人気雑誌『JUNON』編集長に聞く、雑誌づくりや編集長の仕事とは?【前編】

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人気雑誌『JUNON』編集長に聞く、雑誌づくりや編集長の仕事とは?【前編】

2016.04.27

提供元:マイナビ進学編集部

人気雑誌『JUNON』編集長に聞く、雑誌づくりや編集長の仕事とは?【前編】

約40年の歴史を誇る人気雑誌『JUNON(ジュノン)』の編集長を務める栃丸さん。今回は、栃丸さんに「雑誌の編集長」という仕事について伺いました。雑誌不況と呼ばれる現代の人気雑誌の戦略や、気になるJUNONボーイコンテストについてもお話していただきました。

この記事をまとめると

  • 雑誌の編集長はプロデューサー的役割?
  • JUNONを読むと現実逃避できるかもしれない!?
  • JUNONボーイコンテストで大切なのは容姿だけじゃなくキャラクター性?

雑誌の編集長のお仕事を教えて!

――雑誌の編集長とは、どのようなお仕事なんですか?

JUNONでいえば、僕がやっていることは企画決めですね。まず、今月はこのテーマでいこうということを決め、編集部員のみんなから企画を募集して、僕が選んだり、一部スタッフと相談し、部員に担当の企画を渡していきます。

その後、部員との相談が始まります。例えば、「この企画はこんな方向性でいこう」とか、「このページは、この子でいこうと思います」など。この間も相談は続き(2週間くらい)、平行して撮影なども進んでいき、次に僕が入るのはデザインを出すときですね。

つまり、撮影した写真が上がってきて、タイトルが決まって、ページ全体のデザインをデザイナーに依頼するときにチェックをします。次の段階では、上がってきたデザイン(文字などが組まれたもの)をチェックし、最終的に完成形をチェックする。一つのページに対して合計で3回チェックしますね。こうして本が出来上がっていくということなんです。

編集長の役割って、いろんな捉え方があると思うんですけど、具体的にはプロデューサー的な役割だと思っています。全体を見渡して、人のバランスやお金のバランス、編集部員の負荷のバランスをみたり、芸能事務所との兼ね合いなんかもみたりして、いろんなバランスを見ながら本を作るために調整することだと思いますね。


――すごくたいへんなお仕事ですね!

いやぁ、たいへんなのかなぁ。僕は、もうこの仕事に慣れてしまっているからね。逆に今、ページを作れと言われても作れないと思うんですよ、恐らくね(笑)。
もう編集長をやって10年近く経つのでページを作るスキルというのは落ちていると思うし、僕はJUNONという編集部には未経験で入っているので、現場を経験していないんですよね。なので、また違った役割が今はあるというか、より編集長らしいと思うんです。

昔は細かく企画やページを見る人間だったけれど、今はより広い見知と言いますか、俯瞰で(全体を)みるという感じになってきましたね。それが僕の仕事だと思っているので。


――今と昔とで変わったと仰いましたが、そのきっかけはありますか?

やはり自分の感覚にどんどん自信が持てなくなってくるんですよね。今の子たちのこれがいいとか、おしゃれとか、カッコイイっていうのが若いころよりズレてくるので、若いころ(自信があったころ)は、それを押し出していってもいいんだけど、そうじゃなくなったら、より感覚の近い人たち(若い編集部員)の意見を取り入れていくほうが、本作りってうまくいくよなって思います。なので、意見をどれだけ拾い上げられるかも僕の仕事なんですよね。そこが、昔とは変わった部分といえますね。

雑誌づくりの仕事の魅力って何?

