売ってたものは一体なに? 自販機はなんと2000年も前にあった!
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この記事をまとめると
- 自動販売機の原型は古代エジプトにあった「聖水」自販機
- テクノロジーの進化により、さまざまな機能を持った自販機が誕生している
- 世界には、モノを売るだけでなく、宣伝に使われる自販機がある
自動販売機は古代エジプトから存在した!?
駅の構内や駐車場の横、ショッピングモールの中など、日本にはいたるところに自動販売機があります。24時間、いつでも冷たい飲み物を買うことができ、冬になると温かいコーヒーやスープ、おしるこなども登場します。
とても便利な自動販売機ですが、その原型は、実は古代エジプトに存在したといわれています。原型とされているのは、紀元前215年頃に寺院に置かれていた「聖水自販機」というもので、コインを投入すると、そのコインの重みで水が出てくるという仕組みだったそうです。
今のような形の自動販売機は、1800年代後半あたりにイギリスで普及していきました。その頃には、飲み物だけでなく、お菓子やたばこ、チケットなども自動販売機で購入できるように。日本で普及しだしたのは1962年のアメリカの飲料メーカーの進出と、1967年に100円玉が作られたことがきっかけだといわれています。
自動販売機はどんどん進化している!
日本は、世界の他国と比べて治安がいいこともあり、自動販売機はどんどん増えていきました。さらに、テクノロジーが発達していくと、さまざまな機能を持った自動販売機が登場します。
自動販売機の基本的な仕組みは、お金を入れてボタンを押すと商品が出てくるというもの。しかし最近は、液晶パネルをタッチして商品を選び、ICカードをかざせば商品が購入できるようになりました。タバコの自動販売機ではtaspoをかざさないと購入できない仕組みによって、未成年の喫煙防止に効果を発揮しています。
さらに、今では遠隔操作できる自動販売機もあるんだとか。これなら災害時に無料で飲み物を提供することができます。電光掲示板が搭載されている自動販売機は、メールや無線LANを使ってニュースを表示したり、避難場所に誘導することもできるのだそうです。
自動販売機はモノを売るだけが目的じゃない?
自動販売機は、商品を売るだけでなく、宣伝に使われることもあります。アメリカのコーニング社が開発したのは食器の自動販売機。ガシャンと取り出し口に落ちてもお皿が割れないことで、丈夫であることをお客の目の前でアピールしています。
また、カナダのブリティッシュ・コロンビア州がサンフランシスコに設置した自動販売機は、普通の自動販売機の何倍もの大きさ。この自動販売機は、パネルをタッチすると、マウンテンバイクやサーフボード、カヤックなど、アウトドアやスポーツを楽しむためのアイテムが出てきます。「この自動販売機以上にワクワクできるのがブリティッシュ・コロンビア州だ」ということを示し、観光客を呼び込むのが狙いだそうです。
このように、自動販売機はモノを売る以外にもさまざまな活用方法が期待されています。最新のテクノロジーやアイデアを組み合わせることで、まったく新しい自動販売機を生み出すことができるかもしれません。
自動販売機に限らず、時代とともに進化していく機器は、テクノロジーの研究が進むほど、より多様な活用方法が発見されていくのではないでしょうか。社会学や観光学を学ぶことで、その時代に合った活用方法が見つかるかもしれません。
参考:
三晃システム株式会社 確かな技術にやさしさそえて│神殿の自動ドア・聖水自動販売機~古代アレクサンドリアの超技術~
http://sankousystem.co.jp/alexandria/
全国清涼飲料工業会│自販機│自販機の歴史
http://www.j-sda.or.jp/vending-machine/rekishi.php
この記事のテーマ
「社会学・マスコミ・観光」を解説
あまり共通性のないように思われる3分野ですが、じつは密接な関係があります。観光業界にとってマスコミは「広報」そのものです。マスコミの存在なくして観光業界の発展はないでしょう。もともとマスコミは商品を情報化するために社会学を重視しています。社会が求めている漠然としたニーズを精査し、わかりやすいイメージとして変換して提供するのです。今後、観光業などにおけるマスコミの存在はますます大きくなるはずです。
この記事で取り上げた
「社会学」
はこんな学問です
社会のなかでの個人の行為、集団の持つ特性、他者とのコミュニケーションなどに一定の法則性を見出して、社会の仕組みや働きを解明する学問である。研究対象は広く、社会学的な視点で研究できるものであれば何でも対象とすることができる。たとえば、家族社会学、芸術社会学、法社会学、都市社会学、宗教社会学、教育社会学、スポーツ社会学など、テーマの自由度は高い。その一方、社会全体を意味付けるグランドセオリー(一般理論)を志す学者もいる。