実は日本は資源大国!? 深海の底で発見された、新たなエネルギー源って?

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実は日本は資源大国!? 深海の底で発見された、新たなエネルギー源って?

2016.04.18

提供元:マイナビ進学編集部

実は日本は資源大国!? 深海の底で発見された、新たなエネルギー源って?

日本は、「資源が取れない国」というイメージがありますが、深海の底で発見された資源に注目が集まっています。一体どのような資源なのでしょうか?

この記事をまとめると

  • 日本は石油、ガス、鉄鉱石などの鉱物はほぼ100%輸入している
  • 発見された“メタンハイドレート”は、100年分にあたる量の埋蔵が確認されている
  • 温室効果の高いメタンは、慎重に取り扱わなくてはならない

輸入に頼らない、日本の新エネルギー資源って?

日本をはじめとした先進国では、経済活動を維持していくために多くのエネルギーを消費しています。しかし、国土の狭い日本には資源はほとんど埋蔵されておらず、石油、ガス、鉄鉱石などの鉱物は、ほぼ100%輸入に頼らざるを得ないのが現状です。

そんな中、日本近海の海底深くに潜む、新たなエネルギー資源が今注目を集めています。その正体は「メタンハイドレート」と呼ばれる。メタンガスと水分が混じった物質です。温度の低い海底の地下に存在するため、シャーベット状になっていますが、これを常温に戻すことにより、水とメタンの分子が分離され、気化されたメタンがガスエネルギーとして利用できるようになるのです。

ガスといえば、ここ数年「シェールガス」の採掘技術が確立されてきました。シェールガスとは、同じく地中深くに埋蔵された天然ガスのことです。頁岩(けつがん)と呼ばれる岩の層の隙間に潜んでおり、この硬い岩に穴を開けて採掘します。2000年代に入り、採掘技術の進歩にともない、アメリカ、メキシコ、アルゼンチンといった国々が次々と採掘に着手。頁岩の層まで穴を開けたあと、化学物質を含んだ特殊な水を高圧で流し込み、ガスを頁岩層の外へ流出させる手法で取り出します。しかし残念ながら、日本ではこのシェールガスの埋蔵が期待できないとされており、次世代の新エネルギーとなったところで、結局、輸入に頼らなくてはいけないのです。

日本が輸入している天然ガスは、効率よく運搬するために液体に冷却され、タンカーで運ばれてきます。当然輸送と冷却にかかるコストは大きなものになります。メタンハイドレートならばその手間もコストも一気に軽減できます。経済産業省・資源エネルギー庁は日本近海に埋蔵されているメタンハイドレートは717カ所に及ぶと発表。輸入に頼らない資源として今後の実用化に向けて期待が高まります。

地下資源をめぐる外国との関係

ところで日本の国土の下にある地下資源ならばともかく、海の下にある資源を日本が勝手に採掘して大丈夫なのでしょうか? これは「排他的経済水域」で認められた範囲内であれば、日本が独自に採掘して、自分たちのものにしてもOKなのです。

排他的経済水域とは、海洋に面した国が海岸線から200海里(370.4km)の範囲内の海洋で得られる水産資源や鉱物資源を自由に採取・採掘できるエリアを指します。漁業が盛んな日本では、遠洋漁業で他国の経済水域内で漁をすることも珍しくありません。そういった場合は、相手国に金銭(入漁料)を支払い、許可を得た上で魚を捕るのです。

現在、尖閣諸島の領土権をめぐり日本と中国との間でさまざまな問題が起きています。中国漁船が日本の海上保安庁の巡視船に体当たりをして、その後船長の身柄が拘束されたニュースは記憶に新しいことかと思います。中国が領土権を主張する裏には、尖閣諸島周辺の海底に眠る地下資源が狙いであるともいわれています。

実は1968年に行われた東シナ海の海底調査で、尖閣諸島周辺の海底に約1,095億バレルの原油が眠っているとの調査報告がされました。現在の日本円に換算すると1,000兆円前後の大金になりますが、詳しい実態は判明されていません。加えて中国との緊張関係も続いており、なかなか調査に踏み切れないジレンマを抱えているのです。

メタンハイドレートの商品化へ向けて、高まる期待

現在、日本近海の海底に埋蔵されているメタンハイドレートは、南海トラフや四国沖など排他的経済水域内にあるので他国に邪魔されず採取ができます。その規模についても、日本が年間に消費する天然ガスの約100年分におよぶ埋蔵量が確認できています。さらに海底探査技術も進歩していることもあり、より広範囲でメタンハイドレートが発見されるかもしれません。

採掘の次は精製。そこでも日本の技術力が大いに力を発揮します。日本は天然ガスや化学プラント分野で世界有数の技術力を誇る国。さまざまな資源を精製するプラントを海外で展開している実績もあります。安定してメタンハイドレートが採取できるようになれば、製品化して私たちのもとにそのエネルギーが届くまでそう時間はかからないでしょう。

しかしメタンハイドレート採掘には大きな危険が伴います。採掘方法を一歩間違えれば、地層内の圧力が弱まり海中そして大気中に大量のメタンガスが噴出する恐れがあります。メタンガスは温室効果ガスの一種であり地球温暖化の原因にもなります。同時に海洋生物の生態系にも悪影響を及ぼす可能性もあります。その埋蔵量を考えれば是が非でも採掘は慎重に行わなければなりません。

現在、日本政府は早急なメタンハイドレートの商業実用化を目指しています。資源小国の日本にとって明るい話題です。近い将来、メタンハイドレートが、石油や天然ガス、シェールガスと肩を並べる、メジャーなエネルギーになる日がやってくるかもしれません。

メタンハイドレートをはじめとした天然ガスのように、限りのある天然資源を環境保全に配慮しながら活用することは、「エネルギー・資源工学」という分野の研究にあたります。日本の暮らしを便利に、そして経済的に成長していくためにエネルギーは欠かせない存在です。エネルギーの面から、未来の人々の暮らしをサポートしてみたいと思った人は、ぜひエネルギー・資源工学について知識を深めてみてはいかがでしょうか。

この記事のテーマ
地球・環境・エネルギー」を解説

私たちの暮らす地球では、火山噴火、地震、台風、干ばつなど、人類にとっては有害な現象がいまも続いています。こうした現象を研究・解明し、うまく折り合いをつけていくことが必要です。また、豊かな生活を求めるあまり、限りある地球資源を枯渇させてしまったり、自然環境を破壊してしまうことは、人類の絶滅を意味します。こうしたことを防ぐためには、技術系の学問だけではなく、政治や行政などに関する幅広い知識も必要な分野です。

「地球・環境・エネルギー」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「エネルギー・資源工学」
はこんな学問です

金属や鉱物資源、石油・石炭・ガス・地熱などのエネルギー資源、有用だが限りある天然資源を効率的に活用し、環境保全にも配慮する方法を探る学問である。研究分野には、役立つ可能性のある物質の中から有用な資源を分離する方法を扱う「分離工学」、ガス・石油・地熱などを有効に活用するためのエネルギーの変換技術を研究する「エネルギー変換工学」、水質や空気の汚染度の計測と浄化のための対策法について研究する「計測工学」などがある。

「エネルギー・資源工学」について詳しく見る