――雑誌づくりの魅力を教えてください。

モノを考えるのが好きなので、考えたものを投げかけて、それが返ってくるという感覚がすごくうれしいですね。「こういうの面白いって思わない?」って読者に投げかけて、それが反応として戻ってくるのが雑誌の醍醐味。それは、売上げとかアンケートハガキとかで得られるものなんですけど、雑誌作りをやっていて、すごく楽しい瞬間ですよね。

最初に編集者になった感動って、自分が携わった本が、本当に書店に並んでいるし、実際に人が買っていくし、それが本当にうれしいことなんですよね。この仕事の魅力です。

あとは、分かりやすくいえば、いろんな人に会えるということでしょうね。JUNONは特に。多くの芸能人にも会えますし、普段の生活では、きっと会えないであろう人たちにも会えるというのは魅力の一つですよね。


――うれしい瞬間は、どんなときですか?

先ほども少し話しましたが、やはり「売れる」ということ、それからハガキやお電話など、実際に言葉が返ってきたときにうれしさを感じます。

JUNONという雑誌を考えているときの定義って、「息抜き、現実逃避」なんですよね。

うちの読者にはティーンが多いので、高校生ってそれぞれ悩みがあったり、実は日々いっぱいいっぱいだったりするじゃないですか。 学校とか面倒くさい日や、勉強がたいへんなとき、受験がたいへんだったり、親が口うるさかったり、友達ともうまくいかない日があったり、狭い人間関係では狭い人間関係なりに、すごく息苦しさを感じているはず。そんなときにJUNONを開いて、逃げ込むためにあってもいいと思っています。

僕は「現実逃避」って、すごく良いことだと思っていて、「現実逃避をしてくださいよ!」って読者に対しては思っているんです(笑)。 JUNONを開いて、イケメンやかわいい子を見て、ちょっと息抜きしてリセットしてくれればいいなという気持ちで作っている本なんですよね。だから、それを見て「癒された」とか「楽しかったです」という声をいただくと、やはりうれしいんですよね。


——雑誌づくりでたいへんだと思うことを教えてください。

もちろん“売れない”っていうのは苦しいし、たいへんなことですが、マンネリになりがちですよね、雑誌やコンテンツって。マンネリになっている部分を打破できないときが本当に苦しいです。これは僕のグリップの弱さかも分かりませんが、「また、こんなカタチになっちゃったか!」っていうのが、すごくガッカリしたり、悔しい瞬間ですよね。

あとは、成功体験に縛られてしまうというか……。以前、この子たちを大きく掲載したら売れたり反応が良かったから、また大きくしてしまったりとか、そういう部分をいかに克服していくかですよね。

JUNONって由緒正しき芸能誌なので、みんな頭にそのイメージが強くあるんですよね。なので、良くも悪くも変えられない部分があったりします。

長くやっている本の難しさなんですが、カタチを変えていけない部分があるんですね。すでに出来上がった大きなイメージというものがあって、それに縛られてしまうというか。

ただ、すでにあるものを『変えてやろう』という気概のある編集部員もいますので、バランスを保ちながら新しいことにチャレンジしていきたいと思っています。

読者の“ライブ感”を重視した企画や戦略を展開!

――雑誌不況と言われる現在、どんな戦略を取られていますか?

JUNONという雑誌自体が、まだ紙との相性のいい雑誌なんですよね。芸能人のきれいな写真というのは、まだまだWebで見るよりもこのサイズで、紙で見たいものなんです。僕がよく思うことは、“体験感”をいかに得られる誌面が大事だなということ。「好きな俳優さんと雑誌の中で目が合っちゃった」みたいな。本は売れないけど、写真集は売れるし、CDは売れないけどライブには人が集まるじゃないですか、やっぱりみんな体験を求めているんですよ。僕らもイベントを重視していますが、本の中でも体験を感じられるような、体験に近いものが自分の中に芽生えてくるような、そういう雑誌にしたいなって思っているし、JUNONってそういうことがまだまだやれるのかなって思っています。

雑誌ビジネスに関しては今後も縮小していくものだと思っていますので、JUNONは直販的なものにしていきたいと考えています。なぜなら、一般的に雑誌の実倍率って6割と言われていて、残りの4割を捨ててしまっているため、とてもロス(無駄)の多い商売なんです。例えばJUNONファンクラブみたいなものを作って、そこでは定期購読が8割! みたいな直販。直販のメリットはロスがなくなる。年会費で集めれば使える予算も掴める。雑誌一号単位の勝負でないので継続して買ってもらえることです。そんな本にしていきたいというのが数年後に考えているビジョンかな。雑誌だけでは成立しないいろいろなビジネスが派生していくようなモノ作りをしていかないと今後は継続していけないと思います。

毎年開催されるJUNONボーイコンテストについて教えて!

