宇宙実験で、新しい薬ができる? 茨城県筑波宇宙センター

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宇宙実験で、新しい薬ができる? 茨城県筑波宇宙センター

2016.04.28

提供元:マイナビ進学編集部

宇宙実験で、新しい薬ができる? 茨城県筑波宇宙センター

宇宙と聞くとワクワクしてきませんか? 人類は国際宇宙ステーションの建築にも成功し、着々と未知の世界への階段を登っています。その宇宙ステーションに設置された日本の有人活動施設「きぼう」では何が研究されているか知っていますか?
それはタンパク質!
実は宇宙空間はタンパク質の研究にとても役立つ環境なのだそうです。私たちの頭上で行われている重要な実験についてご紹介します。

この記事をまとめると

  • 茨城県の筑波宇宙センターが有人宇宙実験施設「きぼう」を管理運営している
  • タンパク質の実験・研究には宇宙環境が必要
  • 宇宙空間の特殊な実験環境は新しい科学技術の進歩を生み出す

日本初の有人宇宙実験施設「きぼう」

現在、地上約400キロメートル上空に国際宇宙ステーション(ISS)が存在しています。世界15カ国が参加して建設したこの巨大な有人宇宙施設には、茨城県にある筑波宇宙センターが管理している実験棟も設置されています。
その名は「きぼう」。まさしく宇宙への思いが込められた名称ですね。

「きぼう」ではさまざまな実験が行われていますが、その一つがタンパク質の結晶化です。
なぜわざわざ宇宙空間で実験しなくてはならないのでしょうか? それは地球上では手に入りにくい宇宙空間の環境が必要だからです。

より綺麗なタンパク質の結晶をつくるには無重力が必要

タンパク質は私たち生物の身体をつくるために重要な要素の一つです。だからこそ生命や病気の研究に大きく関わってきます。そのタンパク質は、20種類のアミノ酸が鎖状につながってできています。どのアミノ酸がどんな風につながっているかによってタンパク質の性質が変わるのです。

つまりタンパク質のことを詳しく知るには、タンパク質を形作るアミノ酸のつながり方を分析しなくてはなりません。そのためにいろいろなタンパク質を結晶化させて測定するのです。もちろんキレイに結晶化すればよりはっきり特徴が分かりますよね。

ところが、地球上だと重力に引っ張られて結晶が素直に育ちません。それでは純粋なアミノ酸の構造を分析できなくなります。

そこで宇宙空間の出番です。重力圏ギリギリの場所にある宇宙ステーションの「きぼう」内なら重力の影響がほぼなく、タンパク質の結晶が自然な形でキレイに育ちます。その結晶を地上に持ち帰って研究に使用するわけです。

タンパク質の研究が進めば、今まで治療が困難だった病気用の新薬ができる可能性も高くなります。「きぼう」にはその名の通り、医学者や患者の希望が寄せられているといえます。

宇宙空間の特殊性が地上でできない実験を可能にする!

微重力や真空状態。遮るもののない太陽光エネルギーに宇宙放射線など、宇宙空間は地球上にはない特殊な環境です。だからこそ今までできなかった実験に取り組むことができます。得られる結果もまた従来にないデータです。その情報が科学や医学を進歩させるかもしれません。

宇宙そのものも謎に満ちている場所ですが、実験環境としても新しいデータを与えてくれる未知の空間なのです。だからこそ「きぼう」での実験は非常に価値があり、実験利用を希望する研究者や企業が後を絶ちません。

茨城県の筑波宇宙センターが管理している有人宇宙実験施設「きぼう」は、そんな宇宙空間で数々の実験や研究を行っています。まさしく科学技術の進歩が期待できる「きぼう」が詰まった宇宙施設なのです。これからも多くの研究者や企業が利用し、科学的な可能性を花開かせていくことでしょう。

もし興味があったら宇宙物理学や生物学など科学の分野に進んでみてはどうでしょう。近い将来あなたも「きぼう」で実験しているかもしれませんよ。


【参考文献/サイト】
■宇宙航空研究開発機構(2016)「宇宙航空研究開発機構」http://www.jaxa.jp/index_j.html

■宇宙航空研究開発機構(2016)「宇宙ステーション・きぼう広報・情報センター」
http://tpdb.jp/townpage/order?nid=TP01&gid&scrid=TPDB_GP01

■宇宙航空研究開発機構 宇宙環境利用センター 谷垣 文章(2016)「第8章高校生が挑んだ STS-107タンパク質結晶成長宇宙実験」http://www.jspacesystems.or.jp/library/archives/jaros/space%20utilization%20view/h15_chapter8.pdf

この記事のテーマ
地球・環境・エネルギー」を解説

私たちの暮らす地球では、火山噴火、地震、台風、干ばつなど、人類にとっては有害な現象がいまも続いています。こうした現象を研究・解明し、うまく折り合いをつけていくことが必要です。また、豊かな生活を求めるあまり、限りある地球資源を枯渇させてしまったり、自然環境を破壊してしまうことは、人類の絶滅を意味します。こうしたことを防ぐためには、技術系の学問だけではなく、政治や行政などに関する幅広い知識も必要な分野です。

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この記事で取り上げた
「宇宙・地球学」
はこんな学問です

地球の構造から入り、太陽系の惑星、太陽、そしてその先の宇宙へと広がる世界を研究する学問である。あらゆる観察技術を使い、地球誕生までさかのぼり、さらに宇宙の始まりと進化まで探る。研究する分野も広大であり、宇宙からやってくるさまざまな光線や電波をキャッチし、分析している。また、観測技術においても常に新しい技術を取り入れながら前進を続けている。

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