大人気ゲーム「モンスターストライク」制作担当にきいた! ゲームプランナーという仕事
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大人気スマホゲーム「モンスターストライク」(以下、モンスト)。誰でも簡単に楽しめる操作性で友達と協力してクエストを攻略するマルチプレイなどが話題を呼び、スマホゲーム界でも爆発的な人気を誇っています。今回、そんなモンストを支えるゲームプランナー・テルーマンさんに「ゲームプランナーという仕事について」お話を伺いました。
この記事をまとめると
- ゲームプランナーという仕事は、主に「企画をすること」
- 一つの企画を一人で考えるのではなく、部署関係なくさまざまな人から意見を取り入れている
- 好きなことに全力であると、将来の方向性は明るくなる
ユーザーにより近い情熱を持って
――「ゲームプランナー」とは、どういう仕事をされているのでしょうか?
テルーマン:僕の仕事は「企画すること」なんですよね。モンスト内のキャンペーンはもちろん、イベント案等をつくったり、そのスケジュールを管理・判断しています。「企画」と呼ばれるものを、幅広く見ています。
Youtubeにも出演していますが、目的としては、よりユーザーに近い立場で情報を伝えることと、若い方が見ていることが多いので、その方々に対して、自分なりにアプローチをしているんですよね。基本的には、ゲームを説明する立場で出演していますが。
――もはや「ゲームをすること」が仕事だったりするのですね。仕事の合間にもモンストをプレイしているんですか?
テルーマン:もちろん、やりますね。特に、ステージやキャラクターを制作している部署なんかは、ずっとやっています(笑)。昼休みになると、うちのチームだけではなくて、社内みんなやっていますね。
何人かで集まって、みんなでプレイしています。新イベントが始まるときなんかは、フロアがざわつくんですよ(笑)。みんなで難しいクエストに挑戦したりで、「遊びを混ぜた仕事」になっています。時々、“タマゴが割れる音”とか聞こえてきますからね(笑)。
やっぱり全員、自分のプロジェクトが好きなので、普通にプレイしてしまいますし、その中で問題点や改善点を見つけられるようにしてますね。こういうことも、ユーザー側に立たなければ分からないですからね。
――「ゲームをプレイすること」が仕事の一環だということもありますもんね。
テルーマン:それはもちろんです。自分が知らないことには口が出せないじゃないですか。ゲームについて話をするのは、そのことについて詳しくないといけないですから。ユーザー以上にやりこんで初めて「ここは絶対こう思うはずだ! なぜなら自分もこう思うから!」と議論できると思っています。
気になるイチオシキャラクター
――続いて、テルーマンさんイチオシのモンストキャラクターをお聞かせください!
テルーマン:やっぱり、使用回数などで考えると“ルシファー”が多いですかね。
ただ、思い入れのあるキャラでいうと、一番は“妖闇刃 ムラサメ”ですね。モンストがリリースして以降、初期からプレイしていますが、キャラを’’運極’’(「ラック」というステータスを最大にすること)にするのに、他の人よりもすごく時間がかかったんです。
その時は、他の業務がたくさんありすぎて余裕がなかったっていうこともあるんですけど(笑)。ようやく少し時間ができたときに、同じチームの人に手伝ってもらって、リリースしてから1年以上経って初めて運極を作れたんですよね。キャラはそこまで強くはないですが、ムラサメにはとても思い入れがあるんです。
――個々のキャラクターの「ストライクショット(必殺技)」の名前はどうやって決めているんですか?
テルーマン:僕も一時期ストライクショット名を考えていた時期があったのですが、完全にフィーリング(感覚)でしたね(笑)。頭を抱えて悩んでいるときに、別の部署の人がふらっと来て、どれがいいかを決めてもらったこともあります。
——「誰が決めないといけない」といった縛りなどもないんですね!
