡盛を飲むことができたら、とっても大切な思い出になりそうですね。

泡盛は、沖縄以外の地域のスーパーや酒屋などでも手に入れることができたり、また飲食店で振る舞われたりしているように、今では日本の食文化の一つとして幅広く親しまれています。

このように日常生活の中での食べ物や食文化など、食を総合的に研究する学問を「食物学」といいます。食物学では、栄養や食品について専門知識を学び、食生活の変化や多様化についても学びます。泡盛をはじめとした全国各地の食文化に興味が湧いた人は、ぜひ食物学の視点でさまざまな地域の食について調べてみると、きっと面白いはずですよ。

この記事のテーマ
栄養・食物」を解説

食べることから健康な生活にアプローチすることを目的としています。ただ生きるために食べるのではなく、より良く生きるために食べるという考え方です。栄養学は食物に含まれる栄養素について学び、生理学の知識を踏まえ、適切な栄養指導を行います。そのためには栄養学や病理学などの広範な知識も必要です。食物学では人によっては摂取しにくい食材を食べやすくしたり、よりおいしく食べるための調理方法の研究なども行います。

「栄養・食物」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「食物学」
はこんな学問です

栄養や食品について専門知識を学び、科学的な視点から食の問題を解決するための学問。食品学、栄養学、調理学を総合的に用いて研究を行う。食品学の視点からは、成分や加工についての専門知識を学び、栄養学の視点からは食品が人の身体にもたらす影響について学ぶ。また、調理学からは加熱や冷凍など食品成分の変化や味について学び、総合的な専門性を身に付ける。生活との関連性が強いことから、家政学、生活科学を併せて学ぶことも多い。

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