イギリスが離脱すると“ブリクジット”? EUに入る・入らないでどんな違いがあるの?

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イギリスが離脱すると“ブリクジット”? EUに入る・入らないでどんな違いがあるの?

2016.04.06

提供元:マイナビ進学編集部

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イギリスが離脱すると“ブリクジット”? EUに入る・入らないでどんな違いがあるの?

最近ニュースで、イギリスとEUの話題を見かけたことはありませんか? EUにまつわる、ヨーロッパ情勢についてご紹介します。

この記事をまとめると

  • イギリスでは、移民への社会保障費が膨れ上がっている
  • 鉱山で結ばれた協定が、やがてEUの結成につながった
  • “ブリグジット”になれば、経済や法律などが大きく変わるといわれている

EU離脱騒動の裏にある、移民問題って?

サッカー日本代表・岡崎慎司選手が所属するレスター・シティが、リーグ戦で首位を争う大健闘を見せるなど、イギリスのサッカーの明るい話題が毎日のように飛び込んできます。しかしそんな華やかなスポーツ界の裏で、イギリスの将来を左右するある重大な国民投票を控えていることをみなさんはご存じでしょうか?

イギリスは現在EU(ヨーロッパ連合)からの離脱で揺れているのです。その結果は今年6月に行われる国民投票によって決まります。今回の離脱劇を、世間は「Britain(英国)」と「Exit(退出する)」を組み合わせ「Brexsit(ブリグジット)」と呼んでいます。イギリスでは2014年(平成26年)にもスコットランドの独立をめぐる国民投票が行われたばかりで、短い期間で再び世界の注目を集めることになりました。

そもそもなぜブリグジットの声が上がったのでしょうか? 2010年にイギリスの首相に就任したデイビッド・キャメロンは、兼ねてからEUからの独立を決める国民投票を行うことを公約に掲げていました。EUとはご存じの通り、ヨーロッパ諸国による連合体ですが、この中でもイギリス、フランス、ドイツの3カ国が大きな影響力を持っています。ドイツとフランスがEUの連携を重視しようとしているのに対し、保守的な考えの強いキャメロン首相は一国の権限の保障を強く訴えているのです。

また多民族国家であるイギリスには、世界各国からの労働者が多く暮らしています。イギリスではEU圏内からの外国人労働者に対する手当(在職給付)を支給していますが、この費用がかさむようになり、やがて移民の受け入れを制限すべきだという国民の世論にまで発展しました。EUから独立することでイギリス独自の権限を保持し、そして外国人に就労制限をかけることが社会保障費の削減につながるのです。

平和と共存共栄。EU設立の意義

ここでなぜEUが登場したのか、その歴史について振り返りたいと思います。1951年、ドイツとフランスの間で「ヨーロッパ石炭鉄鋼共同体(ECSC)」が組織されました。第二次世界大戦以降も、この両国は国境沿いにある炭鉱の採掘権をめぐり火花を散らしていましたが、戦争が終わり、経済成長が見込まれる世の中にあって、無駄な利権争いを止め仲良く協力し合おうということで共同体が結成されました。

この連合を皮切りにヨーロッパ諸国の間でさまざまな共同体が組織され、1967年にEUの前身となるEC(ヨーロッパ共同体)が結成されました。西欧国を中心に結成されたEUも現在は東欧・北欧諸国も参加する28カ国におよぶ大所帯になりました。このような共同体の結成の根底にあるのは、ヨーロッパ諸国同士でも争った第二次世界大戦のような惨劇を繰り返さないための決意です。そして金融で世界をリードしていたアメリカ、豊富な資源を持つロシアのような巨大国と外交面で対等に渡り合うためなのです。

一方でEUへの加盟を見送った国もあります。ノルウェーがその一つで、同国大使館のホームページには「貿易・産業の分野でノルウェーの利益を十分に守ることができないため」と不参加の理由がしっかりと記されています。農業が弱く水産業が強い同国では、加盟と同時に自由競争が進むと、安い輸入食糧が市場を独占し国内の生産者を苦しめるからです。また自慢の水産業も外国資本によって買収されれば輸出に悪影響を与えます。

スイスに関しては「加盟するメリットがない」ときっぱり言い切っています。国内経済が長年安定していて、通貨のスイスフランは世界で最も安定している通貨といわれています。不必要に他国と交わることで、これまで安定した国内経済に亀裂が入るのを恐れているのです。「永久中立国」としての立場も理由にあるのかもしれません。

EUの中の、イギリスの立場って?

EUからの離脱をちらつかせているイギリスですが、もともとイギリスはEUから少し距離を置いたスタンスをとってきました。例えばヨーロッパの共通通貨であるユーロには加盟していません。またEU圏内を行き来するときの面倒な入国審査を省略した「シェンゲン協定」にも加盟していません。

いくつかの国々が共同体を形成することは、経済的にも安全保障の面でもメリットは大きいですが、もしブリグジットとなれば国際情勢はガラリと変わり、大きな混乱を見せるかもしれません。フランスとドイツはブリグジットに反対しており、なんとか引き留めようとしています。国民投票の結果次第とはいえ、離脱となればイギリスと他国との間に亀裂が生じるのは避けられないでしょう。

このような国際的な政治関係、国際情勢に目を向けることは「政治学」を深く学ぶ上でとても大切なことです。ヨーロッパの情勢に興味が湧いた人は、イギリスが今後どのような動きを見せるか、政治学の観点で、引き続き世界のニュースに注目してみてくださいね。

この記事のテーマ
法律・政治」を解説

国家は通常、多数の国民によって構成されています。それぞれ考え方が異なる国民をひとつの国家としてまとめようと考えれば、法律によって義務や権利を定め、政治(行政)によってそれらをきちんと運用していくことが必要になります。歴史上、多くの国家がこうしたことを目指し、あるものは成功してあるものは失敗してきました。どのようなときにあっても、道しるべとなるべき法曹家や政治家や評論家などの専門職は不可欠です。

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この記事で取り上げた
「政治学」
はこんな学問です

社会制度の基礎となる枠組みを決めるのが政治であり、政治理論、政治思想史、政治史、公共政策、国際政治などについて総合的に研究するのが政治学である。具体的には、国内の少子高齢化と介護福祉の問題などの目の前の問題から、世界の平和を危うくする海外の紛争と難民の問題まで、政治学的なアプローチによる幅広い研究がなされている。また、より公正な政治を実現するために、国によって異なる国家を統治する仕組みや制度についての比較研究も行う。

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