土屋太鳳さんもミュージックビデオで披露!“コンテンポラリー・ダンス”って、どんな踊りのことをいうの?

お気に入りのアーティストのミュージックビデオを見ていて、個性的なダンスに興味を持ったことはありませんか? 最近では、女優の土屋太鳳さんが披露したダンスが話題を集めています。一体どのようなダンスなのでしょうか?
この記事をまとめると
- 土屋太鳳さんがミュージックビデオで披露したコンテンポラリーダンスが話題を集めた
- コンテンポラリーダンスとは、現代的な振り付けのダンス・舞踊のこと
- ミュージックビデオにコンテンポラリーダンスを取り入れるアーティストが増えている
土屋太鳳さんが踊る“コンテンポラリーダンス”が話題に!
2016年3月6日に放送されたテレビ番組「情熱大陸」で、土屋太鳳さんが、グラミー賞にもノミネートされた人気女性歌手、Sia(シーア)のミュージックビデオに出演するためにダンスを練習する姿が特集され、大きな話題になりました。そのダイナミックに力強く踊る姿は、普段のおっとりした土屋さんの印象とは正反対で、驚いた人もいるかもしれません。番組を見たファンからは絶賛の声が上がっています。
ダンスの振付師からも絶賛を浴びた土屋さんが踊っていたのは、“コンテンポラリーダンス”と呼ばれるダンス。1980年代ころから広まったといわれているコンテンポラリーダンスは、「非古典的かつ前衛的で、時代の先端を体現している」ダンスのことを指すことが多いようです。ヒップホップやジャズ、バレエなどのダンスにはある程度決まったステップや体の動かし方がありますが、コンテンポラリーダンスには「このステップや動き方はコンテンポラリーダンス」と定義するものはありません。さまざまなダンスの影響を受けながらも、どのダンスのジャンルにも属さないものがコンテンポラリーダンスと呼ばれています。土屋太鳳さんはシーアのミュージックビデオで一人でコンテンポラリーダンスを踊っていましたが、二人や集団で踊ることもあります。
また、コンテンポラリーダンスとよく混同されるものとして、“モダンダンス”というダンスのジャンルもあります。コンテンポラリーダンスとモダンダンスは直訳するとどちらも「現代舞踊」なのですが、身体の動きそのものを自由な発想で表現するダンスをコンテンポラリーダンス、ストーリー性やテーマなどが軸にあってそれをダンスによって表現するものをモダンダンスという、という解釈が一般的なようです。
ミュージックビデオや映画でコンテンポラリーダンスを見てみよう
コンテンポラリーダンスは自由な発想から生まれるダンスですので、具体的にどんなダンスなのか想像がつきにくいですよね。例えば、昨年末の紅白歌合戦にも出演した人気ミュージシャン、星野 源さんの「化物」のミュージックビデオでは、星野さんとサラリーマン風の男女が踊っているのもコンテンポラリーダンスです。また、人気男性シンガーの大橋トリオさんの「東京ピエロ feat.平井堅」やダンス&ボーカルユニットFlowerの「瞳の奥の銀河(ミルキーウェイ)」、人気女性シンガーのSalyuさんの「Lighthouse」などのミュージックビデオの中でもコンテンポラリーダンスを見ることができます。ロックバンドAmazarashiの「スピードと摩擦」のミュージックビデオの中で女子高生が激しく踊っているのもコンテンポラリーダンスといえます。
それから、俳優の森山未來さんも、映画『モテキ』の中で、コンテンポラリーダンスを披露しています。幼いころからダンスを続けていた森山さんは、日本で俳優として活動する中で、コンテンポラリーダンスの世界の第一線で活躍する、ベルギー出身の振付家・演出家・ダンサーであるシディ・ラルビ・シェルカウイと、イスラエルの演出・振付家ユニットであるインバル・ピント&アブシャロム・ポラックに出会いました。それをきっかけに、2013年にから文化庁の文化交流史としてイスラエルに留学し、1年間ダンスに没頭する日々を送ることになります。
留学中にはインバル・ピント&アブシャロム・ポラックのカンパニーに参加し、世界ツアーにも出演。また、ベルギーまで行ってシディ・ラルビ・シェルカウイと共同創作したこともあったそうです。その様子はNHKで自撮りドキュメンタリーとして放送されたので、観たことがある人もいるかもしれませんね。
コンテンポラリーダンスに興味を持ったなら、実際に見に行こう
子どものころから通えるダンススクールが増えたり、学校に授業にもダンスが取り入れられるようになったり、ダンスに興味を持っている高校生も多いと思います。「将来はダンサーになりたい!」という夢を持っている人もいるかもしれませんね。
もしコンテンポラリーダンスに興味を持ったなら、多くのダンサーに影響を与えた振付家やダンサーの作品を見たり、その振り付けを真似てみたりすることで、コンテンポラリーダンスのことをより詳しく知ることができるはずですよ。
日本人でも平原慎太郎さんや宮内麻衣子さん、川村美紀子さん、康本雅子さんなど、有名なコンテンポラリーダンサーがいます。彼らの活躍はテレビなどではなかなか見ることができませんが、小規模な公演やイベントなどが各地で行われています。映像で見るのもいいですが、実際に目の前で見ると圧倒的なパワーにきっと感情を揺さぶられるはず。ダンサーを目指している人は、ぜひ一度実際に目の前でご覧になってみてはいかがでしょうか。
この記事のテーマ
「芸術・表現・音楽」を解説
最近では、国内外を問わず活躍し、高い評価を受けているクリエイターが多くいます。絵画や造形、声楽や楽器演奏、演劇や芝居、マンガやアニメーションなど、さまざまな芸術分野で多くの人を感動・共感させる感性や技術を磨きます。また、それを裏打ちする理論や歴史を学び、指導者や研究者としてのスキルも高めます。
この記事で取り上げた
「舞台・演劇・舞踊学」
はこんな学問です
演劇や舞踊など、舞台で行われる芸術表現の創作、演技の理論と技能を身に付ける学問。芸術系の学校などに専門コースを設けてあるところが多い。創作分野と表現分野に大きく分けられるが、学校によって舞台装置や美術を専門的に学べる場合もある。表現分野は、演劇舞踊の歴史や劇場文化についての素養を深めながら、身体表現実技を習得する科目を履修。創作分野では理論や歴史を学び、その意義や社会的影響も踏まえた創作活動を重ねる。
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PICK UP! 「舞台・演劇・舞踊学」について学べる学校
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芸術・表現・音楽について学べる学校

