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ベジタリアンにも支持される? 人工肉が注目されている!

2015.09.01

提供元:マイナビ進学編集部

ベジタリアンにも支持される? 人工肉が注目されている!

この記事をまとめると

  • 牛の細胞を培養してつくった「培養肉」がオランダで開発された
  • たった数個の細胞から1~5万トンの培養肉がつくれる見込み
  • バイオテクノロジーを使って培養肉がつくれるようになれば、家畜や農家の人の負担が減り、環境保全にもつながる

ロンドンで発表された「培養肉」ハンバーガーが衝撃的!

2013年、食品業界や畜産業界に衝撃が走りました。ロンドンで行われた試食会で、「培養肉」を使った「人工肉バーガー」が振る舞われたのです。これまでの常識では、食肉は畜産や漁業などを通じて、動物の肉体から得るものでしたが、なんとそれを培養できてしまうというのです。

この培養肉をつくったのは、オランダのマーストリヒト大学の教授を務めるマーク・ポスト博士。牛の「幹細胞」(“自己複製能”と“多分化能”を持つ特殊な細胞)を培養してつくるのですが、たった数個の幹細胞があれば1~5万トンもの量の培養肉をつくれるんだそう。ポスト博士は、「培養肉(カルチャード・ビーフ)の技術を使えば、鶏肉や魚も人工でつくれるだろう」と語っています。

この人工で生まれた培養肉は、実際にハンバーガーとして振る舞われたそうで、試食した人の感想は、「本物の肉のようなジューシーさはないけれど、食感は牛肉そのもの」「赤身の肉を使ったハンバーガーのよう」など好意的なものが多かったようです。

培養肉のメリットは?

これまで畜産や漁業によって得ていた食肉ではなく、わざわざ培養肉を生み出すことにはもちろんメリットがあります。それは、家畜を殺さなくても食肉が得られるということです。現在、食肉を市場に出すために、農家は数年かけて家畜を育て出荷を行っています。ところが、少ない幹細胞から培養肉がつくれるとなれば家畜や農家の人の負担が大きく減る可能性がありますし、家畜を飼育するために餌を用意したり糞を処理したりする必要もなくなるので、環境保全にもつながります。

また、幹細胞を取り出す家畜に適切な栄養を与え、細胞自体が健康的な脂肪酸を生成できるようになれば、家畜によって生産される食肉よりもカロリーを抑えた培養肉をつくり出すことができると考えられています。ダイエットのために肉を控えているという人も、ローカロリーな培養肉が生まれれば、肉を食べるのがちょっと気楽になるかもしれませんね。

バイオテクノロジーを進化させているバイオ技術者

それから、培養肉はまだ培養法や培養液を改良している途中で研究コストがかかってしまっていますが、今後技術が進歩していけば、低コストで培養肉をつくれるようになるかもしれません。そうなれば、食卓に出回る培養肉も、現在売られている食肉よりも低価格で手に入るなんてこともあり得るでしょう。また、このやり方なら、家畜を殺すことに反対しているベジタリアンの人からも賛同が得られるかもしれません。

このように、生物が持っている性質や能力をうまく利用し、人間の生活や環境保全に役立たせる技術のことを「バイオテクノロジー」といいます。野菜や穀物などの品種改良もバイオテクノロジーの技術の一種で、バイオテクノロジーを使ってより環境に優しく、おいしい食材をつくるために研究している人たちをバイオ技術者と呼んでいます。培養肉は、バイオテクノロジーを生かしてバイオ技術者が開発した、最先端の食料なのです。

培養肉を現在の家畜の肉と同じくらいの品質と値段で市場に出せるくらいになるには、少なくとも10年はかかるといわれています。でも、これから優秀なバイオ技術者が増え、バイオテクノロジーが日々進歩していけば、近いうちにわたしたちの食卓に培養肉が並ぶ日がやってくるかもしれませんね。

この記事のテーマ
環境・自然・バイオ」を解説

エネルギーの安定供給や環境問題の解決など、自然や環境を調査・研究し、人の未来や暮らしをサポートする仕事につながります。また、自然ガイドなど、海や山の素晴らしさと安全なレジャーを多くの人に伝える仕事もあります。それぞれ高い専門性が求められる職業に応じて、専門知識や技術を学び、カリキュラムによっては資格取得や検定も目指します。

「環境・自然・バイオ」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「バイオ技術者」
はこんな仕事です

科学的に生命現象を解明するバイオテクノロジーを使って、医療・保健衛生・食料生産・環境保全など、さまざまな分野へ貢献できる製品を研究・開発する仕事。大学の研究室をはじめ、製薬会社や食品会社などの研究部門のほか、公的な研究機関などで働くことが多い。バイオテクノロジーの研究成果として有名なものが、再生医療への応用が期待される細胞で、医療面では新薬の開発などにもバイオテクノロジーが使われる。ほかにも、農作物の品種改良や微生物を利用した環境保全など、多岐にわたる分野で研究が進められる。

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