――やはり第一印象で「この子はいいとこまで行くな」という勘みたいなものって働きますか?

ありますね! 今年も、地方予選から編集部内で「この子、ファイナルまで残ってほしいね」って言っていた子がいて、ちゃんとファイナルまで残ったんですよ。今の芸能界って、ただイケメンというだけでなく、キャラクター性みたいなものが求められている。菅田くん(菅田将暉)が人気なのも、まさにそういった部分があると思うんですが、投票期間中は「この子、きっとどこかで落ちちゃうよな〜」なんて心配の声が上がる中、ちゃんとファイナルまで残ったので、どこまで上にいけるか分からないですが、期待しています。


――今年からコンテストにエントリーしている子たちのSNSを解禁しましたが、その取り組みをはじめた意図とは何ですか?

そもそも、SNSについてはもっと前から解禁したかった。遡って昔々に投票を呼びかけるような大量のメールが知らない人から送りつけられてきたことでSNSが禁止になっていた。なんら今って、そういったものを禁止する意味ってないじゃないですか。今は個人力の時代とも言われていて、当時とは変わったのに、それをずっと禁止していたのって、JUNONの本当に良くない部分だったと思います。これも前述の「変えられない部分」の一つだったかな。JUNONボーイコンテストはSNSを使って、もっと発信し広がっていってほしい。来年はもっと多くの人に途中経過も含めコンテストの様子が届いてほしいと思います。


――今回、はじめてSNSを解禁しましたが、もともと読者モデルや動画サイトで人気があったりと他の子に比べてベースがある子は、フォロワーも多かったりしますし、不平等感とかは生まれませんでしたか?

それはしょうがないよね、それを超えて魅力があればいいだけの話ですし。投票は本当に僕らが手を入れることもなく公平に行われているので、そこはどうしてもベースのある子が有利になっちゃう部分がないわけではないけど、それを超えて注目を集めて勝ち抜いていくしかないよね。今年からSNSが解禁されたばかりなので、来年以降もっとSNSを駆使した戦いが見られるかもしれないですね。SNSにはチャンスもたくさんあるので。


雑誌の編集長の仕事は、本を作る上でのプロデューサー的な役割。ライブ感のある誌面作りや直販型の販売戦略のビジョンなど、雑誌を読むだけでは分からないことをたくさんお伺いできました! 後編では、引き続き編集長栃丸さんの高校時代の夢や“雑誌編集者になるために必要なこと”を紹介していきます。お見逃しなく!

この記事のテーマ
マスコミ・芸能・アニメ・声優・漫画」を解説

若い感性やアイデアが常に求められる世界です。番組や作品の企画や脚本づくり、照明や音響などの技術スタッフ、宣伝企画など、職種に応じた専門知識や技術を学び、実習を通して企画力や表現力を磨きます。声優やタレントは在学しながらオーディションを受けるなど、仕事のチャンスを得る努力が必要。学校にはその情報が集められています。

「マスコミ・芸能・アニメ・声優・漫画」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「編集者」
はこんな仕事です

雑誌や書籍、漫画、パンフレットなどの内容を企画し、スタッフを采配してつくり上げる仕事。予算やスタッフ構成、発行日などの計画を立て、作家がいる場合は交渉やストーリー展開の相談も編集者の仕事の一つ。制作が始まったら各スタッフへ仕事を依頼し、集まった原稿や画像などを整理してデザイナーと一緒に紙面の構成を行う。進行管理と印刷所とのやり取りも編集者の領域で、やるべきことは非常に多い。担当した企画への反響があればやりがいは大きい。最近ではWebサイトの編集者も増えている。

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