調理方法や食材は? 栄養もあって食べやすい「介護食」ってどうやってつくるの?

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調理方法や食材は? 栄養もあって食べやすい「介護食」ってどうやってつくるの?

2016.04.13

提供元:マイナビ進学編集部

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調理方法や食材は? 栄養もあって食べやすい「介護食」ってどうやってつくるの?

日本は今、4人に1人が65歳以上といわれている、高齢化社会です。そんな中、食べ物を飲み込む力や噛む力が弱くなったお年寄りに必要とされている、「介護食」というものがあることをご存じでしょうか。介護食とは、噛む力や飲み込む力が衰えてしまった人でも、おいしい食事が食べられるようにと工夫が施された食事のこと。

今回は、介護食とは一体どんなものがあるのか、高齢者施設や宅配サービスなどで介護食を提供する会社のFさんに詳しくお話を伺ってみました。

この記事をまとめると

  • 『介護食』とはどんなものなのか、介護食を提供する会社の方に聞いてみた
  • 食べる人の飲み込む力や噛む力などによって、いろいろな段階が設定されている
  • 家庭で介護食をつくるときのポイントも聞いてみた

そもそも介護食ってどんなもの?

宅配サービスの介護食の例

宅配サービスの介護食の例

――そもそも、普通の食事と介護食の大きな違いって何ですか?

「介護食といっても、実はいろいろな種類があって、通常の少し噛む力が弱まった人には、“常食”というタイプの介護食があります。食べ物の大きさも、誤嚥(ごえん:食物や唾液などが気管に入ってしまうこと)したり詰まったりしないように、少し小さめにしているもののことですね。そこから段階的に、刻んだりミキサーにかけたりするのが一般的な介護食なんですが、噛む力がなくなっている方と飲み込む力が落ちている方という2つの症候があり、それによって介護食のタイプも分かれてきます」(Fさん)


――それでは、どのような種類の介護食があるんでしょうか?

「大きい食べ物はかみ砕けないことがあるので、小さくしたり、刻んだりしたようなものが“キザミ食”といわれている介護食になります。きざみ食でも飲み込む力が弱い、という状態の方には、通常の食事をさらにやわらかく加工した上、ミキサーにかけてドロドロにした“ミキサー食”というものがあります。そして、それを固めたものが“ソフト食”といわれていて、ミキサー食だと見た目がドロドロなので食欲が出ない、ということに対応するため、魚の形に成形して固めたりしたものなんですね」(Fさん)


――なるほど。介護食といっても、噛む力だけではなく、飲み込む力にも合わせて、いくつかの段階があるのですね。

「弊社では、“やわらか食”という宅配のお弁当を販売しているのですが、先ほどお伝えした最も柔らかい“ソフト食”ともまた少し違っていて、魚なども一般食と見た目が同じなんです。ですが、特殊な処理をしてあって、噛むと“ソフト食”のような柔らかさなんですね」


――それは、どのようにしてつくられているんですか?

「酵素などを使って、食べ物の細胞自体を壊していくんですね。見た目は一般食事と一緒でも、触るとぼろぼろと組織が壊れていくように、特殊な加工がされています。最近では、この調理方法はいろいろな会社が扱っています」(Fさん)


食欲を失わないような、できるだけおいしく食べられる工夫がたくさんあるのですね。

家で介護食をつくるときのポイントは?

宅配サービスの介護食の例

宅配サービスの介護食の例

――家で介護職をつくることもできるのでしょうか?

「ご家庭で介護食をつくるとすれば、まずミキサーにかけて、それを固めるのが一般的かなと思います。これは、先ほど説明した“ソフト食”といわれる、一般的な介護食にあたりますね。ただし、誤ったつくり方をしてしまうと、食べる人の負担になってしまいますので、専門書などを参考にしてつくるのがいいでしょう」(Fさん)


介護食のレシピは、インターネット上でもいろいろなレシピを見つけることができました。通常の食事に近いものから、スープやムースのような形状などさまざまですが、噛む力が弱いのか嚥下(えんげ:口の中の食物を胃に飲み下すこと)の力が弱いのか、というその方の状態によって調理方法を工夫することのようです。

例えば、飲み込む力はあるけれど噛む力が弱い、という方の場合、小さく刻んだ食事や、噛み切りやすいふわふわの軽いパンケーキ、ドリアなど、一般的な食事に近いメニューもたくさん見つけることができました。介護食というと、どうしてもペーストやゼリー、ムース状のものを思い浮かべてしまいますが、その方の段階に合わせることで、メニューの幅を広げられそうですね。

普通の食事と介護食の大きな違い

宅配サービスの介護食の例

宅配サービスの介護食の例

――介護食というのは、噛む力や飲み込む力が弱い方でも食べやすい食事ということですね。

「そうですね。最近では、食べやすさ、見た目、味そして栄養などに配慮された介護食として、政府は“スマイルケア食”という言葉や基準を使っています。そしてもう一つ、“ユニバーサルデザインフード”という言葉もありまして、これは『歯がなくても噛めること』『舌だけでも飲み込めること』などが基準となっているのですが、その基準に合わせて弊社でも介護食の段階を設定してます」(Fさん)


分かりやすい言葉や基準を一般的にも広めることによって、高齢者の方が食料品店などで食品を買う際にも、安心して選ぶことができそうです。

これからますます必要性が高まりそうな「介護食」。調理について学ぶ学問、「調理学」に興味がある人にとっても、介護食のあり方や調理方法について研究することは、私たちの未来に大きく関わることだといえそうです。まずはスーパーなどで介護食品がどのようなものなのかを調べてみたり、柔らかさにこだわった食事をつくってみたりすることで、介護食への知識を深めてみてはいかがでしょうか。

この記事のテーマ
栄養・食物」を解説

食べることから健康な生活にアプローチすることを目的としています。ただ生きるために食べるのではなく、より良く生きるために食べるという考え方です。栄養学は食物に含まれる栄養素について学び、生理学の知識を踏まえ、適切な栄養指導を行います。そのためには栄養学や病理学などの広範な知識も必要です。食物学では人によっては摂取しにくい食材を食べやすくしたり、よりおいしく食べるための調理方法の研究なども行います。

「栄養・食物」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「調理学」
はこんな学問です

おいしく食べられる調理方法だけでなく、栄養学などの観点からも適切でより効果的な調理理論、技術を学ぶ学問。調理過程における食材の化学変化などを研究し、食材の本来の風味や食感、色合いなどを生かし、かつ必要な栄養を十分に得るために必要なことを学習する。器具、設備、切る・混ぜるなどの取り扱い方法、加熱方法、保存方法などを科学の視点から追究する。調理士のほか、管理栄養士、フードコーディネーターなどへ進む道がある。

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