テルーマン:部署は関係なく、みんなの意見で「モンスターストライク」は成り立っています。昔からなのですが、他の部署のやり込んでいる人たちに時間をもらって話し合ったりもしています。過去のイベントには、エンジニアが持ち込んだ企画案もあれば、デザイナー発信のものだってあるんです。なので、プランナーだけが企画案を考えているわけでもないんですよ。どこにいても、もちろん自分の仕事はプロとして遂行しつつ、思うことがあれば発言できる自由な環境でもあります。
高校時代にやっておくべきこと
——テルーマンさんの高校生時代は、どんな生活を送っていたのですか?
テルーマン:高校時代はせわしない生活を送っていましたね。生徒会長をやっていて、軽音楽やバトミントンもやっていて。それなりには目立っていたと思います。だからか、学校内で僕のことを知らないと言われると、ちょっとショックを受けたこともありましたね(笑)。
あとは、学生時代からゲームが好きだったので、家に帰るとひたすらゲームに没頭していました。
——どういったゲームをされていたんですか?
テルーマン:いろいろやっていましたね。テレビゲームだけではなく、パソコンでもやっていましたし。当時はガラケーでしたけど、暇があれば携帯でゲームもしていました。
——最後になりますが、「ゲームプランナー」として、企画を提案しないといけない立場上、学生時代にどんなインプットをしておけばいいのでしょうか?
テルーマン:僕の場合、勉強も部活も一生懸命やって、大学に進学して、就職してからも、ゲームが好きだと言い続けていたら、今の仕事に就くことができました。幸いなことに、「あの人本当にゲームが好きだよね」「ゲームのことならあいつに聞こう」など、言って頂ける機会があるりましたので、声に出しておいて得だったなと思いますね。反対に、「ゲームが好きだ」と公言していなければ、いまここにはいないと思います。もちろん、ただ主張するだけではダメで、他の人から認めてもらえるぐらいには、好きなりにとことんやりまくってきたというのも、よかったかなと思います。
あとはいろいろなことをやるべきかな。さまざまなことを全力でやることが大事ですよね。いろいろな経験が、必ずどこかで活きると思っています。
――ありがとうございました。
「さまざまなことを全力でやる志を持っていると、ゲームプランナーが現職となった」と語るテルーマンさん。具体的な目標がなくとも、「好き」「やりたい」という気持ちを前向きに言葉にすることが、今の環境を変えるきっかけになるのかもしれません。
【プロフィール】
テルーマンさん
「XFLAGスタジオ」のプランナーとして、モンストの企画・運用を行っている。また、「テルーマン」の名義で、Youtubeの「モンスターストライク(モンスト)公式」チャンネル内の動画や、リアルイベントへの出演などの活動も行っている。
【関連リンク】
「モンスターストライク(モンスト)公式」チャンネル
URL:https://www.youtube.com/user/monsterstrikepr
「XFLAG」公式チャンネル
URL:https://www.youtube.com/channel/UCiC9V-H7PCw4Usnm5T_BN7g
この記事のテーマ
「コンピュータ・Web・ゲーム」を解説
デジタル情報をつなぐシステム構築をはじめ、Webやゲーム、アニメーション、映画など、メディアやコンテンツを創り出す仕事です。コンピュータの設計・開発などを学ぶ情報処理系、アニメ・ゲームなどの制作を学ぶコンテンツ系の学問があります。ビジネスの現場で使われるアプリケーションスキルを身につける授業も役立ちます。
この記事で取り上げた
「ゲームプランナー」
はこんな仕事です
ゲームソフトの設計、ストーリー、キャラクター、仕掛けなど、ゲーム開発に関するアイデアを出す仕事。エンドユーザーのニーズや市場動向を探り、ヒットするゲームを企画立案。全体のシナリオを作成しプランをまとめ上げたら、制作チームに指示を出す。幅広い工程に携わる仕事で、制作に関する知識はもちろん、新しいものを生み出すための発想力が仕事を成功に導くカギとなる。また、内部スタッフと関わるだけでなく、外部に向けてのプレゼンテーションや交渉を行うため、高いコミュニケーション能力が必要とされる。
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