音楽ってジャンルがたくさんあるけど、どんな分類があるの?

ポップス、ロック、ジャズ、ブルース、ヒップホップ、フォーク、ダンス……パッと思いつくだけでも、数多く存在する音楽のジャンル。
それぞれの関係性やルーツなど、なかなか理解しきれないこともあるのではないでしょうか。そこで今回は音楽の代表的なジャンルについて紹介します。
この記事をまとめると
- アメリカロックは後発的で、ブルースやフォークから影響を受けていた
- 苦境が原点のブルースは現代にも大きな影響を与えている
- フォークはもともとは「民謡」を指す音楽ジャンルだったが、ポピュラー音楽の影響で今は広義な意味に
誰もが一度は聴いたことがある「ロック」
まずはロック(Rock)についてです。
現代では当たり前のように存在する大人気ジャンルですが、起源は1950年代のアメリカ合衆国における“ロックンロール”でした。その後、1960年代以降にアメリカやイギリスで幅広く多様な様式へと変化していきました。またロック音楽は、後ほど紹介するブルースやフォークなどのジャンルからも影響を受けており、ジャズやクラシックの要素も取り込んでいます。
代表的な編成は「エレキギター・エレキベース・ドラム」ですが、他の楽器が入ることもあるため、正式に「〇〇(楽器名)がないとロックではない」といった定義はありません。派生したジャンルとして、パンクロック、ハードロック、グランジなどが存在しています。
ロックンロールの起源ともいえる「ブルース」
続いては、ロックンロールに大きな影響を与えたブルース(Blues)についての紹介です。
ブルースはロックが誕生するさらに前、19世紀後半ころに米国南部で生まれました。当時は奴隷制度によって支配されていた、黒人たちの霊歌・労働歌から発展して生まれたと言われています。
独特な旋律がロックンロールやジャズへ大きな影響を与えたため、現在でも「ブルース形式のコード進行」は残されており、楽典などでも紹介されています。また日本では、1970年代にブルースブームが発生し、ブルースを取り入れた多くのバンドが誕生しました。
音楽の伝統を広げた原点「フォーク」
最後はすべてのポピュラー音楽の起源ともなるフォーク(Folk)について。
元来は民謡として着目されていたジャンルですが、1960年ころのフォークシーンは個人のオリジナル曲が中心となっていたようです。
現在も活躍しているボブ・ディランを筆頭に、1964年のビートルズのアメリカ進出により、影響を受け、さらに広義の意味で用いられるようになったといいます。こうして「フォークロック」「ニューミュージック」など、新たに派生したジャンルが生まれ続け、現代に至るのです。
現代では当たり前になっているようなジャンルも、さまざまな派生、分岐を繰り返して現代に至っていることが分かりますね。音楽は歴史をたどることで幅広く楽しむことができるようになります。音楽を聴いたときに、「このジャンルのルーツが気になる!」と思ったことがある方は、音楽学や音楽史を学んでみてはいかがでしょうか?
この記事のテーマ
「芸術・表現・音楽」を解説
最近では、国内外を問わず活躍し、高い評価を受けているクリエイターが多くいます。絵画や造形、声楽や楽器演奏、演劇や芝居、マンガやアニメーションなど、さまざまな芸術分野で多くの人を感動・共感させる感性や技術を磨きます。また、それを裏打ちする理論や歴史を学び、指導者や研究者としてのスキルも高めます。
この記事で取り上げた
「音楽」
はこんな学問です
器楽、声楽、作曲、指揮など音楽についての深い専門知識と高い技能を身に付ける学問。専攻する分野ごとにコースや学科が分かれている場合が多く、理論を学びつつも実技を主体としたカリキュラムが中心となる。学校によって音楽理論と音楽史を専門に学べるコースもある。器楽であれば鍵盤楽器、弦楽器、管楽器、打楽器などから一つの楽器を選んで専門的に学び、声楽であればオペラ、独唱、合唱などを専攻して学ぶ。
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