時代劇なのにお笑いのコントみたい!? 映画やドラマの面白さを左右する、言葉にまつわる仕事って?
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ドラマや映画の面白さを左右する、“言葉”にまつわる仕事があるようです。一体どのような仕事なのでしょうか?
この記事をまとめると
- ドラマや映画のシナリオを書くのが脚本家の仕事
- 視聴者の反応によって、シナリオを調整していくこともある
- 脚本家になるには、学校で学んだり、脚本の賞を目指したりする道がある
ドラマがヒットするかどうかは脚本家しだい!?
みなさんはどんなドラマや映画が好きですか? ハラハラドキドキのミステリー、胸キュンのラヴコメ、アイドルが演じる学園もの……。ドラマというと、まず真っ先に気になるのが、出演者です。自分の好きな俳優が出ていたら、どんな作品でも一度は見てみたいと思うのではないでしょうか。
しかし、どんなに有名な役者が出ていても、「脚本家」の腕次第で、その作品の面白さは左右されることがあります。今回は、脚本家の世界について学んでみたいと思います。
「セリフ」や「ストーリー」を組み立てていく、脚本家の仕事
まず、脚本家とはどんな仕事なのでしょうか。脚本家とは、ドラマや映画、舞台、ゲームなどのストーリーを考え、脚本を書く仕事で、シナリオライターとも呼ばれます。脚本とは、登場人物のセリフだけでなく、役者がどんな動きをするか、どんな気持ちで演じるのか、ありとあらゆる要素が盛り込まれているものです。
小説家と同じじゃないか、と思うかもしれませんね。小説家との大きな違いは、演じる役者やスタッフが理解できるよう、映像的な動きが加わること。例えば、「公園のベンチに座る高校生」と書いただけでは、映像にするのは難しいですよね。どんな大きさの公園なのか、高校生は帰宅途中なのか、それともアルバイトの休憩中なのか。桜の季節なのか、紅葉の季節なのか。ヘッドフォンで音楽を聴きいているのか、もしくはうつむいて本を読んでいるのか…。こういったセリフ以外の動作のことを「ト書き」と言います。脚本は、主にセリフとト書きの二部構成から成り立っています。
またドラマの脚本の場合、視聴者の反応で、シナリオや設定を調整していくことがあります。脇役の演技が素晴らしいと評判になれば、登場回数を増やしたり、悲しい結末を想定していた恋愛ドラマを、視聴者の要望でハッピーエンドに変更する、といったことは実際によくあることです。いずれにせよ、脚本家一人で決めることではなく、監督やプロデューサー、関係者と話し合いを重ねて進めていく、チームプレイだといえるでしょう。
例えば、人気脚本家の三谷幸喜(みたに・こうき)さんが脚本、監督を手掛ける大河ドラマ『真田丸』。時代劇なのに、まるでコントのようなセリフの言い回しが話題になっています。昔の言葉ではなく、あえて今っぽい言葉で喋らせることによって、若者が時代劇に興味を持ってもらうきっかけになれたら、という三谷さんの思いがあるようです。
脚本家を目指したいなら、脚本のコンテストに応募するという道もある
脚本家を目指したい人は、どんな道に進んだらいいのでしょうか。映画『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』や、朝ドラ「あまちゃん』で有名な宮藤官九郎さんは、劇団「大人計画」に所属しながら、テレビの構成作家として活動し、その後、映画やドラマの監督・脚本家としてデビューすることになったそうです。
脚本家になるには、映像係の専門学校や芸術系の大学などでシナリオの書き方を学ぶという道や、脚本のコンテストに作品を応募するという道もあります。脚本家の仕事に興味を持った人は、まずはたくさん映画やドラマを観たり、本を読んだり、さまざまな言葉を身につけることで、あなたも多くの人を感動させる脚本づくりができるようになるかもしれませんよ。
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「マスコミ・芸能・アニメ・声優・漫画」を解説
若い感性やアイデアが常に求められる世界です。番組や作品の企画や脚本づくり、照明や音響などの技術スタッフ、宣伝企画など、職種に応じた専門知識や技術を学び、実習を通して企画力や表現力を磨きます。声優やタレントは在学しながらオーディションを受けるなど、仕事のチャンスを得る努力が必要。学校にはその情報が集められています。
この記事で取り上げた
「映画脚本家」
はこんな仕事です
映画の脚本を創作する仕事。企画の段階から物語の世界観をしっかりとイメージし、新たな魅力を持つ作品のシナリオ原稿をまとめる職業。あらすじ、ストーリー、プロットと、順次シナリオの詳細を練り上げていく過程の中で、「シャレード」と呼ばれる間接的表現の使い方や伏線の張り方についても考慮し、原稿に落とし込む必要がある。また、実際の撮影予定期間や地域性、季節、環境に応じた撮影シーン別の設定も映画脚本家の役割となる。一つひとつのプロットを積み重ねていく映画作りの醍醐味が味わえる仕事の一つだ。
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