流行色は仕組まれたもの? トレンドカラーを2年前に決める委員会があった!

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流行色は仕組まれたもの? トレンドカラーを2年前に決める委員会があった!

2015.08.17

提供元:マイナビ進学編集部

流行色は仕組まれたもの? トレンドカラーを2年前に決める委員会があった!

服飾系の大学を卒業してアパレル会社にて企画職の経験を持つ黒澤が、流行色の秘密をご紹介します。

この記事をまとめると

  • トレンドカラーとは流行色のこと
  • 国際流行色委員会がトレンドカラーを決定している
  • トレンドカラーがあるからこそ私たちはお手頃な価格で流行のファッションアイテムを買える

トレンドカラーは仕組まれたものだった!?

“トレンドカラー”という言葉を耳にしたことはありますか? 日本語でいうと“流行色”。その年、そのシーズンにファッションシーンによく取り入れられるような色のことを指します。
ちなみに2015年春夏のトレンドカラーはホワイトやカーキです。ホワイトやカーキのアイテムを取り入れたファッションを雑誌でも街中でも見かけることが多いのではないでしょうか。

このトレンドカラー、2年前にはすでに決められています。
みんなが着ているからトレンドカラーになるのではなく、トレンドカラーだからみんなが着るようになる、という順番なのです。
何だか違和感を感じる方も多いのではないでしょうか。
一体誰が、どういった目的でトレンドカラーを決めているのでしょうか。

「国際流行色委員会」がトレンドカラーを決めている!

トレンドカラーを決めることを目的とした委員会が存在します。それが「国際流行色委員会(インターカラー)」です。
国際と名のつくことからも分かるように、複数の国の流行委員会から成り立っています。加盟国は15カ国*。日本も日本流行色協会(JAFCA)が代表として加盟しています。
国際流行色委員会が主体となって年に2回、会議を催します。この会議で6月には2年先の春夏カラーを、12月には2年先の秋冬カラーを決定します。
日本流行色協会が約半年後、この選定色の方向性を汲みつつ、日本の動向に沿った色を選定して初めて日本の流行色が決定します。このためトレンドカラーは世界共通というわけではないんですね。

決定された流行色は、メーカーやブランドのようなファッションに関する企業に通知されます。
それから1年ほど経て、テレビや雑誌が流行色の特集を組むようになり、ファッション好きなみなさんの知るところとなるわけです。
こうしてトレンドカラーは生まれていきます。

*2015年1月時点。

あらかじめトレンドカラーを決める、ファッション業界の事情

どうして流行色をあらかじめ決めておく必要があるのでしょうか。結果的によく着られるようになった色を流行色としたほうが、納得できる人は多そうです。
ここにはメーカーやブランド側の事情が大きく絡んでいます。

ファッションは流行に大きく左右される業界のため、売れない商品はまったく売れない、ということが起きます。売れなかった商品は翌年になれば、さらに時代遅れとなり売れなくなるため、利益度外視のセールで売られたり、処分されたりします。例えば、スーパーで生鮮商品が売れずに腐ってしまうようなもので、売る側の損失になってしまうのです。
こういった背景から、ある程度は流行の操作が必要になってきます。ホワイトとカーキが売れると分かっていれば、メーカーやブランドは企画、デザインをしやすくなり、大きな損失を出す可能性も軽減することができます。

これだけ聞くとメーカーやブランドの都合を押し付けられているように感じるかもしれませんが、実は私たちもこういった仕組みの恩恵を受けています。
もしトレンドカラーがなかったとしたら、先に説明したような理由でメーカーやブランドは年によっては大きな損失を出すようになるでしょう。企業として存続するために、この損失はほかのファッションアイテムの売り上げでカバーしなければならなくなります。こうなるとファッションアイテム全般の価格が高騰して、今は5000円で買うことができるトップスの価格が1万円になったり3万円になったりする可能性があるということです。
トレンドカラーが決まっているからこそ、私たちはお手頃な価格でもファッションアイテムを購入できている側面があるのです。


今回ご紹介したトレンドカラーはファッション業界で重要な役割を担っていることをご理解いただけたのではないでしょうか。
ファッション業界においては「売れ残りをいかになくすか」という大きな課題があります。同時に、在庫不足で売れたはずの商品が売れなかったという自体も避ける必要があります。東京のお店では品薄なのに福岡のお店では余っている、というような場合は店舗間で調整する必要があります。これはなかなか複雑な問題です。
こういったテーマは流通学や消費科学、生産管理といった学問分野で研究が進められています。ファッション業界に関心のある人だけでなく、ものを売るということに関心の高い方々にも興味深い学問といえそうです。


ライター:黒澤 由華(くろさわ ゆか)
服飾系大学で映画舞台衣装を専攻に学ぶ。卒業後、10代後半~20代レディースカジュアルファッションのアパレル会社にて企画職として従事。
結婚式など、冠婚葬祭のフォーマルな場での装いに深い知識を持つ「フォーマルスペシャリスト」資格を保有。
現在はファッションライターをしながら、一児の母として子育て中。

この記事のテーマ
生活・服飾・美容」を解説

生活・服飾・美容の分野には、生きていくために必要不可欠なものだけではなく、それによって生活がより豊かで快適になることを目的としているものもあります。たとえば生活学では、だれもが安全で快適に暮らせる空間を実現するために、ユニバーサル・デザインの研究を行います。服飾や美容は、トレンドや利用者によって多様化するニーズに対応するために、素材、色、デザイン、施術方法など、あらゆる角度から美を追究しています。

「生活・服飾・美容」について詳しく見る

この記事で取り上げた
「服飾・被服学」
はこんな学問です

服飾について専門的に学び、より優れた服飾を追究する学問。世界各地の服飾文化について、歴史や存在意義、機能性などを分析し、科学的な視点から服飾文化の向上や創造に役立てるのが主な目的。デザイン、縫製など服飾造形の技能を追究し、習得する「プロダクトデザイン分野」、繊維の性質や加工、管理を学ぶ「テキスタイル化学分野」、商品流通や消費を研究する「消費科学分野」のほか、文化財となる服飾品の保存を学ぶこともあり、領域は幅広い。

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